ニュース
[TAIPEI 2007#05]すごろくで株を覚える「大富翁Online 2007」
2007/02/09 23:49
 「大富翁Online 2007」は,Softstarが発売していたPCゲームのオンライン版で,ぶっちゃけていえば「モノポリーをオンライン対戦できるようにしたもの」が本質である。
 というと,何か思い出す人もいるかもしれないが,内容としては,Gamaniaの「富貴達人」(邦題 ネットdeすごろく す〜ぱぁリッチ★)と非常によく似ている。聞いてみたところ,本作の元になったゲームは1992年から販売されているそうで,むしろ富貴達人がSoftstarの大富翁を大いに参考にしているようだ。他社でも「大富翁」という単語をタイトルに持つゲームを出している場合もあるが,これは「人生ゲーム」に相当する単語のようである。台湾ではSoftstarの作品が定番のようで,すでに10数作が作られている。その人気作品を本家がネットワークゲーム化したのが,本作というわけ。現在台湾ではオープンβテストが行われている。



 4Gamerでは富貴達人については説明したことがあるのだが,サイコロを振って,アバターを進め,止まった場所の土地を買い,ほかのプライヤーからお金を取るとか,カードを使ってゲームを展開させていくなどの部分は,富貴達人とほぼ同じ。強制停止カードをうまく使っていく戦略なども同じである。富貴達人にない要素としては,株の売買が挙げられる。
 このゲームでは,すごろく部分の展開とは別に株式市場が動いており,自分のターンになると株の売買ができる。安く買って高く売れば大もうけなわけで,資金調達の多くを株でまかなうことも可能だ。
 また,カードで株価の操作を行うことができる。赤い矢印のカードで指定銘柄の株価を上げ,黒い矢印のカードで下げることができるほか,どちらも課金アイテムとなるが,すべての銘柄の値を上げる「牛のカード」,すべての銘柄を下げる「熊のカード」というのも用意されている。
 すごろくの部分と株の部分に分かれているので複雑になっているが,株の要素が入ると,ゲームの展開にかなり変化が出てくる。
 もちろん,処理には制限時間があるので,コマを進めてカードの処理をして,さらに株の売買を行うという,なかなか忙しい展開となり,素早い操作が要求されるのはいうまでもないだろう。
 PC版は,非常に幅広い層に親しまれており,このゲームで株を覚えて,実際の株売買に手を出すという人が非常に多いそうだ。実際の株と同様に,あり金をあっという間にすってしまうこともあるという。株には手を出さなくてもゲームはできるので,お好きな人だけが楽しむハイリスク・ハイリターンの世界でなかなか危険そうな要素ではある。



 また,ゲーム内で稼いだお金でさまざまなアイテムを買うことができる。
 富貴達人のコマが,レゴナイズされたキャラだったのに対し,大富翁のコマはアバターそのものであり,アバターに車を買い与えれば,車に乗ったコマとして登場し,服装やアイテムなども,そのままゲームのコマに反映されていく。このあたりも面白い特徴である。
 アイテムモールは2種類あり,片方はゲーム内で稼いだポイントで使用できるもの,もう片方はアイテム課金で使われるものだ。お金を使わなくても,いろいろなアイテムを揃えていけるが,課金アイテムには,より威力の大きなカードが用意されている。

 なお,このゲームはモードを2種類持っており,株などの要素がなく,使用できるカードも少ないモードと,株もカードもなんでもありのモードがある。速いゲーム展開に慣れてきたら,なんでもありモードでさらに腕を磨いてみるのがよいのだろう。

 画面はやや地味だが,3D風クォータビューの富貴達人よりも盤面の情報を認識しやすく,ミニマップが常に全体の情報を表示してくれるので,総じて分かりやすい構成となっている。株の要素はちょっと複雑なので,無理になくてもよいような気はするが,長くやっているだけあって,ゲームとしての完成度は高いようだった。(aueki)


大富翁Online 2007
■開発元:Softstar Entertainment
■発売元:Softstar Entertainment
■発売日:未定
■価格:N/A

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2007.02/20070210002420detail.html