4Gamer.net ガンホー，不正アクセス再発防止で，諮問委員会の答申を無事受領

基本メニュー

プラットフォーム

カテゴリ

問い合わせ

ガンホー，不正アクセス再発防止で，諮問委員会の答申を無事受領

2006/12/18 18:23

不正アクセス問題における諮問委員会のメンバー

　ガンホー・オンライン・エンターテイメント（以下，ガンホー）は，不正アクセス再発防止策として外部の諮問委員会が検討を進めていた答申を受領したと，本日（12月18日）発表した。これは，事件発覚以来ガンホーが重ねてきた，事態の究明および再発防止策の策定が，社外有識者からなる団体によって，有効なものと認定されたことを意味する。なお，答申全文は以下のとおり。

＃＃＃＃　リリースより　＃＃＃＃

答　申
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
代表取締役社長　森下　一喜　殿

2006年12月14日

諮問委員会
諮問委員　佐々木良一
同　　新　　清士
同　　牧野　二郎

御社から諮問いただきました下記項目につきまして、当諮問委員会におきまして検討しましたので、本日答申させていただきます。

第1　諮問内容
　1　2006年7月20日に発表した「元職員による弊社への不正アクセス問題」について
　　　（1）事件の原因究明及び管理体制に関する社内調査の妥当性について
　　　（2）事件対応とその後の対処の評価
　2　本件に関わる業務全般及び情報セキュリティ管理体制に対する改善対策方針の評価

第2　答申の結論
　1　いわゆる「「元職員による弊社への不正アクセス問題」について
（1）事件の原因究明及び管理体制に関する社内調査の妥当性について
　　答申　正確な調査が行われており、犯罪の発生原因は特定されたものと思料する

（2）事件対応とその後の対処の評価
　　答申　事件発生後対策は停滞があり、また、対策検討に付いても停滞と不整合、計画性の不備が見られたが、その後の討議で修正され、その後検討された対策は効果的なものとなっており、確実に実施されることにより再発防止に十分な効果があると判断する。　　

　2　本件に関わる業務全般及び情報セキュリティ管理体制に対する改善対策方針の評価
　答申　概ね改善対策方針は合理的に立てられており、予定通り実施されれば効果的対策が実現するものと思料する。

これまでの作業内容、資料検討

　8月24日　第一回諮問委員会　開催　　資料配布
10月20日　進捗状況確認
10月30日　内部監査ご担当者による内部監査の実施、改善対応
11月15日　内部監査報告の修正、補足をいただきました
11月28日　諮問委員からの問題点指摘
12月 4日　問題点などに関する調査委員会からのご説明をいただく
12月12日　現地調査　本社における体制整備状況を点検
12月14日　第二回諮問委員会　開催　　資料配布
　　　　　答申　提出　　　ご説明

主な検討資料

諮問委員会資料　　　　　　　　　　　　　　2006/08/30
セキュリティ対策実施報告書　　　　　　 2006/11/08
セキュリティ対策実施報告書一式　　 2006/11/30
第二回諮問委員会資料　　　　　　　 2006/12/14

＃＃＃＃＃＃＃＃

　また，ニュースリリース内では代表取締役社長森下一喜氏の名前で，

＃＃＃＃　リリースより　＃＃＃＃

当社は今後もセキュリティ強化、監視体制強化、業務フロー見直しを行い、また、答申にて提言いただいた箇所については真摯に受け止め、最優先事項として、より一層の努力を継続することを約束すると共に、ユーザーの方をはじめ、株主や関係者の皆様からの信頼回復に全力を挙げてまいる所存でございます。

＃＃＃＃＃＃＃＃

と述べられているものの，これで不正アクセス事件への対処と再発防止策について，その中身の検討と検証が一段落し，外部への諮問手続きは基本的に終了に向かう。あとは答申でも述べられているとおり，この間にガンホー側が実施してきた一般的なセキュリティレベルの改善や，セキュリティ権限の分散/再編成，あるいは今後長期にわたるさまざまな取り組みが，「予定通り実施されれば効果的対策が実現する」はずという段階まで，漕ぎ着けたことになるわけだ。
　もちろん，犯人に対する民事訴訟の行方や，ゲーム内におけるインフレ対策の進展など，周辺にはまだいろいろ気になる話題が残されてはいる。しかしながらひとまずは，事件の原因究明を受ける形で打ち出された再発防止策が，答申に述べられたとおり十全に機能し，プレイヤーを悲しませるような事態が二度と起こらないことを，一ゲーマーとして切に祈る次第である。（Guevarista）