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「テイルズウィーバー」で初となる大規模ユーザーカンファレンス開催。気になる今後の展開も明らかに
2006/08/28 22:46
 8月26日,恵比寿ガーデンホールにおいて,ネクソンジャパンが正式サービス中のMMORPG「テイルズウィーバー」ユーザーカンファレンスが開催された。抽選による200名のみの完全招待制で行われたこのイベントでは,チャプター13パート2や,気になるエピソード2の概要が紹介され,クイズ大会や大抽選会など,会場を大いに盛り上げるイベントが実施された。

■チャプター13パート2の概要が公開された第一部。激戦の「第一回テイルズマスター選手権」も開催



左から:阿部寿頼氏,李 知烔(イ・チヒョン)氏,坂下智久氏
 イベントはまず,「テイルズウィーバーヒストリー」と題された,チャプター1からチャプター13までのゲームシーンを集めたダイジェストムービーで幕を開けた。やはりボス戦などで多くの参加者達が苦労したのか,戦闘シーンの紹介場面では,参加者の中から,ムービー中のキャラクターに対し,「つえー」といった声が上がるなど大いに盛り上がっていた。
 一方,ネクソンジャパン テイルズウィーバーチームの阿部寿頼氏のお気に入りは,「チャプター4の最後,バタナ町長と妻のナンシーの馴れ初め話のシーンが好きです」とのこと。また,ネクソンジャパン マーケティング部の坂下智久氏は,今年の3月に発売されたテイルズーウィーバーの攻略本制作について,「阿部にもいろいろと協力してもらったんですが,この忙しい時期にと苦情が出ました」と裏事情を明かしてくれた。この時期はちょうどチャプター12の実装時期と重なっており,阿部氏もかなり多忙だったようだ。

 思い出のシーンを収めたムービーに続いては,この秋に実装予定のチャプター13パート2のダイジェスト映像が映し出された。チャプター13パート2は「慟哭の塔」に入ったところから始まり,中に入ると扉が閉まって出られなくなるとのこと。さらには,各階にいるモンスターをすべて倒さないと上に行けない仕組みになっているという。さてここで,ムービーには人気モンスター「尻尾王子」が登場し,参加者達からはどよめきが起こった。尻尾王子は5階に登場するとのことなので,尻尾王子ファン(?)は楽しみにしておこう。このほかにも,ネコだらけ(でも,敵モンスター)のフロアや,大量のモンスターで埋め尽くされた「12月の部屋」といったフロアの紹介場面では,参加者達は大笑いしたり,驚きの声を上げたりと,食い入るようにスクリーンを見つめていた。



<チャプター13パート2のストーリー概要>
運命に導かれ,慟哭の塔に辿り着いた8人。強力なモンスターが住んでいる67階建ての塔を登りながら,それぞれのキャラクターが自分自身の過去との葛藤を繰り返し……

無事にすべてをクリアした後,67階から一筋の光が天に向かって伸びて行き,天空都市に8人全員,導かれ……


 その後ムービーはついに,ゲームのログイン画面にも使われている,慟哭の塔の最上階部分に登りつめるところまで進んだ。キャラクター達が最上階の魔方陣(?)を取り囲み,光とともにいよいよ最終ボスが出現! というところで,出現したボスキャラと思われるモンスターの上には大きなハテナマークが。固唾を飲んでいた観客は,一気に力が抜けたように笑い声を上げた。坂下氏が「僕は見せてもいいと思ったんですが,阿部がダメと言ったんです」と阿部氏に話を振ると,阿部氏は「プレイヤーの皆様の楽しみを奪ってしまってはいけないと思いまして」と弁明。やはりここは,ぜひプレイヤー自身の目で確かめていただきたい。

 ちなみに,67階まである慟哭の塔は,韓国での実装当初は,1フロア当たり平均30分くらいかかっていたとのこと。この計算で行くと,最上階まで33時間かかるはずだが,韓国では最短8時間,平均2日ほどでクリアされているという。さらに現在では攻略が進み,プレイヤーが慣れたこともあって1,2時間でクリアできるようになっているとのことだ。また,途中で死ぬと街に戻されてしまうが,32階と48階には街へのワープゾーンがあるので,まずはそこまで登ることを目標にしたらいいだろう。ただし,そこに辿り着くだけでもかなりの至難の業と思われるが……。



 続いては,チャプター13パート2で実装される「日本デザインアイテム」7つが公開された。紹介されたのは以下の7つのアイテム。

 ・ヒレ耳(投稿者「梢」さん)
 ・隻眼の魔封面(投稿者「どこかのシベ」さん)
 ・ペンギンリュック(投稿者「アーシ」さん)
 ・パイレーツバンダナ(投稿者「きく」さん)
 ・旅行かばん(投稿者「旅行かばん」(仮名)さん)
 ・ウェディングベール(投稿者「リペア」さん)
 ・リボンクラウン(投稿者「たぁこ」さん)

 「ヒレ耳」はヒレをイメージさせるモンスターから,シベリンの防寒服をイメージした「隻眼の魔封面」は,一つ目のモンスターから,それぞれドロップする。「隻眼の魔封面」を装備するとシベリンのスキルが追加されるのかは未定とのことだ。会場の参加者達から評判が良かった「旅行かばん」や「ウェディングベール」は,アイテムショップで購入できるようになる予定。阿部氏は,「ウェディングベールは,ルシアにはちょっと似合わないですね」と感想を漏らして会場から笑いを誘っていた。また,「ペンギンリュック」は,エピソード2に先駆けて実装予定の,新しい町「エルティボ」でしか買えないとか? 
 ちなみに,日本デザインアイテム入選作は30作品あったが,今回の7作品以降も順次実装していきたいとのこと。入選者は期待して待つことにしよう。
 さてここで,今までで一番印象に残っていることはとの問いに,阿部氏は「もともとは翻訳チームにいたんですが,ストーリーを翻訳していて,ストーリーに涙ぐんでしまう場面がありました」と披露。坂下氏もまた「僕も負けず劣らず涙もろいので,チャプター5とか8,リンが死ぬシーンとかが好きですね」と,両氏とも意外と(?)涙もろい一面を見せた。
 そして最後に,このイベントのために用意された,本来ならばチャプター13をクリアした人だけが見られるエンディングムービーのダイジェスト版が上映された。



 次に行われたのは,テイルズウィーバーの知識を競い合う,その名も「第一回テイルズマスター選手権」。参加者に事前に送ったクイズに回答した成績優秀者の中から選ばれた8名が,早押し勝ち抜け方式で対戦するクイズ大会だ。今回出場したのは,みぜっとさん,暁さん,へっきゅさん,レイカさん,シメサバさん,のどかさん,りうさん,カナンさんの8名。
 この大会は,一回戦,準決勝は2問,決勝戦は3問で勝ち抜け,間違えると一回オヤスミというルールで行われた。出題されたクイズは,通常のクイズや映像クイズなど,簡単なものから,会場全体が考え込んでしまうような難問までさまざま。「ルシアン,ボリス,マキシミン。同い年の3人を,早く生まれた順に」といった,会場がどよめくほどの難問も出題され,見事正解したレイカさんは会場から拍手喝采を受けていた。
 決勝戦に勝ち進んだのは,暁さんとカナンさんの2人。一回戦で残念ながら負けてしまった人には,参加賞として「サマーウィングクーポン100枚」,惜しくも準決勝で敗れてしまった人には,来年の8月26日まで使える「幸運の紋章」一年分が贈られ,会場からは「いいなあー」と羨ましがる声も聞かれた。
 さて,激戦を制して見事優勝を果たし,テイルズマスターの称号に輝いたのは暁さん。優勝賞品としてレアアイテム「真プラチナウィング」が贈られ,さらに記念品として,ミラの絵が描かれた「キャラクターデザイナー直筆サイン入り色紙」と,クリスタルトロフィーを手渡された。また,惜しくも2位となったカナンさんには,こちらもレア度の高いゲーム内アイテム「真・明王之炎」が贈られた。参加者達の激戦で,会場も大いに盛り上がったここまでで,第一部が終了した。



■いよいよエピソード2のあらすじが明らかに。テイルズウィーバーFAQや大抽選会で,会場も大盛り上がりの第二部

 短い休憩を挟んで第二部が開始。ステージ上には,阿部氏と共にに,海外事業本部 海外技術支援チーム 日本テイルズウィーバー担当 李 知烔(イ・チヒョン)氏が登場。気になるエピソード2に関連する新しい町「エルティボ」の紹介が行われた。雪に覆われた町であるこのエルティボは,韓国では今年の3月に実装されており,ナルディクから船で行くことになるとのこと。李氏いわく,「お菓子屋さんが学生時代に失敗して作ったために片足しかなくて,松葉杖をついている」クッキー人形のNPC,「ジンジャーマン」が紹介されると,会場からは「かわいいー」という声が上がった。ジンジャーマン……個人的にはとても共感を覚える名前である。
 さて,このエルティボの町にはワープポイントがあるが,エピソード1とエピソード2ではワープポイントは別々になっており,このワープポイントからナルディクに行くことはできない。李氏の説明によると,「船はすでに実装してありますが,ほかの交通手段についてはお楽しみに」とのことだ。また,さまざまななフリークエストも実装予定となっているが,「それも実装されてからのお楽しみ」とのこと。
 続いてはペンギン3兄弟が経営している,エルティボの町の旅館が紹介された。「あるとき,旅館の主人が今の生活に疑問を抱いて旅館から離れてしまい,そこにいたペンギン達が仕方なく旅館を切り盛りしている」という阿部氏の説明に,会場からは大きな笑いが。そしていよいよ,阿部氏がエピソード2の開始時期を答えようとしたときに,それを遮るかのように会場に雷鳴が轟き,スクリーンにはエピソード2冒頭のストーリーが流された。



<エピソード2 あらすじ>
それぞれ違う場所で我に返った主人公たち。自分がなぜその場所にいるのかわからない。
慟哭の塔で起きたこと……。
それ以後の記憶はなく,どれくらいの時が流れたのか,何があったのかさえもわからない。
近くの町へ辿り着くが,人々が自分のことを忘れているという事実に直面する。
それまでに共有したあらゆる「事件」に対する記憶はそのまま残っているのに,自分に関する事だけが皆の記憶から消えてしまっていた。

そして…。
どうすれば良いのかわからない主人公達に,もう一度奇妙なことが起きる……。




 阿部氏によると「エピソード2は,韓国では9月を予定しているので,国内では来年の頭ぐらいになると思います」とのこと。また,李氏は「エピソード2でもチャプター性を予定しています。ボリュームもエピソード1と同じくらいになると思います」と語った。さらに,エピソード2でも,現在使用しているキャラクターで引き続き遊べるうえ,5人の新キャラクターも追加されるとのこと。

 イサック・デュカステル
 クロエ・ダ・フォンティナ
 ランジエ・ローゼンクランツ
 アナイス(アナベル)・デル・カリル
 ヨシュア・フォン・アルニム

 この中ではヨシュアについて詳しく紹介がなされた。それによると,ヨシュアは設定画では二刀流だが,ワンド,オーブ,スモールソードを装備できるようだ。また,スキルは降霊術を用いた,これまでとはコンセプトの異なる新しいものを使うとのこと。武器アイテムについて阿部氏は「武器アイテムは霊の力を調節し,アップグレードするために使われる」と説明を行った。李氏も,盾アイテムついて「マジックブックや水晶玉などがありますが,これも降霊術の力を調節するものです」と明かした。また,降霊術を使うキャラということで,2Dアニメーションにもかわいいオバケが付け加えられていたりする。

上段左から:イサック・デュカステル,クロエ・ダ・フォンティナ,ランジエ・ローゼンクランツ
下段左から:アナイス(アナベル)・デル・カリル,ヨシュア・フォン・アルニム


 その後は,プレイヤーから寄せられた質問に阿部,李両氏がが答える「テイルズウィーバーFAQ」が行われた。中にはちょっと面白い質問も含まれており,せっかくなのでここではその質問をあまさず紹介しよう。

Q:今後は以前のような限定装備アイテムのイベントはやらないのですか?
A:阿部氏「限定アイテムは運用チームでも入れたいと考えているので,もう少しお待ちください」

Q:シベリンの斬り武器は実装されるんでしょうか?
A:李氏「シベリンの場合,動作にいろいろ制約がありまして,現在は予定されていません」

Q:開発に当たって苦労した点は?
A:李氏「企画と違ってプレイヤーの皆さんの反応があまり良くなかったりすると,がっかりするし辛いですね。それと開発中は徹夜したり残業したりが続くので,それもまた大変です」

Q:イスピンリュックというのはありますが,ほかのキャラのリュックを作る予定はないのですか?
A:阿部氏「イスピン以外のキャラクターリュックについても,運営チームで考えているので順次追加してきます」

Q:テイルズウィーバーチームで一番人気があるキャラクターは誰ですか?
A:李氏「開発チームで一番人気があるのは,マキシミンですね。セリフの制約が少なくて作りやすいからです(笑)。シベリンも外見は少女漫画の主人公みたいで好かれていますし,ナヤトレイも座っているときの後ろ姿がカワイイので人気があります」
阿部氏「ティチエルとミラに人気がありますね。私が個人的に使っているのはボリスです」

Q:テイルズウィーバーといえばアフロヘアーですが,アフロ以外の髪型変更アイテムの実装予定はありませんか?
A:李氏「頭の装備の場合,頭の大きさなどいろいろな制約があり難しいのですが,できるだけ多くのアイテムを実装できるように開発も頑張っています」

Q:ゲームの開発で大変なことは何でしょうか,また,どんなときが一番嬉しいですか?
A:李氏「大変なことはさっきもお答えしたことと同じですが,逆に嬉しいことは,開発で意図したとおりにプレイヤーの皆さんに喜んでいただけたときですね。あとはパッチを当てて次の日に,掲示板などで反応が良かったりすると,とても嬉しいですね」

Q:今後,各キャラクターにスキルを追加する予定はありますか?
A:李氏「エピソード2で追加される5人のキャラクターの開発が終わったら,既存のキャラクターのスキルについても新しく追加していきたいと思っています」

Q:最近視力が落ちてきて,メガネかコンタクトを購入しようと思っています。皆さんの中ではメガネ派,コンタクト派のどちらが多いですか? (この質問に会場は大爆笑)
A:李氏「開発にはメガネが多いですね。徹夜とか残業が多いので,コンタクトだと目が疲れるので。大体8割くらいはメガネです」
阿部氏「運営チームでは,メガネとコンタクト半々くらいですね」
司会の女性からは「空前のメガネ男子ブーム?」との突っ込みを受けていたのが印象的だった。

 そしてイベントの最後には,入場時に受付でもらった抽選券でさまざまなグッズがもらえる大抽選会が行われた。用意された賞品は,「テイルズウィーバー特製パズル」や「テイルズウィーバーオリジナルTシャツ」,イベント前日に発売されたばかりの「オリジナルサウンドトラック」,中がビーズでとっても手触りがいい(らしい)「ゼリッピぬいぐるみ」などなど盛りだくさん。当選番号が読み上げられるたびに,会場は大いに盛り上がった。抽選会の目玉賞品「原作者サイン入り ルーンの子供たち 1〜3巻」や,「キャラクターデザイナー直筆 サイン入り色紙」を受け取った人達には,盛大な拍手が送られていた。今回当選した人達には,きっと思い出に残るアイテムになることだろう。
 今回行われたイベントは,チャプター13パート2や,エピソード2の単なる概要紹介だけにとどまらず,クイズ大会や大抽選会などで会場全体を惹きつけたりと,参加者にとって非常に満足度の高いものになっていた。運営元のネクソンジャパンにとっては初となる大規模なユーザーイベントだったが,次回以降もぜひ,こうした質の高いイベントを行ってプレイヤーを楽しませていってほしい。(ginger)


テイルズウィーバー
■開発元:SOFTMAX
■発売元:ネクソンジャパン
■発売日:2004/09/21
■価格:基本プレイ無料/アイテム課金
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2006.08/20060828224658detail.html