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[CJ 2006#01]ビル・ローパー氏も上海へ。第九城市の「暗黒之門」こと「Hellgate:London」,年末には内部テスト段階に?
2006/07/28 23:59
 ChinaJoy初日である28日午前11時から,W1ホールの入り口付近にある第九城市(The 9)ブースのステージで,「Hellgate: London」の中国サービスに関する発表が行われた。ステージにはFlagship StudiosのBill Roper(ビル・ローパー)氏,アジアにおける同作品のパブリッシング権を所有するHanbit Softのキム・ヨンマン会長も姿を見せた。
 ビル・ローパー氏は,会場パーソナリティと二人で壇上の「ゲート」を開け,タイトルロゴやムービーを映すスクリーンを登場させるというパフォーマンスを見せた。そして簡潔な挨拶とともに,中国市場(のマーケットボリューム)と,そこで活躍するパブリッシャとしての第九城市への期待を表明した。ムービーの上映を挟みつつゲームの概要について述べたあと,キム・ヨンマン氏と握手を交わして発表を締めくくった。



 ミーティングルームに場所を移しての記者会見では,ビル・ローパー氏とFlagship StudiosのTyler John Tompson(タイラー・ジョン・トンプソン)氏,第九城市 副総裁の沈 国定氏が並び,ゲームの概要を述べるとともに,記者団の質問に答えた。
 説明の大半は,4Gamerでも紹介済みであるゲーム内容についてだったが,開発の進捗状況としては,年末頃にテストプレイを開始できる見込みとのことだった。
 ブースでの発表の段階から,中国の記者団が所狭しと詰めかけていたが,記者会見の会場も立ち見が出る満員ぶり。質問は退きもきらない様子だった。
 そのなかで,やはり避けて通れない質問が,ソースコード盗難の噂についてだろう。ビル氏はそれについて明確な否定を行わなかったものの,開発の進捗に影響を与えるほど深刻な事態ではないことを強調した。

 記者会見の終了直後に,ビル・ローパー氏に少しだけ時間をもらい,気になる開発進捗度について聞いてみた。タイラー・ジョン・トンプソン氏の回答は「数字で言うのは難しいけれど,75%くらいでしょうか?」というものだった。また,E3 2006での展示から,開発が大きく進んだ部分について聞いてみたところ,「主にアートワークが大量に追加されました。武器やボスモンスターのそれです。現在マルチプレイはほぼ完全にプレイできる状態ですが,とにかく今年末にクローズドβテストを行う予定です」とのこと。
 日本でのサービスにおいて,なにか独自要素が入る可能性があるかどうか聞いてみると,ビル氏は,「私達にとって, 日本は非常に重要な市場です。だから, 日本市場だけのスペシャルアイテムや, 日本的なモンスターなどを入れられたらと考えています。これはまだバンダイナムコゲームスさんと協議したわけではないですが,バンダイナムコゲームスさんが持っている有名なキャラクターとかを同ゲームに登場させることを考えています」と答えてくれた。
 最後に,日本のファンに向けたメッセージをお願いしたところ,ビル氏は「日本は,かつて自分が開発に関与したDiabloシリーズがヒットした国ですから, Hellgateにも期待をしてくれているゲーマーさんが多いと思います。バンダイナムコゲームスさんと一緒に仕事をしていることも光栄に思っています。9月の東京ゲームショウ2006では,日本ゲーマーのために,日本語化されたBuildを公開するでしょう。 ぜひ今後ともご期待のほどを」と,なかなか突っ込んだコメントを返してくれた。

 米国版が年末近くに組み上がるとすると,韓国版以外,つまり中国と日本で年末にβテストまで漕ぎ着ける可能性は,決して大きいとはいえないだろう。だがそれでも,今年末が開発上一つの節目になることは確実なようだ。引き続き情報を追っていきたい。(Guevarista)


Hellgate: London
■開発元:Flagship Studios
■発売元:バンダイナムコゲームス
■発売日:2007/夏
■価格:未定
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.07/20060728235951detail.html