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[E3 2006#019]圧倒的グラフィックスで魅せるFPS,「Crysis」がプレイアブル展示
2006/05/11 21:25
 「Far Cry」(邦題 ファークライ 日本語版)で,そのグラフィックスレベルの高さを見せつけ,世のFPSファンの度肝を抜いたドイツのデベロッパ,Crytekが贈るアクション第2弾,「Crysis」Electronic Artsブースでオープン展示されており,マップ一つだけながら,プレイアブルな状態で,道行くFPSファンが次々に遊んで「おー」とか「うーむ」とか声を上げて盛り上がっていたのである。

 なるほど,「Crysis」のグラフィックスエンジンであるCryENGINE 2.0の性能は間近で見れば見るほど大したもの。深いジャングルに生い茂る木立,木洩れ日,下生えの様子など,まるで実写映像を見るような,と言うと月並みかも知れないが,ついそう書きたくなってくるほどだ。
 また,前作では木立の向こうから敵が撃ってくるのに,こちらは深い葉がじゃまで敵の位置が確認できない,という事態に軽くイライラしたが,本作では違う。爆音を上げる重機関銃を立木の根元に向けると,メリメリという感じでその木が倒れ,葉を飛び散らせるのだ。それ以外にも,エイリアンのものと思しき航空機が排気管から陽炎を昇らせつつ飛び去り,それを狙撃ライフルのスコープに切り替えると,一瞬のラグもなく拡大される。しかも,これらのグラフィックスがプリレンダのCGムービーでなく,リアルタイムに描写されているのだと考えると,感慨もひとしお。「DOOM 3」あたりから始まったFPSのグラフィックス競争は,ますますヒートアップしている様子で,「Crysis」はその中でも一,二を争う注目作になるはずだ。



 以前お伝えしたように,Crysisのストーリーは,突然侵略してきたエイリアンを相手に,アメリカ軍と北朝鮮軍という現在微妙な両軍がなんとコラボレーションして地球を守る,という破天荒なストーリー。展示されていたのは,おそらくその第一幕にあたる,アメリカ軍対北朝鮮軍のパートで,相手はエイリアンではなく人間である。ゲームがスタートして,武器選択画面を選ぶと,一丁のライフルをあれこれとカスタマイズできるのが確認できる。こうしたカスタマイゼーションの豊富さも本作のセールスポイントの一つだが,もう一つのウリである「リアルタイム・アーマー・カスタマイズ」については,あれこれやってみたのだが,シチュエーションのせいなのか,残念ながら確認できなかった。
 また,自慢のAIについても,それほど画期的に頭が良くなったという印象は乏しく,このあたりは,今後の展開を待て,ということになるだろう。

 というわけで,自分がプレイしても,他人のプレイを背後から見ていてもわくわくしてくる「Crysis」は,最大32人が参加できるマルチプレイも期待できる。発売日は今なお未定(2006年冬予定)だが,FPSファンは楽しみにしていよう。(松本隆一)


Crysis
■開発元:Crytek
■発売元:Electronic Arts
■発売日:2007/11/16
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2006.05/20060511212518detail.html