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続報「真・三國無双BB」発表会:明らかにされたゲーム概要
2006/03/09 23:57
 先ほど「真・三國無双BB」の「テクニカルテスト」(クローズドβテストに相当する)参加者の募集開始に関する記事を掲載したが,こちらでは発表会の内容をお伝えする。

 発表会ではまず,コーエーの小松清志代表取締役社長,MOVIDA ENTERTAINMENTの孫泰蔵取締役社長,ELEVEN-UPの片山崇代表取締役社長の3氏から,このプロジェクト全体の概要が説明された。かいつまんで紹介すると,コーエーが真・三國無双シリーズで培ったアクションゲームのノウハウと,ソフトバンクグループが持つ通信環境やネットワーク技術を融合させ,いままでのオンラインゲームでは実現が難しかった,リアルタイムのアクションをメインにしたゲームを提供していく……というような,以前の発表会と同様の話に終始した。その中でも興味深かったのは,本作の運営を担当するELEVEN-UPの片山氏の発言。同社は,新しいビジネスモデルの構築や,インターネットカフェでの新たな試みを考えているようで,単純に新しいゲームを提供するだけではない,という意気込みを感じた。



最強のNPC呂布に3人のプレイヤーが戦いを挑むイメージイラストが披露された
 続いて本作のプロデューサーであるコーエー執行役員 ソフトウェア事業部 ソフトウェア5部長松原健二氏より,ゲームの概要が説明された。
 作品自体の方向性としては,MMOの持つ楽しさと,真・三國無双シリーズの持つ爽快感を組み合わせることが狙い。操作を極力簡単にし,MMOの垣根を下げて,既存のMMOファン,真・三國無双シリーズファン,そしていままではMMOに興味がなかった人を,取り込んでいきたいとのこと。
 本作の世界は,劉備軍や曹操軍といった複数の勢力で構成されており,プレイヤーはオリジナルのキャラクターを作成し各武将に仕える。武将はそれぞれ勢力に属しているので,プレイヤーも仕える武将により,所属する勢力が決定。自分が所属する勢力による中国統一が最大の目標となる。

 松原氏の説明に続いて,劉備軍4人,曹操軍4人に分かれた戦闘のデモプレイが始まり,プレイに合わせ本作のディレクターを務める藤重和博氏が説明を行った。
 実際にプレイヤーが操作しているのは8人だが,戦場には,そのほか数千という規模のNPCが存在する。マップ内でほかのプレイヤーが操作するキャラクターに出会えば,プレイヤー同士による戦いも発生するとのことだ。各キャラクターの上部には体力ゲージが表示されており,味方プレイヤーおよび味方NPCは青,敵(プレイヤー&NPC)が赤,中立のNPCが黄色となっていて,敵味方の区別は簡単につく。基本的な操作方法は従来のシリーズを踏襲し,通常攻撃,チャージ攻撃,ジャンプ,無双攻撃が割り当てられたボタン一つで繰り出せる。
 また,本作の特徴の一つとして,藤重氏は「かけ声システム」という簡単なチャットシステムを説明した。これは,ボタン一つで決められたメッセージを表示でき,ほかのプレイヤーとコミュニケーションが取れるという機能。これは文字だけでなく,同時に音声も発せられるので,激しい戦闘中も簡単な意思疎通が取れるようになっている。キーボードを使った普通のチャットも可能だが,激しいアクションが寸断なく続く本作では,このように簡単な操作で楽しめる工夫を行っていると藤重氏は語っていた。
 今回は会場内にLAN環境を構築してのデモプレイだったが,とくにプレイが遅延するようなこともなく,スムースな戦闘が繰り広げられていた(ちなみに,コーエー社内のYahoo!BB回線を使用したテストでも,本日のデモプレイと変わらない動きだったとのこと)。あまりにもフツーに眼前で真・三國無双がプレイされていて,逆に驚きが少なかったというのが素直な感想だ。

 実際に数千人規模で同時にアクセスをした状況で,このデモプレイと同じようにスムースなアクションが繰り広げられるかどうかは不明だが,それを実現するためにYahoo!BB会員限定のサービスとしているわけなので,ぜひとも実現してほしいところ。
 本作は企画段階から,インフラ,ネットワークのシステム面の構築を行い,遅延のない60FPSというアクションの実現を目指し開発されている。今後はこの技術を,スポーツやシューティングといったジャンルのオンラインゲームにも生かせるだろうと松原氏はコメントした。
左:街がいわゆるロビーとなり,ここでプレイヤー同士がコミュニケーションを取る 右:パッと見はスタンドアロンのゲームのようで,違和感なくキャラクターが画面内を暴れまわっていた


 デモプレイ自体は5分ほどで終了となったが,それに引き続いて,コーエー取締役会長の襟川恵子氏により,同社がこれまで行ってきた海外での事業内容とその歴史が説明され,今後の海外での展開についても語られた。また,現状オンラインでの対戦(アクション)は7〜8人規模だが,本作の登場により今後はもっと規模を拡大したものが主流になっていくだろうと展望を述べていた。

 発表会では,ゲームの細かい部分に関して公にされなかったため,まだまだ謎が多い本作ではある。デモプレイを見た限りは,真・三國無双シリーズの爽快感あふれるアクションをオンラインで実現する,というチャレンジは確実に前進しているよう見えた。本日募集を開始したテクニカルテストの状況により,ゲーム内容に修正は入るだろうが,現在決定している部分については,前述の松原氏と藤重氏に別途インタビューを行い,今聞ける範囲で聞いてきた。こちらの様子は,後日掲載するので楽しみに待っていてもらいたい。(noguchi)


上段左から,コーエー会長襟川恵子氏,社長小松清志氏
MOVIDA ENTERTAINMENT社長孫泰蔵氏,ELEVEN-UP社長片山崇氏

真・三國無双BB
■開発元:コーエー
■発売元:ELEVEN-UP
■発売日:2006/11/01
■価格:従量課金制
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.03/20060309235727detail.html