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ガイアックス,新作ゲーム発表会を開催 ゲームサイト「ムポー」を通じ,2006年内に新作5タイトルを提供予定
2006/02/14 20:07
ガイアックスの代表取締役社長CEO 上田祐司氏
 ガイアックスは本日(2月14日),六本木のオリベホールにて「新作ゲーム発表会」を開催した。
 発表会は,ガイアックスの代表取締役社長CEO 上田祐司氏の挨拶で開幕し,続いて同社代表取締役副社長COO 中島裕氏による,ガイアックスの事業概要および今後の事業方針についての説明がなされた。
 それによると同社は,従来のコミュニティソリューションサービス(コミュニティサイトの企画/開発/運営)とユーザーサービス(コミュニティサイトを軸に,アバター/ゲームなどの有料コンテンツを提供)をさらに強化し,課金収入の拡大を目指しているという。
 また,経済産業省オンラインゲームフォーラム発表の各種データを提示し,オンラインゲーム市場の規模が順調に成長していることと,今後より一層成長していくだろうという予測を語った。
 そんな中,同社の第二の中核事業であるオンラインゲームについても説明があり,2004年にスタートした「なつゲー」から,2005年に開始となった「KING OF WANDS」までのガイアックス作品が紹介された。これらに関しては,オンラインゲームに明るい4Gamer読者には説明は不要だろう。



同社代表取締役副社長COO 中島裕氏
 さて,気になるのは今後の事業戦略に関してだが,中島裕氏からは,「タイトル数の大幅な拡充」「ゲーム内外でのコミュニティ形成」「既存ゲームの収益極大化」「オリジナルタイトルの海外展開」という四つの柱が発表された。
 「タイトル数の大幅な拡充」では,MMORPGやカジュアルゲームを含め,2006年内に新規タイトルを6タイトル以上展開予定であることを明らかにした。その中には,自社オリジナルタイトルも多く含まれているのだが,詳細については後述する。
 「ゲーム内外でのコミュニティ形成」では,複数タイトルを手軽に遊べるような環境作りにも触れられ,ゲームポータルの立ち上げをほのめかした。すでにプレオープンしているので,ご存じの人も多いかもしれないが,ガイアックスは本日14日,ゲームポータル「ムポー」オープンしている。今回発表された6タイトル以上の新作は,今後,ムポーを通じてサービスされるわけである。
 「既存ゲームの収益極大化」に関しては,継続的な売り上げの拡大に注力,パートナー選定による手数料の低減/利益率の改善などが語られたが,自社のゲームポータル「ムポー」の存在は,それの大きな助けとなるはずだ。
 そして「オリジナルタイトルの海外展開」についても,同社はより積極的な姿勢をとるという。ムポーでは,コンコンオンラインをはじめ,海外産のオンラインゲームも提供されていくが,軸となるのはあくまで国産タイトル。それらを輸出することで,収益のさらなる拡大を図るという。「ストーンエイジ」などは,アジアで1000万人以上の登録者数を誇る実績があるだけに,その動向には注目していきたいところだ。



同社執行役員ゲーム事業部部長 越知雄一氏
 中島裕氏に続いて壇上に上がったのは,ガイアックスの執行役員 ゲーム事業部部長の越知雄一氏だ。越知氏は,2006年の新作ラインナップについて,各タイトルのキーパーソンと共にプレゼンテーションしてくれた。現在企画段階のものや,開発が始まったばかりのタイトルも多く,ゲームの詳細についてはあまり触れられなかったのだが,ここでざっと,そのラインナップを紹介しておこう。

■コンコンオンライン
 コンコンオンラインについては,先日クローズドβテストが行われたばかりなので,ご存じの人も多いだろう。同作は「とんではねる」オンラインレースゲームで,簡単な操作でスピード感溢れるレースが楽しめる作品だ。3月3日にオープンβテストがスタートし,4月中には正式サービス化される予定となっている。ムポーを通じて提供される,同社の新作第一弾となるタイトルだ。

■とぅいんくる
 新作第二弾は,星形の疑似生命に乗ってレースが楽しめる「とぅいんくる」。こちらはリヴィールラボラトリが開発中の国産タイトルとなっており,「萌え」テイストがたっぷり盛り込まれた,カジュアルな作品である。
 現在,開発状況は70%程度だそうだが,残念ながら実際のゲーム画面は披露されず,キャラクターイメージとロビー画面のみの紹介だったが,キャラクターのデザイン/モーションが実に可愛らしく,衣装なども多く用意されるようなので,注目を集めそうである。4月中にはオープンβテストがスタートする予定なので,興味のある人はぜひチェックしておこう。

写真上段:簡単操作でスピード感溢れるレースが楽しめる「コンコンオンライン」 写真下段:「萌え」にこだわったというカジュアルレースゲーム「とぅいんくる」。中央はモモカ,右はレイというキャラクターだ


■天晴!からくりボウリング
 新作第三弾となるのは,オンラインボウリングゲームである「天晴!からくりボウリング」だ。これはダイスとレッド・エンタテインメントが共同制作している作品で,「式玉」と呼ばれる,妖怪が変化した玉を用いてボウリングが楽しめるらしい。式玉は,今回発表されただけでも8種類あり,ゲーム展開によって成長する仕様になっているらしい。また,ボウリングの「レーン」に相当するステージは,川が流れていたり,建物が立っていたり,坂道があったりと,かなりユニークなものに仕上がるようだ。
 現在の開発状況は20%程度ということで,ゲーム画面は紹介されなかったものの,ボウリングのシンプルなルールをもとに,どれだけ個性的で奥深いゲームを創作してくれるのか,実に楽しみである。5月中にはクローズドβテストが実施予定なので,続報に期待したい。

■ストーンエイジ2
 さて,新作第四弾は,ペット育成MMORPG「ストーンエイジ2」だ。本作も,ゲームの詳細については公開されなかったのだが,ストーンエイジの「温かく,どこかなつかしい」雰囲気やゲームシステムはそのままに,さまざまな「新しさ」を導入するという。ゲームの舞台は,前作と同様石器時代で,「ペットを集めて育てる」楽しみをさらに強化した,正当進化形といえるタイトルになりそうだ。
 ストーンエイジからの大きな変更点としては,「プレイヤーがそれぞれ家を持てる」「ペットにAIが搭載される」「ペットがプレイヤーにメールを出すことがある」「ゲーム内で日記が書ける」といった要素しか公開されなかったものの,開発状況は70%程度に達しており,2006年初夏クローズドβテストを目標に,鋭意開発中だという。ストーンエイジファンだけでなく,MMORPGファンからも注目を集める,ムポーの看板タイトルになりうる作品と言えるだろう。


写真上段:妖怪が変化した「式玉」を用いてボウリングを楽しむという「天晴!からくりボウリング」。イメージイラストのみの公開となったが,なかなか興味深いタイトルだ 写真下段:MMORPG「ストーンエイジ2」は,ムポーの看板タイトルになるだろう大作。「新しい」味付けに注目が集まる


本日2月14日にプレオープンとなった,ガイアックスのゲームポータル「ムポー」。グランドオープンは3月3日正午の予定だ
■超学校
 新作第五弾として紹介されたのは,近未来の小学校を舞台にしたオンラインFPS「超学校」。漫画家のかねこ統氏がキャラクターデザインを担当しており,開発元はイオ・スパイラルとのことだが,超学校はまだ企画が動き出したばかりらしく,それ以上の情報は公開されなかった。なお,予定では,2006年秋にクローズドβテストを行うとのこと。

 さて,簡単にではあるが,ガイアックスの2006年新作ラインナップを紹介した。開発中のタイトルが多く,具体的な情報はほとんど公開されていないが,なかなか興味深いラインナップといえるだろう。興味を持った人は,ガイアックスのゲームポータル「ムポー」をまめにチェックするようにしよう。
 また,本日プレオープンとなったムポーだが,3月3日正午よりグランドオープンとなる。3月3日といえば,コンコンオンラインのオープンβテスト開始日。ムポーの統一IDを取得しておけば,コンコンオンラインはもちろん,今後の新作ラインナップも,同ID/PASSで気軽に楽しめるので,オンラインゲームファンならぜひとも会員登録を済ませておきたいところだ。
 なお4Gamerでは,ガイアックスの新作やムポーに関わるキーパーソン達に,インタビューを行っている。近日中にインタビュー記事を掲載する予定なので,そちらのほうにも目を通してほしい。(大路政志)


キャラクターデザインに,漫画家のかねこ統氏が起用された「超学校」。近未来の小学校を舞台としたオンラインFPSだ

ムポー
■開発元:N/A
■発売元:UTDエンターテインメント
■発売日:2006/03/03
■価格:無料
→公式サイトは「こちら」
とぅいんくる
■開発元:リヴィールラボラトリ
■発売元:ガイアックス
■発売日:2007年内
■価格:基本プレイ料金無料
→公式サイトは「こちら」
天晴!からくりボウリング
■開発元:ダイス
■発売元:UTDエンターテインメント
■発売日:2007年内
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」
ストーンエイジ2〜パルコレクション〜
■開発元:デジパーク
■発売元:ガイアックス
■発売日:2006/07/25
■価格:基本プレイ料金無料(アイテム課金制)
→公式サイトは「こちら」
コンコンオンライン
■開発元:Mega Enterprise
■発売元:ガイアックス
■発売日:-
■価格:基本プレイ料金無料(アイテム課金制)
→公式サイトは「こちら」

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