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Xbox 360,HD DVDには外付けドライブでの対応に
2006/01/05 19:11
 ラスベガスで開催されているConsumer Electronics Show(CES)では,Microsoftのビル・ゲイツ氏による基調講演が行われ,きたるべきデジタル化社会での新技術などの概略が解説された。その中にはWindows Vistaやモバイル製品に関する興味深い話もあるのだが,ここではXbox 360関係の話題を取り上げてみたい。

 日本ではいまいち盛り上がりに欠けているXbox 360だが,海外では順調なセールスを記録しており,Microsoftは,ワールドワイドで6月末までに450万〜550万台の出荷を見込んでいる。「ハイデフ」というキーワードでプロモーションを進めているXbox 360だが,現在9割のユーザーがHDTVを所有している,ないし購入を検討しているとゲイツ氏は語る。現在HDTV放送がサービスされている国は日本,アメリカ,カナダ,韓国,オーストラリアの5か国にすぎないことを考えると,驚異的な数字といえるだろう。アメリカでのHDTV利用者数は2005年3月時点では400万世帯ということだったが,Xbox 360の購入者層とかなり合致しているとも思われる。
 また,以前「Xbox 360はHD DVDを搭載するのではないか」という憶測が流れたことがあったが(Microsoftによって正式に否定されていた),HD DVDは外付けドライブとして提供されることになったようだ。ちなみに,以前から同社はHD DVDの支持を表明している(というか,Blu-Rayの著作権管理システムだとWindows Media Playerで対応できないので知らないよ,みたいなことを言っている)。
 Xbox 360は各部のユニット化が進んでいると聞くので,内蔵ドライブの交換で対応かとも思われたが,無難に外部ドライブという形に落ち着いたようだ。最初からBlu-Rayドライブの搭載が発表されているプレイステーション3に対抗するにはちょっと弱いところだが,Microsoftとしては次世代メディアに対してさほど高い関心はないのかもしれない。同社は,映像コンテンツなどがDVDメディアなどで提供される時代は終わりつつあるとの見解を示しており,ストリーミングを中心とした新しい配信手段とコンテンツ管理システムの構築を進めているのだから。

 Xbox Liveでは,すでにユーザーのうち200万人以上がネットワークを利用したゲームを楽しんでいるという。コンシューマゲーム機でネットワークゲームをプレイするというのは,これまであまり一般的ではなかったのだが,そろそろ話が変わってきそうだ。現状では,オンライン対戦モノが主のようだが,最新世代のゲーム機のスペックを考えれば,それだけに留まるものではないだろう。これはXbox 360に限った話でもない。今後の展開が楽しみである。(aueki)


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http://www.4gamer.net/news/history/2006.01/20060105191151detail.html