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[E3 2005#183]AO拡張パック「Lost Eden」はPvP充実がメイン
2005/05/26 20:20
 例年と同様に,コンシューマ系パブリッシャの集まるWest Hallにブースを構えたノルウェーのデベロッパ(兼パブリッシャ)のFuncom
 E3 2005では,「Age of Conan:Hyborian Adventures」を大きくフィーチャーしつつ,「Dreamfall:The Longest Journey」などの渋い(?)タイトルもまとめて,すべてクローズドブースのみで紹介していた。……と思ってホールをホテホテ歩いていたら,どのタイトルもATIブースなど複数の作品を扱う他メーカーのブースで,しれっと公開されていた。これだからE3はすべてのブースを周らなければならないのだ。足が痛い。

 とはいえ,同社のフラッグシップとなる「Anarchy Online」(以下,AO)だけは別。本編が古いゲームのためか,はたまた完成度が低いためか,AOの最新拡張パック「Anarchy Online:Lost Eden」(以下,Lost Eden)は,クローズドブースのみでの紹介となった。

 拡張パックLost Edenのポイントは,主に二つ。PvPの強化と,SFの世界観を強調するためのメカの導入である。
 Lost Edenでは,プレイヤーはOmni-tekとClanの両陣営で,強力な兵器が扱えるというバトルステーションを奪い合うことになる。一見何げないPvPの拡張要素だが,"両陣営で"というのは見逃せないキーワードだ。

 現在のAO(つまり,現行の最新拡張パック「Anarchy Online:Alien Invasion」が導入された状態)では,プレイヤーは,プレイヤーの集合体が任意に組織する"ギルド"に属していないと,PvPに参加できなかった。しかし本拡張パックの導入後は,プレイヤーがゲーム開始時に強制的に選択させられて必ず属することになるOmni-TekとClanという単位で,PvPが可能になるというわけだ。
 現在Funcomは,プレイヤーの数/質共に異なる両陣営でどうバランスをとるか,またプレイヤーのレベル/装備の格差をどう吸収するかという部分の仕様を煮詰めている段階らしい。だがいずれにせよ,プレイヤーギルドに属さないプレイヤーでも,「The Notum Wars」の実装以降本作の大きなウリとなっているPvPに参加できるというのは,かなりポイントが高い。

 そして"SF"の強調。かつて(というほど前じゃないけど)「Alien Invasion」が実装された背景には,「ただでさえSFの世界観のMMORPGは少ない。だからAOをもっとSFっぽくしてほしい」というプレイヤーからの要望があった。スクリーンショットにある二足歩行のメカも,その要望に応える形で実装されたPvP用のメカである。
 このメカについて明らかにされている仕様は,現在「スキルが必要になる」「無料である」という2点のみ。PvPのキモとなる要素だし,ここは早めの情報公開を期待したい。



 そのほかLost Edenでは,"エイリアンのマザーシップを攻略する"という前拡張パックの内容とリンクしたダンジョンの追加や,グラフィックスのリファインが行われる。グラフィックスのリファインは,拡張パック時のアップデートのみならず,この先も段階を踏んで行っていきたいとのことだ。

 「Anarchy Online」は,リリースされてから5年(!)が経過しようとしているが,まだまだ現役。むしろプレイ料金を無料とした本作は,拡張パックのみで収益を出そうとする実験的なタイトルであり,業界的にも同作と同社の動向は気になるところだろう。(Gueed)



Anarchy Online:Lost Eden
■開発元:Funcom
■発売元:Funcom
■発売日:2006/12/13
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」
Anarchy Online:Alien Invasion
■開発元:Funcom
■発売元:Funcom
■発売日:2004/08/31
■価格:29.99ドル
→公式サイトは「こちら」
Anarchy Online:Shadowlands
■開発元:N/A
■発売元:Funcom
■発売日:2003/09/09
■価格:29.95ドル
→公式サイトは「こちら」
Anarchy Online:The Notum Wars
■開発元:N/A
■発売元:Funcom
■発売日:2002/冬
■価格:未定
→公式サイトは「こちら」
Anarchy Online
■開発元:Funcom
■発売元:Funcom
■発売日:2001/06/27
■価格:14.95ドル/30日 2007年まで無料
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2005.05/20050526202020detail.html