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Granado Espadaはすでに動いている! HUE開所式[発表会編]
2005/02/16 21:28
 ハンビットユビキタスエンターテインメントは本日2月16日,東京都千代田区に本社事務所を開設した……というのは,先ほど「こちら」のニュースでお伝えしたとおり。本日16時から,同事務所で開所式が行われた

 まぁ,ゲーム会社が事務所を開設したという事実だけをみれば,別段どうってことのないニュースであり,わざわざ取材するまでもなさそうだが,今回ばかりは話が違う。同社がパブリッシングする予定の「Granado Espada」「NeoSteam」が展示/紹介されるうえ,4Gamerがつかんでいた事前情報では,なんと本国である韓国に先駆けて,Granado Espadaのプレイアブルバージョンも見られるというではないか。
 そんなわけでワクワクしながら同事務所を訪れたわけだが,いきなり残念な事実が判明。ギリギリまで調整したものの,Granado Espadaのプレイアブル展示は"なし"になったというのだ。詳しい事情を同社事業推進部 部長の平田雅一氏に伺ったところ,実はたまたま今,Granado Espadaを十分に動かせるスペックのPCがないというのが理由(!)らしい。といっても本作がハイスペックを要求するのではなく,純粋に,事務用のPCしか用意できなかったというのだ。さすが今日開設されたばかりの事務所……とはいえ,場所が秋葉原だけに,すぐにPCやビデオカードくらい手に入りそうなものである。ぜひとも近いうちに,同作が動いているところを取材してこようと思っているので,お楽しみに。



ハンビットユビキタスエンターテインメント事業推進部 部長の平田雅一氏が両作を解説していた。日立の関連会社らしく(?),プラズマディスプレイを使っていた
 さて,ピカピカの新オフィス(ラックには,鍵が差さりっぱなしになっていた)では,まず両作のムービーが流された。Granado Espadaのムービーは本日「こちら」で,NeoSteamのムービーは以前「こちら」で紹介したものと同じで,そのムービーを見ながら解説されていたのも,「そもそもMMORPGとは」という,4Gamerの読者には釈迦に説法な話なので,省略。ただ,2005年第2四半期(4〜6月)には,Granado Espadaのβテストを行う予定(クローズドかオープンかなどの詳細は未定)ということは,特筆すべきだろう。
 Granado Espadaは,先述のような事情で動いているところを見られなかったものの,すでに日本に動くものが存在するのは事実(平田氏は,前日の夜に少し触れたという)。もう半年もしないうちに,多くの人が実際にプレイできているはずだ。

 続いて,NeoSteamを実際にプレイしての,デモンストレーションが行われた。
 NeoSteamは,これまでも紹介してきたように,"スチームパンク"という,電気の代わりに蒸気を動力源として文明が発展してきたという世界観を採用したMMORPG。……というか日本ではこれ以外の情報がほとんどなかったわけだが,韓国ではすでに第3次クローズドβテストの段階まで進んでいる。当然本日公開されたバージョンでも,(立ち上げたばかりの日本サーバーであるため)ほかのプレイヤーキャラクターが存在しないというだけで,実にスムースに動作していた。
 さてデモンストレーションでは,あらかじめ用意された(結構強い)キャラクターを使っての,最初の村付近での戦闘が見られた。インタフェースはごく一般的なシステムで,フィールド上の任意の地点を左クリックして移動,モンスターを左クリックすることで攻撃していた。キャラクターの強さの割にモンスターが弱く,どれも一撃で倒しており,またスキルを一切使わなかったということもあって地味に見えてしまったが,実際に多くのプレイヤーがさまざまなスキルを使って戦闘していれば,また違って見えるのだろう。またキャラクターがどんどん強くなっていくことで,領土間戦争にも参加できるようになるとのことだった。
 平田氏の話では,Granado Espadaとほぼ同じ時期か,少し遅れるくらいのスケジュールで動いているとのこと。これまた半年後くらいには,日本でも実際にプレイできるのではないだろうか。

開所式で配布された,Granado Espadaの最新スクリーンショット

こちらはNeoSteam。韓国語版の画像だ


 このあと,立食パーティ形式の開所式に移行する……前に,来場者達は,非常に貴重なものを見ることができた。なんと,サーバールームに通されたのだ。
 ここでは,日立製作所のシステムエンジニアである安田氏から,サービスを安定的に提供するためのサーバーシステムについての説明があった。安田氏によると,現在使用しているサーバー(右の写真参照)は本番用のものではなく,あくまでも評価環境の設備とのこと。この設備を使い,アプリケーションの能力やプレイヤー状況を考慮して,本番の環境を構築するという。
 さて,安田氏の語ったサーバーシステムについて詳しく説明していると,それだけでニュース3本分くらいの文章量になりそうなので,これについてはいずれ別途取材記事をお届けするとして,ここでは要点のみをお伝えしよう。
 安田氏はこのシステムを構築するに当たって,三つの点に注力したという。一つは,"Manageability"。オンラインゲームの場合,数十台から数百台,多い場合だと千台を超える数のサーバーが構築されるが,それをいかに効率良くコントロールしていくかという点だ。次が,"Scalability"。負荷変動に柔軟に対応するという点である。そして,"Availability"。高い性能,高い信頼性を実現するという点である。
 まぁ言葉にすれば実に当たり前のことばかりだが,そこは日立製作所。最新の技術,最新のソフト(同社の「JP1」)を使って,世界最高水準のサーバーシステムを構築しようという意気込みが感じられた。
 ちなみに安田氏の締めの言葉は,「将来的にはこのラックが,この部屋いっぱいにズラッと並ぶようにしたい」というもの。ぜひたっぷり(それこそサーバー単位で千台以上)と揃えていただきたい。

画像中央:サーバーシステムの紹介時に配られた資料。Scalabilityの項目にある図版は,横軸が時間の経過を表している。最初は一つのゲーム(GAME-1)だけなのでサーバーもGAME-1一色だが,別のゲームのサービスが始まると,そのアクセス状況に応じて,サーバーの振り分けが変わるというシステムだ 画像右:複数のサーバーの状況がすべてビジュアルに一覧表示され,またここからコントロールも可能という。それぞれのパフォーマンス状況も一目瞭然だとか


 その後は,ようやく開所式らしい,立食パーティが行われた。ここでは同社代表取締役CEOキム ヨンマン氏(用意した紙を読みながらとはいえ,すべて日本語で話していた)をはじめとして,さまざまな関係会社のお偉方の話が続いたのだが,……まぁ当然ながらゲーム内容に関する話は皆無だったので,4Gamer的にはこれも省略。その代わりというわけではないが,立食パーティ中に,食事もそこそこに(というか何も口にせずに),何人かめぼしい(?)人に話を聞いてきたので,それはのちほど[インタビュー編]として掲載しよう。お楽しみに。(Iwahama / Photo by kiki)

ハンビットユビキタスエンターテインメント
 →公式サイトは「こちら」

「Granado Espada」
 →公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」

「Neo Steam」
 →公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」

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一番左が,ハンビットユビキタスエンターテインメント代表取締役CEO キム ヨンマン氏。キム氏にもわずかとはいえお話を伺ったので,[インタビュー編]で紹介しよう

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.02/20050216212805detail.html