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[韓国ゲーム事情#302]PC Bang協会,WoWの代用ソフトを選定
2005/02/02 13:07
Kimの韓国最新PCゲーム事情#302

韓国PC Bang協会,WoWの代わりに「SilkRoad Online」をバックアップ(2005/2/1)

Text by Kim Dong Wook特派員

 韓国インターネットPC文化協会は,「World of Warcraft」(以下,WoW)の代替ゲームソフトとして,韓国産MMORPGの「SilkRoad Online」を選定した。
 先日[韓国ゲーム事情#298]でお伝えしたように,同協会は最近WoWの不買運動を行っており,今後はWoWの代わりに,SilkRoad Onlineを全国のPC Bangで全面的にバックアップしていくという。
 またこういった状況の中,韓国のオンラインゲームメーカー達は同協会と無料サービスの提携を結ぶなど,同じ"反WoW感情"を持つもの同士(?)として積極的に協力している。

 SilkRoad Onlineは,Joymax社Yahoo! Korea社の投資を受けて開発したMMORPG。名前から分かるとおり,かつて中国とヨーロッパを結んでいたシルクロードをテーマにしていて,西洋,東洋のどちらかだけに限定された世界観ではなく,中国からイスラム,ヨーロッパまでの多様な文化/文明が本作内で共存しているという。
 3年余りの開発期間を経て,2004年末からオープンβテストが行われている。

Joymax社が開発したMMORPG「SilkRoad Online」


 実は2004年にも,今回の件と似たような出来事があった。
 Style Networksという会社が,「Steam」を利用した「Counter-Strike」のサービスをPC Bangに対して行うと発表したが,その料金設定にPC Bangから不満が出て,同協会が組織的な不買運動を行ったのだ。結果,Counter-Strikeの韓国内での人気は急落した。
 当時,Counter-Strikeの代替ソフトとして選定されたのは,Dragon Fly社が開発して,Neowiz社のゲームポータル「Pmang」で現在サービスされている,「Special Force」だ。本作は,もともとゲームのクオリティも高く,さらに全国のPC Bang加盟店の組織的なバックアップによって,現在でも同時接続者数で約6万人という高い人気を維持している(当サイトの「こちら」でも紹介しているゲームトリックスの最新の総合順位では,1位「Kart Rider」,2位「Special Force」,3位「Star Craft」となっている)。
 Neowizの関係者は,「Special Forceの人気は,サービス初期から,韓国のオンラインゲームのマーケティング最前線といえるPC Bangとの強固なパートナーシップを築けたことが大きい。ゲームパブリッシャにとって重要なのは,パートナー(PC Bangなど)に対する気配りだろう。市場にふさわしい合理的なマーケティングだけが,ビジネスを成功に導くはずだ」と,韓国でWoWを運営するBlizzard Entertainment Korea社に,遠回しにアドバイスしていた。

 一方,一部の業界人からは,同協会の影響力がますます強まることを不安視する声も出ている。
 同協会のある関係者は,「PC Bangだけが儲かることを望んで,WoWの不買運動を行っているわけではない。各ゲーム会社とPC Bangが共生できるビジネスモデルを一刻も早く築き上げれば,両者が長く繁栄できるだろう」とコメントした。
 オンラインゲームを用意したインターネットカフェが増えている日本でも,今後ネットカフェとゲーム会社の協力が,市場拡大の鍵を握っているのではないだろうか。

「World of Warcraft」
 →公式サイトは「こちら」
 →記事一覧は「こちら」

韓国で大ヒットしているFPS「Special Force」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.02/20050202130712detail.html