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Blizzard Entertainmentで20年以上にわたって活躍したクリス・メツェン氏が退社
20歳のときにアニメーターとして入社したメツェン氏は,「Justice League Task Force」や「Warcraft: Orcs and Humans」の開発に参加し,「Diablo」以降のさまざまなプロジェクトにおいてストーリー設定や脚本に携わるようになった。
2004年にリリースされた「World of Warcraft」の本編には参加しなかったが,その後の追加コンテンツではクエストやストーリーに関わり,同社主催のイベントではファンの前に頻繁に顔を見せていた。BlizzConにおいても「アライアンスのために!」「ホードの野郎達の雄たけびを!」といったプロレスラーばりの前口上で会場を盛り上げ,Blizzard Entertainmentの顔として知られる人物だ。
今回の発表が行われた公式フォーラムのエントリーでは,メツェン氏のメッセージが綴られている。その一部を抜粋して紹介しよう。
「Blizzardのゲームコミュニティの一部として,これまで受け入れてくれて本当にありがとう。皆さんとさまざまなアドベンチャーに赴き,我々のゲームに対する熱い情熱を通して深いつながりを持てたことは,私の胸に響いています。
これまでのBlizzConでのハグ,笑顔,握手,そして自分の身の上話などを聞かせてくれてありがとう。あなた達の存在が,私を全力でゲーム制作に向かわせてくれたのです。
そのうえで皆さんにお伝えします。私は人生の曲がり角に差し掛かったようです。新しく,そしてもっと静かな新章が私の目の前に広がっています。そう,私は退社します」
メツェン氏の今後の活動については言及されていないが,今回の決断は新しい家族の誕生によるもので,しばらくは家族との時間を大切にしたいという。ただ,まだ42歳にして完全なリタイアというのは,ゲーム業界にとってもったいない話だ。氏の活動再開を楽しみにしたい。
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