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月額500円でLINEの速度制限から開放される!? 先着2万契約限定の先行販売開始もアナウンスされた,LINEモバイル記者発表会をレポート
発表会では,同社が参入を表明していたMVNO事業に関して,月額500円から提供される各種プラン,LINEをはじめFacebookやTwitterといったSNSの通信料金を基本料金内に収める“カウントフリー”など,サービスの特徴が明らかにされた。
正式サービス開始は10月1日の予定で,本日より先着2万契約限定の先行販売が開始されている。
「LINEモバイル」公式サイト
料金プランは大きく分けて,「LINEフリー」と「コミュニケーションフリー」の2種類となる。
前者はLINEのトークやタイムラインの投稿&閲覧(動画・画像含む),LINEを介した通話がカウントフリー(使い放題)で,1GBのデータ容量が付いて月額500円で提供される。SMS付きは月額620円,音声通話付きは月額1200円となる。ただし,LINEアプリ以外のアプリサービス利用,LINE外に遷移する外部リンクへの接続,LINE LIVEなどストリーミング動画の利用などはカウントフリーの対象外になるので注意してほしい。
ちなみに,「SNS無料」をうたうMVNOサービスの多くは,低速モードでの利用であればパケット消費にカウントされないというケースが多いが,LINEモバイルでは高速通信での使い放題をうたっている点をウリにしている。
データ通信(1GB)のみ | 月額500円 |
データ通信(1GB)+SMS | 月額620円 |
データ通信(1GB)+音声通話 | 月額1200円 |
コミュニケーションフリーは,LINEに加えてFacebook,Twitterの閲覧・投稿もカウントフリーの対象となる。こちらも,Twitterからの外部リンクへの接続や「Periscope」でのライブストリーミング動画の利用,Facebookのライブストリーミング動画機能「Facebook LIVE」や「Messenger」など,対象外のサービスがあるので気をつけてほしい。
提供されるプランは以下のとおりで,SMSまたは音声通話付きのいずれかを選択,データ容量は3GBから10GBまで用意される。
データ通信+SMS | データ通信+音声通話 | |
---|---|---|
3GB | 月額1110円 | 月額1690円 |
5GB | 月額1640円 | 月額2220円 |
7GB | 月額2300円 | 月額2880円 |
10GB | 月額2640円 | 月額3220円 |
いずれのプランでも,データ容量の追加購入が可能で,0.5GBで500円からとなっている。
また,未成年者でも安心して利用できるように,「i−フィルター」を利用したフィルタリングサービスを,すべてのプランで無償提供するという。
現時点では,申込は公式サイトからのみとなっており,支払方法はクレジットカードおよびLINE Payが利用可能。LINE Payカードにも対応する。
そのほか,LINEでつながっているLINEモバイルのユーザー同士であれば,家族だけでなく友人ともデータ容量を送り合えるのがポイント。余ったデータ容量は翌月末まで繰り越し可能だが,使い切れない分をLINE経由で簡単にプレゼントできるという。
ここで紹介した以外にも利用条件や注意事項があるので,詳細は公式サイトで確認してほしい。
最初に登壇したのは,LINEの取締役CSMO(最高戦略・マーケティング責任者)の舛田 淳氏だ。
舛田氏は,現在の日本におけるスマートフォンの普及率が56.9%だというデータを引き合いに出し,人口の半分近くがスマートフォンを利用していないと述べる。また,スマートフォン利用に関して,月額通信料の高さ,利用者に適したプランの少なさ,データ通信量の制限などに,利用者が不満を持っていると説明した。
利用料金に関しては,端末金額を除いた平均金額が大手キャリア(MNO)では8146円と,フィーチャーフォンの3266円と比べると約2.5倍も高い。最近は,MVNO(Mobile Virtual Network Operator,仮想移動体通信事業者)各社が「格安SIM」「格安スマホ」のサービスを積極的に展開しており,フィーチャーフォンより安い料金でのサービス提供が実現されていると舛田氏はコメント。MVNOの契約者数も成長の兆しを見せているとした。
iOS/Androidにおける月間アクティブユーザー数のトップ5に,「LINE」「Facebook」「Twitter」の3つが入っていることから,コミュニケーションアプリがスマートフォンユーザーにとって重要な立ち位置を占めていると舛田氏はコメント。
また,モバイルユーザーにおける動画視聴やゲームの利用率が高まったことで移動通信のトラフィックが上昇しており,これは今後下がることはないだろうと述べた。
舛田氏は,ユーザーニーズを満たすには通信品質,価格プラスαが求められているのではないかと述べ,LINEの100%子会社としてLINEモバイルを設立,ユーザーの「モバイルとの付き合い方」を変えるべく,MVNOに参入したとまとめた。
嘉戸氏は,LINEモバイルのコンセプトとして「(利用シーン)×FREE」を掲げ,その第1弾として「LINEフリー」「コミュニケーションフリー」を提供すると述べた。
フィーチャーフォンからの乗り換えや2台め需要,LINEをやるのにスマホが欲しいけど,それ以外のアプリやWebブラウジングは使う予定がないといった,ライトユーザー層がターゲットとのこと。
先述したように,外部リンク先の閲覧やライブストリーミング,連携アプリなどはカウントフリーの対象外になる。
プランはSMSまたは音声通話付きの2種類で,3GBのデータ容量付きで月額1110円または1690円からとなる。
なお,カウントフリーの判定は,コンテンツプロバイダであるFacebookおよびTwitterと密に連携し,データ送受信時のIPアドレス,ポート番号,文章や画像の内容を含まないヘッダの一部を自動的に識別する形になっているという。そのため,コミュニケーションフリープラン利用時は,FacebookやTwitterとの情報連携に,ユーザーが個別に同意する必要があるとのこと。
そのため,通信エリアはNTTドコモと同等,通信速度は理論値で下り375Mbps,上り50Mbpsをうたっている。低速時は200kbpsになるとのこと。
サービス面では,データ通信のみのプランでもLINEアカウントを作成できるほか,月額基本利用料金の1%をLINEポイントに還元,LINEモバイルユーザー同士でのデータプレゼント,フィルタリングサービスの無償提供などが特徴として挙げられた。
カスタマーサービスには,LINE公式アカウントのトーク機能を積極的に利用し,利用状況のリアルタイム確認やデータプレゼントなどを簡単に行えることをアピールしていた。
現在,LINEモバイルの販売は公式サイトでのみ受付となる。SIMだけの契約のほか,SIMと端末のセット販売も行われる。詳細は公式サイトで確認してほしいが,購入可能端末として8機種(19バリエーション)がラインナップ。スマートフォンだけでなくタブレットも用意されていて,設定済みの状態で販売されるそうだ。
最後に舛田氏が再び登壇し,LINEは「スマートポータルNo.1」を目指し,今回発表された「コミュニケーション×FREE」を皮切りに,音楽のカウントフリー計画など,今後も進化を続けていくと宣言し,発表会を締めくくった。
「LINEモバイル」公式サイト
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