セガとシャープが共同で「リビングルームにおける家族の団らん」の手助けを目指す――知育エンターテイメント・サービス「テレビーナ」がシャープの新型液晶テレビに搭載

　セガは，テレビとスマートフォンを連携させて楽しむ知育エンターテイメント・サービス「テレビーナ」を，本日（2014年10月2日）発表した。本稿では，9月24日にシャープ東京支社で行われた新製品説明会において紹介された，「テレビーナ」のサービス概要をレポートしよう。

「テレビーナ」ディレクターであるセガの近藤文仁氏

「テレビーナ」公式サイト

セガ公式サイト

シャープ公式サイト

　「テレビーナ」は，無線LANで接続されたテレビとスマートフォンやタブレットのようなモバイルデバイスを使い，操作を連携させたコンテンツを楽しめるというもの。対象年齢は3歳以上を想定しているそうである。シャープから今秋発売予定（価格はオープン）の新型液晶テレビ，「AQUOS クアトロン プロ」の「XL20ライン」モデルに搭載されることを皮切りに，順次展開が行われる予定だという。

シャープの新型液晶テレビ「AQUOS クアトロン プロ」の「XL20ライン」には，60V型（LC-60XL20）/52V型（52XL20）/46V型（46XL20）の3モデルが用意される

特長として挙げられている中で，「子どもが遊びながら学ぶ知育アプリ（業界初）に対応」という項目が「テレビーナ」のことである

　会場では，「テレビーナ」の開発を手がけたセガの近藤文仁氏が，サービス概要の説明と，実機を使ったデモプレイを行った。
　近藤氏によれば，「テレビーナ」は，セガが長年手がけてきた知育エンターテイメント事業の一つとして開発されたものだという。このサービスでは，広く普及しているテレビとモバイルデバイスを利用してセガのエンターテイメントを家庭に届け，「リビングルームにおける家族の団らんをお手伝いするもの」を目指しているとのこと。
　「テレビーナ」のターゲットは子供層ではあるが，その周りの家族とコミュニケーションを図ることに軸足を置いて開発を進めてきたそうである。近藤氏は，「お子さんだけでなく，ぜひご家族で一緒に遊んでいただきたい」とアピールしていた。


　さて，「テレビーナ」の具体的な利用方法は，対応テレビのメニュー画面で「テレビーナ」モードを選択し，無線LANで接続されたモバイルデバイスで対応アプリを起動するだけだ。データはモバイルデバイス側で管理することになる。
　今後，対応アプリは基本無料で順次配信され，中にはアプリ内課金を予定しているものもあるという。ただしアプリ内課金とは言っても，主に子供を対象としたサービスであるため，買い切り型の追加コンテンツを提供していくそうだ。

モバイルデバイス側の画面

テレビ側の画面

　対応アプリの第1弾となるのは，セガの看板キャラクターである「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」をフィーチャーしたゲーム「ソニックとナゾの宝石」で，「XL20ライン」モデルの発売と同時に配信が開始される。サービス開始当初はAndroid版のみとなるが，iOS版のリリースも検討しているとのこと。

ソニックとナゾの宝石

クイズ形式のゲームコンテンツでは，出題された問題がテレビ画面に表示され，モバイルデバイスの画面には，操作用の画面がそれぞれ表示されていた

独自の画像処理技術「ARタッチ」を使ったモードでは，ARの技術を利用し，モバイルデバイスの画面に映ったテレビ本体の周囲に，選択肢が表示されていた。モバイルデバイスの画面に映ったテレビ画面をタッチしても解答できるそうだ

　今回のレポートは以上となる。
　サービスはまだ始まっていないが，利用するには“対応テレビ”が必要となると，「テレビーナ」が成功するかどうかは，対応テレビの普及率にかかっていると言えそうだ。
　ともあれ，モバイルデバイスを子供向けの知育分野に活用するという取り組みは興味深い点が多い。今後，セガが「テレビーナ」をどう展開していくのか注目し続けたい。

セガ　テレビとスマホで楽しむ、
知育エンターテインメント『テレビーナ』を開発
今秋発売のシャープ製液晶テレビ
「AQUOSクアトロン プロ」XL20ライン^※1を皮切りに順次展開

『テレビーナ』ロゴ

　株式会社セガ（本社：東京、代表取締役社長COO：岡村秀樹、以下セガ）は、テレビとスマートフォンを連携させて楽しむ、新発想の知育エンターテインメント・サービス『テレビーナ』を開発しました。同サービスはシャープ株式会社より今秋発売予定の「AQUOSクアトロン プロ」XL20ライン^※1への搭載を皮切りに、順次展開してまいります。

『テレビーナ』を用いてアプリを表示した画面イメージ

　『テレビーナ』は､無線LANで接続されたテレビとスマートフォンの2つの機器で対応アプリを動作させ､テレビでの画像表示とスマートフォンでのコンテンツ操作を連携させて楽しむことができます｡『テレビーナ』のコンテンツは、家族が子供を見守りながら体験を共有することで、新しいコミュニケーションが生まれるよう設計されています。
　一緒に遊んで褒められたり、励まされたりすることを通じて、子供が進んで学習する意欲を高めるほか、スマートフォンをかざすとテレビが操作できる独自の画像処理技術“ARタッチ”^※2により、お子様の好奇心を刺激し“遊びの中で学ぶ”ことをさらに促します。
　『テレビーナ』および対応アプリは、セガがこれまでの知育コンテンツやゲーム開発で培った技術やノウハウはもちろん、ユーザー視点に立った使いやすい操作性などを最大限に生かして制作しています。
　対応アプリの第一弾には、セガを代表するキャラクター、ソニック・ザ・ヘッジホッグが登場する『ソニックとナゾの宝石』をご用意。さらに、株式会社セガトイズで発売され、多くのお子様に親しんでいただいた『ピコ』や『ビーナ』シリーズのコンテンツ^※3をはじめ、ご家族で楽しんでいただける様々なアプリを順次投入することで、ラインアップの充実を進めてまいります。
　また『テレビーナ』の対応機器は、シャープ株式会社との提携にて今秋より販売される液晶テレビ「AQUOSクアトロン プロ」XL20ラインを皮切りに、順次展開する予定です。
　ご家庭のテレビとスマートフォンとを結びつけ、新しいエンターテインメントの世界を広げる『テレビーナ』にぜひご期待ください。

『テレビーナ』公式サイト　　http://telebeena.sega.jp/
シャープ株式会社公式サイト　http://www.sharp.co.jp/

※1　対応機種名： LC-60XL20／52XL20／46XL20
※2　“ARタッチ”は特許出願中です。『テレビーナ』においては、“ARタッチ”に対応したコンテンツを操作中、スマートフォンを立ててテレビ画面にカメラを向けることにより、自動でカメラ機能が有効となり、“ARタッチ”の入力が可能になります。
※3　『ピコ』および『ビーナ』シリーズとは
セガサミーグループ企業である株式会社セガトイズは、見る、聞く、触るなどの感覚機能を使いながら、安心して遊ぶことができる幼児向けのエデュテインメント・ツール『ピコ』を1993年に発売し、その後継機として2005年に『アドバンスピコ・ビーナ』を、さらに2008年には『ビーナ　ライト』を発売しました。『ピコ』および『ビーナ』シリーズ専用ソフトは、外部教育関連機関の監修のもとに350種類以上を開発し、累計販売本数2000万本を記録しました（本体のシリーズ累計販売台数は410万台）。