連載
結のほえほえゲーム演説:第65回「あれっ? 夏アニメ,大豊作なのでは?」
9月20日〜23日に開催される東京ゲームショウ2018(以下,TGS 2018)。その公式番組で,今年もナビゲーターを務めさせていただくこととなりました。
7月4日の配信では,TGS 2018のオフィシャルサポーターである「ゲームセンターCX」の有野課長もゲストに来てくださったんですよ(関連記事)。こちらの番組では,TGS 2018期間中はもちろん,事前番組もさまざまな内容で配信していきます!
この公式番組でナビゲーターを務めさせていただくのは,今年で6年目なんです。毎年この番組と一緒に,TGSの楽しさを骨の髄までしゃぶりつくしている私。
最終日の閉演時間には必ず「(4日間TGSで番組ができるなんて)こんな幸せなお仕事ができるのは今回で最後かもしれないから,来年またお仕事でここに来られるように必死で生きます……頑張ります……」と幕張メッセを拝みながら帰路につくのですが,ありがたいことに,今年も皆さんに向けてTGSの楽しさをお届けできる機会に恵まれました。今年も一緒にたくさん楽しみましょうね。
夏アニメ
さてさて皆さん,突然ですが「夏アニメ」見てますか!?
「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」や「ハイスコアガール」など,絶対に視聴する! と決めていた作品が多かった私ですが,新作アニメのPVを一気見する「つづきみ」という番組(公式サイト)をキッカケに,視聴する夏アニメがめちゃくちゃ増えてしまったんですよ。
3か月(1クール)に一度放送しているこの番組では,第1回から2年ほどアシスタントMCを務めておりまして,毎回アニメとの良い出会いをたくさんもらっているのですが,個人的に今年の夏アニメはとくに豊作でした。
「殺戮の天使」や「夢王国と眠れる100人の王子様」など,ゲーム原作のアニメも多いんです。
そのほかにも「すのはら荘の管理人さん」は,可愛らしいゆる〜くほんわかした絵柄からイメージしていた以上に,おねショタ全開で驚きましたし,「はねバド!」というバドミントンを描いた作品は,シャトルがラケットに当たる音,飛んでいく音などの臨場感が凄まじいです。
「はたらく細胞」は,人間の体内にある細胞を擬人化した作品で,ガチの知識にまつわる設定や展開に興味をそそられます。この作品においては私(の体内)が聖地だ。
今回の連載では,視聴し始めてとくにハマっている夏アニメをご紹介したいと思います。
「Back Street Girls -ゴクドルズ-」
個人的に本作が今期のナンバーワンダークホースでした。めちゃくちゃ面白い……。
物語は,ヤクザの若手組員3人が,大きなヘマをやらかしてしまい組長の前で許しを乞うシーンからスタート。落とし前として「性転換と全身整形手術を受け,アイドルグループとしてデビューする」という無茶振りを提案する組長。
突然のアイドル世界,美少女である自分と,そこに注がれる男の視線……戸惑いながらもアイドルとして奮闘するヤクザ3人のドタバタギャグです。
アイドルノリとヤクザノリが入り乱れるのですが,声優さんのお芝居もノリノリ。とくに組長役の藤原啓治さんが最高で,掛け合いのテンポの良さが素晴らしいです。
注目すべきは,3人のヤクザによるアイドルグループ「ゴクドルズ」の楽曲の持つ“絶妙な実在してそう感”ですね。バリバリにアイドルっぽいのに,歌詞にはヤクザとしての文化や生活が隠しきれていないところが愛らしい。「こんなアイドル,ありえない……でも,ありえてほしい!」と思わず応援したくなっちゃう魅力があります。
美少女アイドルの肉体に引っ張られ,否応なく変わってしまう人格との葛藤や,かつての部下に欲情されて困惑する姿など,よくよく考えると笑えない状況ですが,やっぱり我慢できずに爆笑してしまう作品です。
そうそう,OP映像のダンスシルエットは,ウィッグをつけた今 千秋監督なのだそう。妙に脚がむちっとしていたのはそういうことだったのね……。
「邪神ちゃんドロップキック」
魔界出身の悪魔・邪神ちゃんと彼女を召喚した女子大生・花園ゆりねの同居生活を描いたコメディ。
ゆりねちゃんが邪神ちゃんを切り刻みながら「このはちゅーるいが」とつぶやくシーン(しかもそれが手書き文字で背景に表示される)を見た瞬間,「あぁ〜〜〜ここのツボとっても久しぶりに押されたな〜〜」という気持ちになりました。
「撲殺天使ドクロちゃん」や「ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて」など,電波キャラの多い非日常アニメが昔から大好きなんですよ,私。
OP曲「あの娘にドロップキック」がすでに頭から離れなくて困っています。サビの入り方が秀逸すぎます。セリフの入り方,曲調の変わり方,どれをとっても良質な電波ソング。ザザース,ザザース,ナスナザース!!!!
「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 3rd SEASON」
アイドルであるシンデレラ達の日常を描いた「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」の第3期。これを見ればきっとあなたも担当アイドルが見つけられるはず。
最近シンデレラについて口頭で語ると(生放送などで)早口すぎるせいか,高速詠唱と呼ばれるようになりました。三宅麻理恵さんが「メルヘンデビュー!」をライブで歌うとき,いつも最後だと思って歌うと決めているように,私も表舞台でシンデレラについて語れるという奇跡が今回だけだとしても後悔のないよう……と思うと,伝えたい言葉が溢れてしまうのです……。
さて,「シンデレラガールズ劇場」といえば,1クールの中で変わるエンディング曲が見どころの一つ。今回はどんなメンバーで来るかな? と思っていたら,なんと幸子,李衣菜,肇,ゆかり,森久保の属性ごちゃ混ぜ編成。第1期,第2期とキュート,クール,パッションの属性ユニットによるエンディングだったので驚きでした。
しかも「いとしーさー♡」という沖縄民謡っぽい楽曲だったものですから,こう来たかあああと叫びましたよね。カメラ目線で投げキスするシンデレラ達の破壊力といったらもう。もう。
第27話にて,晴ちゃんとユッキの対決を実況したナレーションが,松嵜 麗さんによるアドリブと知って震えました。短い放映時間の中でも,こういったアイドルマスターっぽい遊び心をきちんと入れてくるあたり,さすがとしか言いようがないです。
この原稿を書いている7月12日の朝にはまだ放送されていない作品のなかでは,とくに「ハッピーシュガーライフ」「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」「ハイスコアガール」が待ち遠しいですね。
「ハイスコアガール」は実在するゲームの画面がバンバン登場したり,あの下村陽子さんが劇伴で参加していたりするあたりも見逃せません。
もともと,ゲームファンによるゲームへのラブレターという色合いが濃かったのが,「ハイスコアガール」という漫画です。それがアニメ化されるときに,ゲームを作っていた人々も参加するという未来がやってきたことに胸が熱くなりますね。
そして,夏アニメではないのですが,映画作品で注目しているのはこちら。
「ペンギン・ハイウェイ」
森見登美彦さんの小説の映画化作品。公開されたPVを観ましたが,主人公の背伸びした生意気さ,お姉さんの飄々とした爽やかさ,どこをとっても完璧なんです。原作のイメージどおりでもあり,制作のスタジオコロリドさん,石田祐康監督,キャラクターデザインの新井陽次郎さんに期待していたすべてがそこにありました。
PVにあったペンギンが大量に現れるシーンは,原作を読んでいたときにアニメで見たい! と一番強く思ったシーンだったので鳥肌モノでした。
実は私は,今年の3月にAnimeJapan2018のステージで,「『ペンギン・ハイウェイ』スタジオコロリドスペシャルトークイベント」のMCを担当したのですが,その日のために「台風のノルダ」や「陽なたのアオシグレ」を拝見したところ,すっかりスタジオコロリド作品のファンになってしまったんです。そのため若干のひいき目はあるかもしれませんが,それでもこれは傑作の予感。大注目です。
最近プレイしているゲーム(2018/7/14)
Nintendo Switch:「スプラトゥーン2」
Nintendo Switch:「OCTOPATH TRAVELER(体験版)」
PlayStation 4:「ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム」
PlayStation 4:「ドラゴンボール ファイターズ」
iOS:「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」
■■結(女優・タレント)■■
女優・タレントとしてフリーランスで活動中。国内映画祭にて主演女優賞を多数受賞。幼少期からのゲーム好きが高じ,数多くのゲーム番組でMCを務め,イトキチ(糸吉)の愛称で親しまれている。
公式サイト:http://yui-monogatari.com/
公式Twitter:https://twitter.com/xxxjyururixxx
ニコニコチャンネル「結チャンネル」:http://ch.nicovideo.jp/yuichannel
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