連載
“時間”の概念を取り入れた新感覚の四次元パズルゲーム「Under the Sun」を紹介する「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」第802回
スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが,「じゃあ,どれが面白いの?」「そもそも,数が多すぎて好みのタイトルが探せない!」と思っている人も少なくないはず。そんな問題を解決すべく,スタートした連載が「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで,スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして(ほぼ)毎日お届けする。
本日の「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」では,3Dパズルに“時間”の概念を加えた四次元パズルゲーム「Under the Sun - A 4D puzzle game」を紹介しよう。斬新なアイディアが光る,やり応え十分の作品だ。
iOS版「Under the Sun - A 4D puzzle game」ダウンロードページ
本作には全部で10のエリアが用意されており,それぞれ6ステージで構成されている。プレイヤーは,主人公キャラクターの周囲に表示されている4方向の矢印をタップして,ゴール地点である“焚き火”へ規定ターン数以内に到達しなければならない。1つのエリアをクリアすると,次のエリアが開放されるので,ステージを順番に攻略していこう。
「規定ターン数以内にステージをクリア」というのは,この手のパズルゲームではよくあるシステムだが,本作がユニークなのは,主人公キャラが1回行動するたびに“加齢”していくという点だ。最初は若々しくワイルドな男性キャラも,ターンを進めるごとに老いていき,ゴールに辿り着けなければ死を迎えてしまう。
ただし,死亡=ゲームオーバーとも限らない。画面右端にダイヤルのようなものがあり,フリック操作で回すと時間を巻き戻したり,進めたりできるのだ。これを利用して時間を戻して主人公キャラを生き返らせることができる。
ステージは序盤こそ平坦な台地だが,中盤以降は段差や崖といった地形が登場する。またステージが進むと,足場として利用できる巨大な岩や木箱,ターン経過によって成長するヤシの木,マスとマスをつなぐ橋,動き回っている亀なども登場する。これらはもちろん,ステージ攻略のカギになる要素だ。有効に活用して寿命が尽きる前にゴールを目指そう。
注意してほしいのは,これらギミックにも時間経過による影響が反映されるということだ。一例を挙げると,ヤシの木は芽吹いてから一定ターンが経過すると枯れ,橋は朽ちるといった具合。主人公キャラが老いるのに合わせ,周囲の環境も変化していくというのは,本作の特色のひとつと言えるだろう。
登場する亀にはいくつかの種類がある。甲羅が茶色のものは前後を往復,黄色は突き当たりにぶつかると右へ方向転換,青は逆に左へ方向転換と,その性質も微妙に異なるのだ |
一定時間が経過すると化石になり,動かなくなる亀もいる。この性質を利用しなければゴールできないステージもあるのだ |
実際にプレイしてみると,エリア3あたりからギミックが複雑になってくる印象だ。中には攻略に数十ターンを要するステージもあるのだが,ヒントは一切出ないため,詰んでしまった場合,どこで間違えたのかが分かりにくい。3Dパズルに時間という概念を盛り込んだ点はとても面白いのだが,「難しすぎてお手上げ」とギブアップしてしまう人も,決して少なくないのではないだろうか。
とはいえ,今後アップデートの予定もあるようなので,細かい部分はこれから調整されるかもしれない。柔らかいタッチのグラフィックスや時間を使ったパズル,歯ごたえのあるステージ構成など,多くの見どころが用意されているので,パズルゲームが好きな人はぜひ挑戦してみてほしい。
著者紹介:トリスター/目代将規
ゲームやアニメの書籍企画,編集,シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや,一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。
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