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ハロー!Steam広場 第159回:小惑星の地下で,循環型社会を構築するシミュレーション「Oxygen Not Included」
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印刷2017/06/06 12:00

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ハロー!Steam広場 第159回:小惑星の地下で,循環型社会を構築するシミュレーション「Oxygen Not Included」

画像集 No.001のサムネイル画像 / ハロー!Steam広場 第159回:小惑星の地下で,循環型社会を構築するシミュレーション「Oxygen Not Included」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,リアルファイトでも一度打ち上げたら泣くまで地面に落とさない上級Steamerにジョブチェンジできるかも。

 ハロー!Steam広場 第159回は,「Don't Starve」でおなじみのKleiが手掛ける新作シミュレーション「Oxygen Not Included」を紹介しよう。本作は小惑星の地下深くでコロニーを経営するシミュレーションゲームだ。プレイヤーは僅かしかない酸素や水をうまく循環させながら,人が住み続けられる環境構築を目指すのだ。

4Gamer公式 Steamキュレーター

※お知らせ:来週(2017年6月13日)のハロー!Steam広場は,筆者取材のため休載いたします。次回更新は6月20日となりますので,ご了承ください。

画像集 No.004のサムネイル画像 / ハロー!Steam広場 第159回:小惑星の地下で,循環型社会を構築するシミュレーション「Oxygen Not Included」

小惑星内の地下深くで循環型社会を作り上げるコロニー経営シミュレーション「Oxygen Not Included」


 アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は「Don't Starve」でおなじみのKlei Entertainmentが手掛ける新作シミュレーション「Oxygen Not Included」を紹介しよう。

 本作は,小惑星内の地下深くにクローン人間である入植者を送り込み,コロニーを築き上げていくゲームだ。ゲームの目的は,入植者達をいかに長生きさせられるかという部分にあり,明確なクリア目標などは存在しない。プレイヤーは,僅かな酸素しか残されていない場所で,彼らを少しでも長く生かせる環境の構築を目指すのだ。

2Dで描かれたキャラクターや機械が見せるコミカルな動きに,Kleiらしさを感じる
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 このゲームで重要となるのは,気体と液体の管理である。小惑星内の酸素は有限だが,入植者がいる限り二酸化炭素は延々と発生するので,この二酸化炭素をどのようにして酸素に変えるか,同じく生活排水をどのようにして綺麗な水にするか,そしてそれらをどうやって循環させるのかを考えていくことになる。目指すは,循環型社会の構築だ。

気体は,色の付いた霧のように表示され,動きが視覚的に分かりやすくなっている。ちなみに青が酸素で,黒が二酸化炭素だ
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 本作では,気体の動きや重さがリアルタイムでシミュレートされているので,酸素はその場に留まり,それよりも重い二酸化炭素は下に沈む。よって,居住区を最下層に置かないといったポイントを押さえ,気体の動きを考えて拠点を拡張していくことになる。
 逆に,二酸化炭素を溜めておく空間を最下層に用意して,そこに空気清浄器を設置すれば効率よく二酸化炭素を処理できるし,テラリウムを置けば,二酸化炭素を吸収しつつ,微量ながらも酸素が生成される。気体フィルターとパイプを使えば,そこで生成された酸素だけを居住区に送ることだって可能だ。

序盤で割と簡単に入手できる藻を使えば,いろいろな方法で酸素が生み出せる
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 液体も同じで,水洗トイレやシャワーに使う水を貯水槽から汲み上げ,利用時に流れ出す汚水は,拠点から離れた場所に流すか,浄水器を通して貯水槽に戻すといった仕組みを作る。
 このように気体や液体をコントロールするには,パイプの配管を正しく考えなければならず,うっかり二酸化炭素を居住区に送ってしまったり,汚水を貯水槽に流し込んだりしてしまうと,目も当てられない惨状に直面することになるだろう。

シャワーとトイレは近づけて配置し,汚水用のパイプが途中で合流できるようにする
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汚水は浄水器でろ過され,そのまま貯水槽へと戻される
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 浄水器や空気清浄器といった装置を動かすには電力が必要不可欠だ。序盤は人力発電がメインだが,研究が進めば火力発電や水素発電なども可能になる。これらから生まれた電力は,ケーブルを使って各装置に送り込まれるため,プレイヤーは配管だけでなく配線も考えていかなければならない。

電気ケーブルには一度に送れる電力が決まっており,それを超えると損傷してしまう。一本のケーブルだけですべての装置に電力を送ろうとするのではなく,発電機ごとに担当する装置をいくつか決めて,ケーブルに掛かる負担を減らそう
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研究装置があれば,新しい技術の研究が可能だ。どんどん研究を進めて,水を酸素に変える装置や,汚水を肥料にする装置などを開放していこう
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 このゲームの面白さは,施設が生み出すデメリットをうまくメリットに変えられた瞬間にある。たとえば,水を電気分解して酸素を作る装置は,同時に水素も発生させてしまうのだが,気体フィルターを使って酸素を居住区に,水素を水素発電機に送るように配管すれば,酸素と電気を同時に生み出すシステムが出来上がる。

水を電気分解する酸素と水素(ピンク)が発生。このままパイプを使って流すと,居住区には必要ない水素まで送ってしまうことに。そこで,水素が酸素よりも軽いという性質を利用して,上部に吸気ポンプを配置し,水素だけを吸引し,水素発電機に送れるようにする
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 このように,自分で考えて作り上げたシステムの中で,気体や液体がうまく循環している様子を見てニヤニヤするのが,このゲームの醍醐味といえるだろう。公式ではスペースコロニーシミュレーションとなっているが,筆者からしてみると配管・配線シミュレーションである。

配管・配線を考えているときが一番楽しく,ついつい時間を忘れて没頭してしまう
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 気体や液体だけでなく,プレイヤーは入植者たちにも目を配らなければならない。
 プレイヤーの手足となって働く入植者たちは,過酷な労働環境の中で日々不満を募らせていき,それが爆発すると破壊衝動に駆られたり,暴食して貴重な食料を枯渇させてしまったりする。そうならないよう,入植者たちの不満はしっかり解消してあげよう。

身体の汚れや,隣人のいびきによる寝不足,酸素の薄い場所での生活など,ストレスの要因は意外とあちこちにある
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 最初の入植者は3人だけなので,観察もそこまで大変ではないが,コロニーが発展して入植者の数が増えると,気付かぬうちにストレスを爆発させた入植者が,設備を壊しまわっていたりする。ただ,新しい入植者を迎え入れるかどうかはプレイヤーが決められるので,ストレス管理が安定しないうちは,むやみに入植者を増やさないようするのも手だ。

トイレを設置してあげないと,入植者はその場でお漏らししてしまう。当然ながらストレスはかなり上昇するうえ,貯水槽での作業中にやられたりするとかなり困る。このゲームとは全く関係ないが,編集部のGueed氏はお風呂場でおしっこしちゃう人らしい(関連おたよりコーナー
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 正式なリリース時期はまだ決まっていない本作だが,現時点でも何十時間と遊べてしまうほど,ゲームの土台はしっかりとしているので,興味のある人はぜひプレイしてみてほしい。ちなみに,Steam Workshopでは日本語化ファイルも配信されている。ただし,サブスクライブしただけでは適用されないようなので,導入前には概要欄にしっかりと目を通しておこう。


「Oxygen Not Included」Steamストア(2480円)

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