「Madden NFL 15」で話題の“超小物”ルーキーをフィーチャーしたムービーが公開に

　NFLシーズン開幕に合わせ，北米で2014年8月26日にリリースされた「Madden NFL 15」（PlayStation 4 / PlayStation 3 / Xbox One / Xbox 360）は，25年以上の歴史を持つアメリカンフットボールシミュレーションシリーズの最新作だ。発売以来，ネット上ではメディアやファンによるレビュー，そしてプレイムービーが続々と公開されているが，今年はいつもと少々違った雰囲気となっている。

　というのも，本作には身長がたったの36センチというルーキー選手が登録されていて，その小さな体に似合わないパワフルなタックルがファンの間で話題になっているからだ。
　パブリッシャのElectronic Artsはこのグリッチ（プログラムのミスではないので，バグとは呼ばない）を修正するのではなく，逆に彼をフィーチャーしたムービーをリリースするに至っている。


　この“超小物”選手は，クリーブランド・ブラウンズに今年ドラフト3位で入団したばかりのクリスチャン・カークシー（Christian Kirksey）選手。大学時代に3年生からチームキャプテンを務めた経験を持つなど，将来を有望視されているラインバッカーで，本来なら6フィート2インチ（約189センチ）というアメフト選手としては平均的な身長なのだが，開発時のデータ入力ミスで1フット2インチ（約36センチ）として登録されてしまい，ボールを持つと全身が隠れてしまうほどのミニサイズになってしまっている。

　通常，こうしたグリッチはパッチによって修正されるところだが，新人のカークシー選手にとって，こうした形であってもファンに注目されるのは満更でもない様子で，今回リリースされたムービーでは「どれだけ小さくても，大きな夢を持って生きよう」などとインタビューに答えるなどして盛り上げている。発売時にはテネシー・タイタンズの選手として登録されていたことからか，“タイニー・タイタン”（小さな巨人）というニックネームまで付けられているようだ。


　ゲーム中でのカークシー選手は，ほかのディフェンダーと同様に相手の攻撃を見事なタックルで受け止めたり，大ジャンプでチームメートとのハイタッチもこなしたりするなど，プレイにまったく支障はない様子。今のところ，Electronic Artsはこのグリッチを修正するかどうかを明らかにしていないものの，「近年のスポーツゲームでは稀に見る面白グリッチ」として，ファンの間では修正せずに残すことを希望している人が少なくないようだ。

「Madden NFL 15」公式サイト