全国の城郭を擬人化した“城娘”を愛でて楽しむ「御城プロジェクト」。今から始める人に向けて基本情報をまとめてお届け

　DMMゲームズがサービスを中の「御城プロジェクト〜CASTLE DEFENSE〜（以下，城プロ）」は，β版である「御城コレクション」から発展したタワーディフェンス型のブラウザゲームだ。
　一般公開は2014年11月15日だったので，すでにプレイ済みの人もいるだろうが，年末年始の休暇中にやり込めるゲームを探している人に向けてゲームシステムのおさらいをしてみたい。

城郭を擬人化した“城娘”を収集/強化して合戦に挑め

　プレイヤーは“殿”と呼ばれる存在となり，全国の城郭を擬人化した巨大美少女“城娘”を築城し，強化しながら，謎の敵“兜型生命体”と戦う。城娘の収集して好みのキャラを強化し，マップクリア型の「合戦」を一面ずつ攻略していくことが本作の醍醐味だ。

城娘達は，普段は“御嬢”と呼ばれる普通の女の子。天守部屋では，御嬢達と会話を楽しむこともできる

　城プロでは直接的な課金ガチャは導入されておらず，城娘を仲間にするには，ゲーム内で入手できる「資源」を使って築城するか，合戦クリア時にランダムで加入するのを待つかのどちらかが基本になる。これは，DMMのほかのタイトルでも採用されているシステムで，全体的に課金要素を利用しなくても十分に楽しめる作りになっている。

資源を使って新たな城を築城する

　城プロはタワーディフェンスタイプのゲームであり，城娘がタワーあるいはユニットの役割を担うわけだが，その城娘自体が敵の攻撃によってダメージを受けるため，純粋なタワーディフェンスゲームとも違った戦術を立てる必要があるのだ。


　ゲームのサイクルとしては，「編成」を行って部隊メンバーを決めて「合戦」に出撃し，敵となる兜を倒して経験値や資源などを獲得。帰還したら，「修繕」で傷ついた城娘を回復させつつ，「築城」で新しい城娘を仲間に加えたり，「普請」で城娘達を強化/進化させて次の戦いに備えるという流れだ。一回の合戦で入手できる経験値や資源は控えめで，マップが進むとより強力な敵が出現することから，効率的に稼げるマップを周回して，コツコツと城娘達を育成していくようなプレイスタイルとなるだろう。

使用するユニットの編成画面

　なお，城プロにはキャラクターのロスト（別離）が存在する。ロストには込み入った条件が設定されているが，ざっくりいうと，合戦場で敗北すると敵の捕虜となり，解放してもらうためには一定量の資源，または「免罪符」というアイテムが要求され，これを24時間以内に用意できないとその城娘は完全に失われてしまうという流れだ。
　初めて挑む戦場では，強力なボスキャラに出会って敗北する危険性がある。ロストを防ぐためにも，一度攻略した戦場を使って，城娘達のレベルアップに励むことは必要不可欠となるのだ。とはいえ，新しい戦場に挑む際に，ある程度資源を残したまま戦えばいいだけなので，それほどロストに対して過敏にならなくても大丈夫だ。

ロストしないようにするためにも強化と修繕を心掛けよう

見た目や能力から自分好みの城娘を探そう

　城娘は，その名の通り，実在した城郭を擬人化したものとなっており，モチーフになった城郭の小ネタが，会話や解説文に散りばめられている。それぞれ見た目や能力が異なっていてお気に入りを見つけるのはたやすいと思うが，北海道から沖縄まで全都道府県に一人以上の城娘がいるので，地元の城娘を贔屓にして育てるのも面白いだろう。


　実際のステータスについては，攻撃や防御といった基本的なものだけでなく，速度や範囲などがかなり細かく設定されていて，そのすべてを確認可能だ。


　能力については，レベルアップや普請によって強化でき，能力が低くても出陣時の消費資源が少なければ，稼ぎ目的で活躍させることもできる。使い勝手の差はあるが，基本的に城プロには“いらない子”はいないのである。好みの城娘ができたら全力で育成して問題ない。
　ただし，合戦場に出陣できるのは一部隊10人までとなっているので，変更することのできない属性だけは見極めておく必要がある。とくに注目すべきは，城の種類と使用する武器，あとは固有の必殺技の効果だ。
　城の種類は，平城/平山城/山城/水城/海城の5種類あり，戦場では得意な地形に配置することで攻撃範囲が広くなるなどのメリットがある。また，特定の敵に対して効果的な攻撃が行えたりもする。あまりに偏った編成にすると，攻略が厳しくなる戦場もあるので注意しよう。

　武器は，刀/槍/弓/鉄砲の4種類で，同じ武器でも城娘ごとに微妙な差異があるものの，基本的な運用方法は武器の種類で決まるといっていい。

・刀
　攻撃範囲は狭いが攻撃は素早く，技能が発動すると同じ敵を2回攻撃できる。ただし，空を飛ぶ敵に対しては攻撃できない（※）。

・槍
　攻撃速度は落ちるが，攻撃範囲は刀より広い。技能が発動すると攻撃範囲内の敵全員にダメージを与えられる。刀と同様空を飛ぶ敵に対しては無力（※）。

※……刀/槍属性でも，対空攻撃ができる城娘も存在する

・弓
　対空能力が高く，飛行する敵を攻撃するのに適した武器。攻撃速度も速く範囲内の敵を複数回攻撃できる技能も強力だが，耐久が低く反撃されると脆い。

・鉄砲
　弓よりも攻撃速度は落ちるが，高い攻撃力で確実に敵を倒してくれる。技能が発動すると敵を一発で倒すことができる。

　必殺技は，直接敵を攻撃するタイプと，範囲内にいる味方の能力をアップさせるタイプが存在する。必殺技ゲージは時間の経過で溜まっていくので，一回の戦場で使用できる回数は限られてくる。より効果的に使えるよう，必殺技の効果に合わせて配置する場所を工夫しよう。

タワーディフェンスタイプの合戦で勝利せよ

　続いて戦場での戦い方を解説していこう。
　敵の兜は，マップ内の道に沿って，部隊のリーダーが配置された「本城」に向かって進軍してくる。マップ内に城娘を配置し，すべての兜を撃破できれば勝利，その前に本城を守る城娘が倒されてしまうと敗北となってしまう。どうしても勝てそうにないときは「撤退ボタン」を押すとその戦場から逃げることもできるが，その際には撤退戦が発生して，出撃したメンバーが捕虜となってしまうこともある。
　部隊に入れられるのは10人だが，実際にマップ内に配置できるのは，本城にいるリーダーを除いて5人までとなっている。一度配置した城娘を撤退されせれば，新しい城娘を配置できるようになるが，撤退してしまっらその合戦場には戻れないことは覚えておこう。


　攻略のコツとしては，ある程度まとまった人数を近い場所に配置することが挙げられる。敵はかなりの数が一気に進軍してくるため，一人だけ孤立した場所に配置しても集中攻撃を受けてしまい，すぐに戦闘不能になってしまうのだ。耐久の低い弓や鉄砲は，近接タイプの後ろに配置することも忘れないようにしたい。

一定以上のダメージを受けた城娘は「半壊」となってしまい，あられもない姿に。図鑑にも登録されるので，一度は見ておくべきか

　なお，城娘の数が少ない序盤は，本城周囲に集めることで安定して戦えるが，マップが進むと出現する耐久の高いボス敵だけは，できるだけ前方で迎え撃つようにしたい。ボス敵が攻撃範囲の外まで移動してしまった城娘はすぐに撤退させ，手前に新しい城娘を配置し直すことで，継続してダメージを与え続けられるのだ。そこまでギリギリの戦いにならないよう，育成を優先して少しずつマップを進めていくのが理想ではある。


　以上，城プロの主要な要素である城娘とタワーディフェンスタイプの合戦について解説してみた。タワーディフェンスに馴染みがない人にとっては，最初はバトルが難しく感じるかもしれないが，城娘達を育てていればなんとかなる場面も多く，あくまでも「城娘の収集/強化と部隊の編成」がキモになるタイトルだ。レベルの上昇によって入手経験値が減少するなんてこともないので，極端な話，一番最初の戦場を延々とクリアしてレベルをカンストさせることもできたりするのだ。
　手軽さとゲーム性の高さを両立するのは難しいもので，本作でもバランスの調整は苦労した様子がうかがえる。一般公開から一か月以上が経過し，良いところと悪いところが少しずつ見えてきたはずなので，次の一手で城プロがどういう方向に向かっていくのかが分かるだろう。未実装の，江戸城や姫路城，熊本城といった有名な城がどういう擬人化を見せるのかを含め，今後の展開に注目していこう。

「御城プロジェクト〜CASTLE DEFENSE〜」公式サイト