腕がないなら，いい装備を使えばいいじゃない。iOS向けシューティング「GUN SPIRITS」を紹介する「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」第334回

スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが，「じゃあ，どれが面白いの？」「そもそも，数が多すぎて好みのタイトルが探せない！」と思っている人も少なくないはず。　そんな問題を解決すべく，スタートした連載が「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで，スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして（ほぼ）毎日お届けする。

　スマートフォン向けのシューティングゲームは，ほかのジャンルと比べて作品数こそ多くないものの，熱烈なユーザーによって支えられている。本日の「（ほぼ）日刊スマホゲーム通信」で紹介する「GUN SPIRITS」もそんなシューティングゲームの1つだが，武器や防具といった要素がある，いわばシューティングRPGと呼べる作品だ。

本作の価格は100円。ファミコンを思い起こさせるドットグラフィックスだ

「GUN SPIRITS」ダウンロードページ

　妖精界「イルチェニア」を悪の軍団「アマグモダン」が強襲。イルチェニアを守るため，妖精の「スピリー」が銃を手に彼らを迎え撃つ……というのが本作のオープニングだ。
　シューティングゲームとはいっても，画面はスクロールせず，画面内にいるスピリーをタップやドラッグで操作して戦う。スピリーは左手と右手に銃を装備しており，これを使ってアマグモダンたちを撃退していくのだが，弾丸は自動で発射されるので，プレイヤーはスピリーの移動のみに専念すればいい。敵の攻撃を回避しつつ，うまく攻撃を当てていこう。


　本作は，1ステージクリアごとに次のステージが開放されるオーソドックスなシステム。また，ステージクリアタイムによって「金」「銀」「銅」いずれかのメダルがもらえ，メダルの色に応じてクリア時に入手できるアイテムの質も変わる。
　なお，ステージに設けられた制限時間をオーバーするか，敵の攻撃をくらって画面下の3つのハートが尽きるとゲームオーバーだ。

　入手アイテムには両手に装備する「銃」のほか，スピードや防御力が変化する「羽」が存在。これらがいわば武器と防具にあたる。なお，銃や羽は「ゴールド」を消費することで強化でき，銃ならば「攻撃力」「弾数」「リロード時間」，羽ならば「防御力」「スピード」「弾を跳ね返す確率」といったステータスをアップできるのだ。

左右の手に違う種類の銃を装備可能であったりと，意外に凝っている

　序盤は未強化でもガンガン進められるが，ステージを進むと敵も強くなり，そう簡単にはクリアできなくなる。もちろん自分の腕前だけで勝負してもいいが，クリアだけならばどんどん強化するのが手っ取り早い。
　ゴールドはクリア時にまれに入手できるほか，いらないアイテムを売ることでも手に入るので，クリア済みのステージを何度も挑戦しアイテムを集め，一気に売っぱらって金稼ぎ……というのがオススメだ。

なお，銃や羽の中には「特殊スキル」が付与されたレアなものも存在する。それらは★マークがついているので，手に入れたらどんな効果があるのか確認してみよう

性能の高いアイテムほど，強化にはお金がかかる。お金のない序盤はメイン武器を絞り，集中して強化しよう

　ゲームを進めていくと，体力，攻撃力ともに高いボス出現する。ボスは特殊な攻撃を使ってくることが多く，初見ではやられてしまいがちだが，このゲームではやられてもデメリットはないので，トライ＆エラーで攻略法をつかんでいくといいだろう。

　前述したように装備を自由に付け替えられるので，中盤以降はステージや敵に合わせた装備で挑むのがセオリーとなる。中には画面下部でしか動かない敵も現れるので，こういった場合は後方や左右を攻撃できる銃が必要となってくるが，銃の入手は完全にランダムなので，その武器が出てくるまで地道に戦っていくしかないのがつらいところ。この辺りはアイテムショップ等で対応してほしかったというのが，正直な感想だ。

中盤以降は戦闘も激化。予測できない動きをしたり，連なって大量の弾を発射したりする敵が現れる

　終盤になるにつれ，プレイヤーの腕より，いかにいい武器を手に入れているかが重要になるのは少々気になったが，ゲームの質は高い。1ステージが10〜20秒（慣れると5秒以内）に終わるため，繰り返しのプレイがほとんど苦痛にならないのも嬉しいところだ。

　際限なく出現する敵を相手にどれだけスコアを稼げるかを競う「むげんチャレンジ」といったやり込み要素もあり，非常に遊び応えのある本作。一般的なシューティングゲームとはベクトルの違うゲーム性なので，シューティングが苦手な方でも問題なく遊べるだろう。
　無料ではないので，気軽に試してほしいとは言いづらいのだが，100円以上の価値は間違いなくあるので，ぜひスピリーとともにアマグモダン退治へ出向いてもらいたい。

著者紹介：トリスター/目代将規
　ゲームやアニメの書籍企画，編集，シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや，一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。

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