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サバイバルホラーというジャンルや,公開されたスクリーンショット,そして意味深なタイトルなどから,ゲーム内での演出や表現はどのようなものになるのか,そして,日本での規制がどうなるかなど,気になっていた人もいるかもしれないが,発表によれば,ゲーム本編のレーティングはCERO D(17歳以上対象)となっている。
しかし,実はそこで終わりではない。18歳以上の購入者に対し予約特典として配布される「ゴアモードDLC」を適用すれば,ゲーム内の演出/表現がCERO Z(18才以上のみ対象)に引き上げられるというのだ。
なぜ「サイコブレイク」は,こうした一見面倒な手法を採用したのか? というわけで,ゼニマックス・アジアのゼネラルマネージャー,高橋 徹氏に,意図するところなどを聞いてみた。
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「ゴアモードDLC」で「サイコブレイク」本来の姿を堪能できる(ただし,18歳以上)
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。単刀直入にお聞きしますが,「サイコブレイク」の予約特典「ゴアモードDLC」について,なぜこのような仕様にしたのか教えてください。
高橋 徹氏(以下,高橋氏):
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その一方で,クリエイターはレーティングなどの制限を受けずにゲームを作ることを望みますし,プレイヤーもまた,クリエイターが作ったそのままの形でプレイすることを望みます。ご存じのとおり,これまでゼニマックス・アジアでは,クリエイターとプレイヤーの意向を可能な限り尊重してきました。
4Gamer:
なるほど。
高橋氏:
しかし「サイコブレイク」は新規IPであり,同時に国産のAAAタイトルです。おそらく海外パブリッシャが,このクラスの国産タイトルを販売するのは初めてのケースでしょう。そのためゼニマックス・アジアとしては,日本における「サイコブレイク」の販売本数をできる限り大きくしたいわけです。
4Gamer:
ちなみに2012年3月の時点では,国内で「サイコブレイク」を50万本,100万本というレベルで販売したいとおっしゃっていましたが(関連記事)。
高橋氏:
そうですね,一般的に世界全体なら500万本以上が当然で,仮に300万本を下回るようなら不合格とみなされてしまいます。「サイコブレイク」はそのセールスに見合う内容を持ったゲームだと思っています。
以上の理由で,販売本数を増やすために,国内では表現をCERO Dまで落とすことにしました。しかしそれだけでは,これまでのゼニマックス・アジアの方針を覆すことになりますし,またプレイヤーのみなさんも納得がいかないと思います。
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4Gamer:
そこで考えついたのが,「ゴアモードDLC」だったと。
高橋氏:
ええ。さまざまな規定を再確認してみた結果,この方法なら年齢制限をクリアし,かつ希望する人だけにCERO Zの内容を提供することが可能だと分かったんです。これもまた,日本では初めてのケースです。
4Gamer:
他社の話ですが,CERO DとCERO Zの2バージョンが同時に販売されたタイトルが以前ありましたね。
高橋氏:
その方法では,結局どちらのバージョンを仕入れたらいいのかはっきりせず,流通の負担が大きくなってしまいます。
今はネットでデータを配信できますから,ゲームを提供するのに,必ずしも実際のROMが必要なわけではありません。さらに,数年前はPS StoreやXbox LiveでCERO Zのコンテンツを扱っていなかったんですが,現在はカード認証さえ通れば,PS StoreやXbox LiveでCERO Zのコンテンツを入手できるようになりました。
4Gamer:
そういった環境の変化も,「ゴアモードDLC」の実現をあと押ししたわけですね。
高橋氏:
そうです。ここで,もう一つ重要なポイントをアピールしますが,「ゴアモードDLC」は予約特典という形でしか提供しません。おそらく「サイコブレイク」に興味を持っている人のほとんどは,三上(Tango Gameworksの三上真司氏)の表現したい世界観を可能な限りそのままでプレイしたいと思うでしょうから,つまり,「ぜひ予約してゴアモードDLCを入手してください」という希望も込めています。
4Gamer:
ただCERO Zとはいえ,海外で流通しているものと比較すると,内容を削られたりしてしまうケースもありますよね。
高橋氏:
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しかし,そこはCERO Zの限界に挑戦し続けてきたゼニマックス・アジア(笑)ということで,今回も,これ以上はどう頑張っても無理というギリギリまで攻めています。
ですから,この場では「サイコブレイク」に興味があり,年齢制限をクリアしている人なら,「ゴアモードDLC」を入手しておかないと後悔することになるだろうと言いたいですね。ただ「ゴア表現が苦手」という方もいると思いますので、17歳以上のそういった方には武器やアイテムがセットになった別の予約特典,「ファイティングチャンスパックDLC」を選択していただけます。
4Gamer:
「ゴアモードDLC」込みの「サイコブレイク」は,ディレクターの三上氏が表現したものに,より近いわけですね。
高橋氏:
もちろんそうです。
メーカー,流通,プレイヤーそれぞれに恩恵をもたらす「ゴアモードDLC」
4Gamer:
それでは「ゴアモードDLC」をあえて予約特典のみの提供にした理由を教えてください。それこそ,クレジットカードや店頭で年齢確認できたらシリアルコードを販売するという形式でもよかったんじゃないでしょうか。
高橋氏:
一般的にゲームの予約特典というと,アイテムパックなど,あったら嬉しいけれど,なくてもどうにかなるものや,あるいはあとからいくらか支払うことで購入できるというイメージがありますね。しかし私個人としては,それではわざわざ「予約してまでゲームを買う」というリスクに対してメリットが釣り合わないんじゃないかと思っています。
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その状況を打破するためには,優れたゲームがきちんと売れることが必要じゃないでしょうか。
4Gamer:
最近のゲームは,発売初週の売上が重要という雰囲気も強いですが。
高橋氏:
そうなってしまった理由は,いくつかあります。まず予算の問題で,どうしてもユーザーに向けた宣伝が発売日の前後に偏ってしまいます。
4Gamer:
当然,宣伝が少なくなるにつれて,ゲームの売れ行きも落ちていきますね。
高橋氏:
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これが欧米だと,小売店に商品を預けて価格調整を任せるとか,あるいは返品を受けるといったシステムがきちんと機能しており,メーカーもゲームの内容に自信があれば多くの在庫を抱えられるのですが,残念ながら日本ではそうじゃないんです。
4Gamer:
つまり初回の受注を増やす意味でも,予約を促進する必要があるわけですか。
高橋氏:
もっとも私自身,一人のゲーマーとしてなら,どうしても手に入れたい限定セットや,絶対に発売日にプレイしたいタイトルでもない限り,予約には至りにくいです。通常版ならいくつか店頭を回れば手に入りますし,それでダメでも,Amazonでなんとかなりますから。
ただ,ゲーム業界に携わる立場としては,先ほども述べたとおり,その状況はあまりよろしくありません。日本のコンシューマゲームを少しでも盛り上げようと,こうして予約を促す仕掛けを考えたわけです。
4Gamer:
なるほど。
高橋氏:
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しかし,「サイコブレイク」のような新規IPの場合,固定ファンはいないものと考えるべきです。確かにネット通販は便利ですが,それは絶対に買いたいものや,必要なものを買うときなどに,購入商品を「決め打ち」して利用するほうが多いと思います。ネット販売サイトを検索して,あまり名前を知られていない新規IPにたどり着くということは,あまり期待できないでしょう。
新規IPの販売においては,小売店のスタッフを,最後にユーザーに向けて営業をしてくれる重要な存在として考える必要があるんです。
4Gamer:
なるほど。「ゴアモードDLC」を予約特典にすることで,宣伝媒体の一つである各小売店での営業をサポートし,かつそれぞれの店頭での売上増を図るということですね。
高橋氏:
ええ。これは負のスパイラルを断ち切り,メーカー,流通,ユーザーのいずれもがハッピーになれるという考え方とも相違しないですよね。もっとも,そううまくいくかどうかは実際にフタを開けるまで分からないですが,この施策は,諸事情を踏まえて考え出した,現状でのベストな方法だと捉えています。こういうことを一つ一つやっていかないと,日本のゲーム業界はデフレから脱却できないんですよ。これはゲーム業界のアベノミクス──いや,高橋だからタカノミクスですかね(笑)。
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発売に向け,さらなる情報の公開や体験会の開催を予定。TGS 2014への出展も
4Gamer:
「サイコブレイク」のゲームとしての仕上がりを,どう評価していますか。
高橋氏:
ゲームに関しては三上にすべて任せていますので,私がどうこう言うこともないのですが,実際にご覧になって分かるとおり,AAAに恥じない出来です。私としては,「ベゼスダではなく,別のメーカーのロゴが付いていたら,もっと売れたのに」と言われてしまうことだけは避けたいと思っています。中途半端なことをやるよりも,「そこまでやってダメだったなら仕方ない」と言われるよう,全力を尽くします。
4Gamer:
その一つが,今回の「コアモードDLC」であると。
高橋氏:
私自身,ずっと海外のゲームを日本で売るという仕事をしてきましたから,こうして日本のクリエイターが日本で作った,言わば純国産のゲームを売るのは初めての試みです。ですから日本で多く売れたから目標達成ではなく,海外でもたくさん売りたいんです。三上を筆頭に,開発チームは何年も掛けて「サイコブレイク」を作ってきたわけですから。だから,E3 2014のBethesdaのブースも「サイコブレイク」一色にしたんです(関連記事)。
4Gamer:
国産タイトルでE3のブースが埋め尽くされる例は,これまでなかったと思いますね。ちなみに海外の評価はどうでしょうか。
高橋氏:
プレスからの評価は上々です。とくに三上が原点回帰し,サバイバルホラーにチャレンジしたという部分が響いていますね。逆に,日本での盛り上がりはまだまだだと感じています。
4Gamer:
今回,正式に国内発売が2014年10月23日と発表されましたが,そこに向けて国内の情報発信を強化していくわけですね。
高橋氏:
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4Gamer:
サバイバルホラーの性質上,ゲームを詳しく紹介することはしないと。
高橋氏:
そうですね。まずは多くの人に存在を知ってもらおうというわけです。
4Gamer:
体験会などは考えていますか。
高橋氏:
もちろん考えています。ただ,会場はかなり限定されます。やはりサバイバルホラーですから,クローズドな環境で,一人でじっくり怖さを体験できるような場所を用意できなければダメでしょう。
4Gamer:
東京ゲームショウ2014への出展はどうでしょう。
高橋氏:
まだどんな形式になるか確定していませんが,予定はあります。当然,試遊も検討しています。
4Gamer:
そう言えば海外では一度8月に発売されるとアナウンスがあり,10月21日に延期されたわけですけれども……差し支えなければ,延期の理由を教えてもらえます。
高橋氏:
日本では,8月に発売するという発表はしていないので,延期とは言いませんが(笑)。要するに内容のブラッシュアップです。これが普通の企業であれば,当初のアナウンスどおり発売されるレベルに仕上がって,また三上自身も完全に満足ではないにしろ許容できる範囲の出来にはなっていました。しかし本社から,むしろ延期してもっと内容をよくしろと指示されたんです。そこはベセスダのゲームに対するこだわりの表れでしょうね。
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4Gamer:
それでは最後に,「サイコブレイク」に注目している人に向けて,メッセージをお願いします。
高橋氏:
海外で作られた作品,いわゆる「洋ゲー」ばかり売ってきたゼニマックス・アジアですが,今回は,三上真司を筆頭とする日本のクリエイター/ゲーム開発者が,日本人プレイヤーのために作った「サイコブレイク」を販売します。パッケージには海外パブリッシャのロゴが入りますが,中身はまごうことなき国産タイトルです。少しでもサバイバルホラーに興味があれば,プレイして損はない仕上がりになっていますので,ぜひ今後の情報公開に期待してください。そして,もし購入しようと思っていただけるのであれば,ぜひ予約して「ゴアモードDLC」を手に入れてください。
4Gamer:
本日は,どうもありがとうございました。




























