4年ぶりの全国大会に会場白熱。セガ「WORLD CLUB Champion Football」公式全国大会決勝レポート

　セガが展開するアーケードカードゲーム「WORLD CLUB Champion Football」（以下，WCCF）の公式全国大会「WCCF CUP WINNER’S CUP The 8th」の決勝大会が，2013年12月1日に都内にて開催された。

会場となった「RAMOS FIELD INDOOR FUTSAL」。フットサルコートの人工芝の上で行われるという，WCCFらしい大会となった

　昨年2012年に10周年を迎えた同作の，実に4年ぶりの公式大会ということもあって，会場となった東京・江東区東雲のフットサルコート「RAMOS FIELD INDOOR FUTSAL」には，本作のサポーターが当日早朝より駆けつけていた。
　この決勝大会に出場したのは，店舗予選とエリア決勝を勝ち上がってきた30名と，当日午前中に開催された「JAPAN WINNER'S CHAMPIONSHIP出場枠決定戦」を勝ち上がった代表1名，そして前回大会優勝者の計32名からなる敏腕監督達だ。

　セガの光吉猛修氏による国歌独唱で始まった本大会。大会のレギュレーションは，出場監督32名を4名ずつの8ブロックに分けて予選リーグを開催し，各ブロック上位2名が決勝トーナメントへ出場できるというものだ。本作プロデューサーの柏田知大氏をはじめとするゲストが見守る中，予選リーグから白熱の試合が展開。ゴールが決まるたび，客席からは大きな歓声が上がっていた。

大会スタート時の光吉猛修氏の国歌斉唱には，選手と観客が全員起立して臨んだ

　昼から夕方にかけてA〜Hまで2ブロックごとの予選リーグが行われ，休憩を挟んだのち，大会はいよいよ決勝トーナメントへと突入する。
　決勝へと駒を進めた16名の中では，予選リーグを全勝で1位通過したVingy監督（北関東Aエリア代表），KMK監督（東北Bエリア代表），よしい監督（JAPAN WINNER'S CHAMPIONSHIP代表）の3名と，Dブロック2位の前大会優勝者カタマリ監督，そしてCブロックを得点数とパラメータコストの差で劇的に2位抜けしたミッキー監督（近畿Aエリア代表）の活躍が目覚ましく，柏田プロデューサーや来場者から大きな注目を集めていた。

予選リーグから決勝トーナメント2回戦までは，合計8台の筐体を使用して，4組ずつの試合が同時に行われた

予選リーグはこのような結果となった。赤丸がついた監督が，決勝トーナメントへと進んでいる

予選リーグ1〜2位突破者がくじ引きによってトーナメントの組み合わせが決定

　トーナメント1回戦はそのミッキー監督とカタマリ監督がともにPKで勝利を決め，続く二回戦のVingy監督とヨザクラ監督（関東Bエリア代表）の試合では，スコア2-2のところを後半ロスタイムにVingy監督が決勝点を挙げるなど，ギャラリーの大声援の中，決勝戦らしい激戦が繰り広げられた。その結果，ミッキー監督，カタマリ監督，Vingy監督にリバオウ監督（中四国Bエリア代表）というベスト4が決定。

試合解説を担当した，WCCFの開発プロデューサー・柏田知大氏

予選リーグ後半には，本作で実況をつとめるナレーターの假野剛彦さんがゲストとして駆けつけた

司会進行はセガのセクシー齋藤氏（写真右）と，アシスタントの若井友紀子さん（写真左）が務めた

ゲストは左から声優の大坪由佳さん，柏田氏を挟んで女優の大沢友里江さん，サッカーキング編集長の岩本義弘氏という，WCCFに深く関わる人物が呼ばれていた

　ここからの準決勝は，1試合ずつ行われることとなった。その第1試合では，ミッキー監督のベッカムとリバオウ監督のリバウドというスター選手の動きが冴え，一進一退の攻防が続く。試合が動いたのは後半のロスタイム直前。ベッカムの左へのクロスがとおり，C.ロナウドがゴールを決めた。リバウドもロスタイム最後のチャンスに切り込むも，キーパーに阻まれそのまま試合終了となり，ミッキー監督の決勝進出が決まった。

準決勝第1試合，ミッキー監督（写真手前）とリバオウ監督（写真奥）

　続いて準決勝第2試合は，WCCF史上初の大会連覇を狙うカタマリ監督と，この大会負けなしで駒を進めてきたVingy監督の対戦という，非常に熱いカードとなった。雨が降るピッチでの前半戦は，カタマリ監督が若干押し気味の展開となったが，その一瞬の隙をついたVingy監督のネドヴェドが先制ゴールを決める。
　後半での追い上げが期待されたカタマリ監督だったが，開始直後，Vingy監督の左サイドからのセンタリングから2点目を許してしまう。その後1点返すもあえなくタイムアップ。Vingy監督が無敗のまま決勝戦に進むこととなった。

準決勝第2試合，Vingy監督（写真手前）とカタマリ監督（写真奥）

　そして迎えた決勝戦。ミッキー監督とVingy監督，それぞれを応援する多くのサポーターが会場を大きく沸かせ，盛り上がりは最高潮に達する。この試合では，それまでセクシー齋藤氏がつとめていた実況がゲストの假野剛彦さんにバトンタッチされ，まさかのゲーム本編と同じボイスでの生実況となった。

決勝に進んだミッキー監督（写真右）とVingy監督（写真左）。ともに所属するチームのユニフォームを着て試合を戦ってきた

　いやがおうにも盛り上がるこの試合。前半開始早々にVingy監督のディフェンダーがレッドカードで一発退場という波乱の展開となり，1名少ないディフェンスの隙を攻めるミッキー監督がすぐに1点先制する。後半もそのペースに乗ったミッキー監督が怒濤の攻めで2点を追加すると，実況の假野さんも大いにヒートアップ。そのまま試合終了となり，ミッキー監督が第8回大会の王者に輝いた。

決勝で実況をつとめた假野さんも，試合の展開にヒートアップし，声を高めていた

当日の試合を全勝で勝ち抜いてきたVingy監督を圧倒したミッキー監督。サポーターも大興奮

　表彰式を終えた柏田プロデューサーは，稼働11年目を迎えたWCCF関係者とプレイヤーに向けて「一度消えた（全国大会の）灯をともしてくれたのは，皆さんでした」と感謝の言葉を述べるとともに，「この灯が消えるときは，WCCFが終わる」という意気込みで，本大会へ臨んだ気持ちが語られた。
　またすべてのプレイヤーに日頃からプレイを楽しんでもらうため精進していくことを誓い，このWCCFがサッカー文化の一つとして根付いて，この先10年20年と続けていけるよう，全員一丸となってやっていきたいと述べ，大会を締めくくった。

優勝したミッキー監督は，司会のセクシー齋藤氏が「ミッチー」と呼び間違えたのをきっかけに，終始ミッチーと呼ばれていじられていた

ミッキー監督にはトロフィーやジョゼップ・グアルディオラ監督のサイン入りFCバルセロナユニフォームのほか，かのフランツ・ベッケンバウアー選手と同じ「皇帝」の称号などが贈られた

WCCF次回のバージョンでは，ブラジルの名選手ロマーリオの歴史をつづる「ヒストリー・オブ・レジェンド」のカテゴリが展開される予定だと柏田プロデューサーより発表された

大会の総評を，感無量の面持ちで語った柏田プロデューサー。WCCFの灯を消さないよう，ともに努力していきたいと来場者に伝えた

「WORLD CLUB Champion Football」公式サイト