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三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
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印刷2012/09/05 00:00

インタビュー

三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた

 2012年9月7日にオープンβテスト(以下,OBT)が開始される,崑崙日本のMMORPG「ほのぼのモグウ日記」。本作は三国志をモチーフにしており,8月30日に作品名が変更されるまでは,「ほのぼの三国志」という名称だった(関連記事)。それにしても,群雄割拠,激しい戦乱の世を描いた「三国志」が“ほのぼの”とは,これいかに? という声も聞こえてきそうだが,どう“三国志”なのか。8月23日〜30日には,クローズドβテストが行われその姿が垣間見られたが,世界観はまだよく分からないところも多い。


 今回,日本でのCBTに向けての調整のため,台湾から来日していたChinese Gamer Internationalのプロジェクトマネージャー 劉 哲魁氏から,「ほのぼのモグウ日記」の世界観やコンセプト,ゲームシステム,今後の展開などの話を聞いてきたので紹介しよう。なお,インタビューは名称の変更以前に行っているので(8月9日収録),発言は当時の作品名のままとしている。

「ほのぼのモグウ日記」公式サイト



可愛らしく構築された三国志の世界と

時事ネタを取り込んだユーモアな世界観


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。さっそくですが,「ほのぼの三国志」がどういうゲームなのかを教えてください。名前のとおり,三国志がモチーフとなっているようですが。

画像集#002のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉 哲魁氏(以下,劉氏):
 まず三国志と言えば,リアリティに寄ったキャラクターによる熱いバトルだったり,固いイメージの作品が多いですよね。でも,「ほのぼの三国志」はそういったイメージをガラリと変えた,可愛らしいキャラクターが楽しめる作品になっています。

4Gamer:
 たしかに……。三国志は殺伐としたイメージですが,これまでに公開された動画や画面を見ていると,やけに可愛らしいんですよね(笑)。なぜ,このような世界観にしたんですか?

劉氏:
 プレイヤーの皆さんに親しみやすく楽しめる,ギャグ満載の三国志世界を提供したかったんです。また弊社のゲームは,ゴツいキャラクターが登場する武侠系の作品が多く,台湾のプレイヤーさんから,そのイメージで見られていました。ですから,皆さんに「我々はこんな作品も作ることができるんだよ」というアピールもしたいと思っていましたから。

4Gamer:
 なるほど。ですが,ゴツいキャラクター揃いの三国志の武将から一転して,可愛らしい3Dキャラクターをデザインするのは大変じゃなかったですか。

劉氏:
 実は,「呑食天地3」(ほのぼの三国志の台湾名)の前作である「呑食天地2」が2D作品で,可愛らしいデザインはすでにあったので。ですが,それを3Dに描き起こすのに難航しましたね。どうやって3Dで可愛いキャラクターを作成すればいいのか,さらにそのキャラクターを見て,すぐにどの武将なのかが誰でも分かるように,特徴を入れなければならないですから。

画像集#011のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた

4Gamer:
 可愛らしくしても,誰か分からないキャラクターになったら,三国志物である理由がないですよね(笑)。一方,三国志というと日本でも人気のあるコンテンツで,たくさんのゲームが出ています。そういったゲームとの差別化は,どうしていますか。もちろん,可愛らしいキャラクターもそのひとつだとは思いますが。

劉氏:
 一番の違いはシナリオですね。例えば,これまでの三国志を題材にしたゲームのシナリオと言えば,大抵が歴史どおりに進んでいきますよね。

4Gamer:
 黄巾党の討伐から始まり,魏/呉/蜀といった勢力に所属して,天下統一を目指す……といった感じだと思います。

劉氏:
 まず「ほのぼの三国志」では,プレイヤーは3国のどの勢力にも属しませんし,分かれて戦うといったものではありません。

4Gamer:
 三つ巴の,いわゆる戦争がメインのゲームではないんですね。まあ,戦争というと,ほのぼのっぽくないですし(笑)。

劉氏:
 そうした戦争ではなく,プレイヤーさんには,ちょっと変わった物語を楽しんでもらえればと思っています。例えば,序盤に登場する黄巾賊は,一般的な三国志のゲームでは殺人を始めとして,山賊行為や盗賊行為といった悪行三昧のものとして描かれていますが,「ほのぼの三国志」の黄巾賊は,詐欺や偽物販売といった小悪党のような感じになっています。そして彼らを率いる張角は,ハゲているんですよ。

画像集#003のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた

4Gamer:
 ハゲ……ですか。

劉氏:
 ええ。本来,張角にはフサフサした髪があると伝えられているのですが,どうしてこうなってしまったのか。そして,どうして黄巾賊を立ち上げたのかをシナリオで描いているので,楽しんでもらいたいです。

4Gamer:
 なんというか,ここまでの話を聞いている感じだと,とんでもない理由の気がしますが……。ともあれ,「ほのぼの三国志」のシナリオはユーモア感たっぷりで,ギャグタッチになっているんですね。全体的なストーリーは,どのように進んでいくんですか?

画像集#019のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉氏:
 黄巾の乱から董卓との戦いへと,基本的には三国志演義のとおりに進行していきます。ゲームは,劉備,関羽,張飛の桃園の誓い直前のあたりで,3人がまだ知り合っていないところから始まり,プレイヤーは彼らがなぜ義兄弟になったのかを目撃して,曹操や孫権と出会い,三国志の世界に溶け込んでいくことになります。

4Gamer:
 ああ,そこは三国志演義の流れと同じなんですね。

劉氏:
 ええ。ですが,張角のようにオリジナルの要素がたくさん入っているわけです。呂布は赤兎馬に乗っていますが,「ほのぼの三国志」の呂布は赤兎馬っぽいバイクに乗っていますし(笑)。
 またいろんなイベントやクエストには,現実のニュースをモチーフにしているものもあるんです。例えば以前,中国で問題となった出来事をネタにしたクエストを作りました。

4Gamer:
 時事ネタ……というか,思った以上にブラックなネタも織り交ぜているんですね(苦笑)

劉氏:
 ええ。でも,こうした誰でも知っている時事ネタを題材にした面白いシナリオがあるので,三国志が分からないプレイヤーさんでも,ゲームが楽しめると思うんですよ。

4Gamer:
 たしかに……なんというか,あまり三国志演義は意識しないほうがいいのかもしれませんね。ちなみに日本でのサービス後は,日本の時事ネタなんかも入れていくんですか?

劉氏:
 運営の崑崙さんと協力して,日本のニュースを参考にした独自の楽しいイベントやクエストを入れていきたいと思います。

4Gamer:
 どんな内容になるのか楽しみです(笑)。


さまざまな武将を“捕まえて”一緒に戦う?

戦闘を通じて武将と親密になれば義兄弟になることも


4Gamer:
 ここまでの話ですと,本作のメインコンテンツになるのは,ストーリーそのものになりそうですね。

画像集#005のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉氏:
 ええ,それがひとつです。メインコンテンツは大きく2つに分かれていて,そのひとつが先ほどお話したように,三国志の歴史――まあ先ほどお話したとおりの変な歴史ですが,そういったシナリオを体験してもらうことです。

4Gamer:
 歴史に沿ってシナリオが進んでいくとのことですが,最終的には,どうなるんでしょうか。三国志演義をベースにしているのであれば,例えば蜀が滅ぶあたりまで進むと,シナリオ的に後がなくなってしまうと思うのですが。

劉氏:
 台湾では今年の3月に正式サービスがスタートしたばかりで,いまはまだ官渡の戦いあたりです。その途中にいろいろなシナリオを混ぜているので,まだまだ先は長いですよ(笑)。

4Gamer:
 とはいっても,いつかは歴史として行き着いちゃいますよね。

劉氏:
 もちろん三国志の歴史としてはそうですが,オンラインゲームには終わるという定義がありませんから。新しいコンテンツやシナリオを追加していくことになると思います。

4Gamer:
 たしかに,時事ネタを絡められる世界観なら,何でもありですね(笑)。
 では,もうひとつのメインコンテンツとは,なんでしょうか?

画像集#021のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉氏:
 それは,武将を集める楽しみです。このゲームではいろいろな武将を戦闘で捕まえることができます。

4Gamer:
 武将を……捕まえる?

劉氏:
 ええ,捕まえます(笑)。本作では,プレイヤー同士でパーティが組めるのですが,パーティには2種類あって,ひとつはプレイヤー5人とそれぞれNPC1体ずつで組むパーティ,もうひとつがプレイヤー1人と3体のNPCで組むパーティです。

4Gamer:
 あ,もしかすると,そのNPCが武将というわけですか?

劉氏:
 そうです。

4Gamer:
 でも,“捕まえる”というのが,なんというか……ペットみたいなノリですよね。

劉氏:
 ええ,近いです。本作には2種類の武将がいて,歴史上の武将とオリジナル武将がいます。例えば,クマやウサギの武将もいるんですよ(笑)。

4Gamer:
 ああ,そういう武将もありなんですね(笑)。つまり,プレイヤーはソロだと,3体の武将を引き連れての4人パーティ,パーティプレイだと武将1体ずつを連れた10人パーティが楽しめるという感じですね。では,手に入る武将は何人(?)くらいいるんでしょうか。

画像集#006のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉氏:
 いまの段階で約100人以上,台湾では毎週のように追加しています。これら武将全員ではありませんが,三国志で有名な武将は,声優さんの音声も入っています。なお,武将は捕まえるもの以外にイベントやクエストで手に入れたりします。

4Gamer:
 それは,コレクター魂をくすぐられそうな数ですね。ところで,それぞれの武将には,どういった違いがあるんですか?

劉氏:
 武将には,戦闘で使うスキルのほか,特性,性格,領地スキルという4つの要素があります。特性や性格が違うと,同じ武将でも能力が異なります。
 戦闘で使うスキルは,武将の合体というシステムで継承でき,例えば戦士系の武将に回復系の方術を学ばせたい場合は,回復スキルを持つ武将を捕獲して,それを戦士系の武将に合体させるというわけです。合体することで武将のレベルが上がることもあります。

4Gamer:
 同じ武将を連れていても,プレイヤーごとに違った個性を持つ武将になっていると。ちなみに,合体でスキルを継承すると,片方の武将が消えてしまうわけですよね。例えばクエストやイベントで手に入る武将などは,消えてしまった場合,もう仲間にできないのでしょうか。

劉氏:
 クローズドβテスト参加特典の「真田幸村」(関連記事)など,特殊な入手方法の武将は1回のみとなりますが,ほかのほぼすべての武将は何度でも仲間にできます。

4Gamer:
 それであれば,安心して合成できますね。

劉氏:
 また,武将にはそれぞれ友好度があり,これが高いとその武将と義兄弟になることができます。義兄弟になると,武将の能力が上がり,さらに毎日アイテムをプレゼントしてくれるんですよ。

4Gamer:
 なるほど。気に入った武将と仲良くなっておくと,いろいろ良いことがあるわけですね。

劉氏:
 ええ。友好度を上げるメリットはほかにもあって,友好度が高くなるとその武将からカードがもらえる確率が上がります。

4Gamer:
 そのカードは,何に使うんでしょうか。

劉氏:
 手に入れたカードはコレクションとして本に収められるのですが,特定の組み合わせのカードをスロットに入れることで,バフが発動する「カードシステム」が利用できます。また,このカードは武将を倒したり,イベントやマップ上で手に入ることもあります。カードも武将と同様に100種類以上あるんですよ。

画像集#013のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた


領地で得た材料を使ってアイテムを生産

クイズやパズルのようなミニゲームも楽しめる


4Gamer:
 領地についても教えてほしいのですが,公開された領地の情報を見ると,ブラウザゲームで街を作るような感じですよね(関連記事)。これはプレイヤー全員が持てるものなんでしょうか。

画像集#008のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉氏:
 ええ,すべてのプレイヤーは,レベル20になると領地がもらえます。領地には施設が設置でき,そこから材料を手に入れたり,バフをもらえたりできるようになります。
 ここで得た材料は「生産」で利用できる……と言いますか,そもそも生産の材料はすべて領地からしか入手できません。ほかのゲームですと,材料をあちこちで採取する必要がありますが,「ほのぼの三国志」は自分の領地をしっかりと育てていくだけで生産が行えるんです。

4Gamer:
 生産は,基本的にプレイヤーひとりで完結しているんですね。領地を広げることはできるんですか?

劉氏:
 領地は広げられませんが,アイテムを使うなどして施設のレベルを上げることができます。それによって得られる材料が増えたり,新しい材料が入手できたりします。

4Gamer:
 ちなみに,本作ではどんなアイテムが生産できるんでしょうか。

劉氏:
 武器と防具,薬や食べ物ですね。こうした生産品は,オークションシステムで売買できます。また,先程お話した武将の領地スキルは,ここで力を発揮するもので,例えば,建物のレベルが上がる時間を短縮できるスキルなどがあります。

4Gamer:
 領地スキルは,武将ごとに能力が異なるんですか。

画像集#020のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉氏:
 ええ,仲間になったときに,ランダムでひとつ決定されます。ただ,領地スキルはすべての武将が持っているのではなくて,重要な武将のみ,例えば曹操や賈詡(カク)など知力の高い武将が持っている可能性が高いです。どんな領地スキルがあるのか,ぜひプレイヤー自身がチャレンジして見つけてほしいですね。

4Gamer:
 なんとなく,もうひとつ領地を育てるミニゲームが入っているみたいですね(笑)。ミニゲームと言えば,公式サイトで公開されている画像に釣りをしているシーンがありましたよね。こういったミニゲームも,いくつか用意されているんですか。

劉氏:
 ミニゲームは,クイズやパズルといったタイプのものがあり,それぞれで毎日のように何らかのイベントがあります。また,このゲームにはフレンドよりも親しい仲間という括りで「家族」というシステムもあり,家族でのみ受けられるクエストもあるんですよ。

4Gamer:
 いわゆるギルドとは違うんですね。

劉氏:
 そうです。ギルド(軍団)は別の形で用意しています。

画像集#014のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた


CBT,そしてOBTへ向けてスタートする「ほのぼの三国志」


4Gamer:
 先日,日本で3次職が発表されましたが,現在の台湾の実装状況や今後の予定を教えてください。

画像集#009のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉氏:
 台湾では,最新の職業である4次職として,剣聖と道士,薬師,射将の4つの職業が実装されています。さらに,秋口には大型アップデートが入る予定です。

4Gamer:
 日本でスタートするときは3次職までのようですが,4次職など,現在の台湾と同じ仕様が入ってくるのは,いつごろになりますか。

劉氏:
 4次職が日本で実装できるのは,正式サービスから3か月後ぐらいになると思います。ただし,実装された段階で,すべてのプレイヤーが4次職に転職できるかは分かりません。というのも,現在台湾でのレベルキャップは100なのですが,ほとんどのプレイヤーはまだレベル80ぐらいなんです。4次職が開放されたときも,必要レベル80以上だったプレイヤーは,それこそ数人しかいなかったんですよ。

4Gamer:
 それは,レベル上げが大変だからなんですか。それとも,本作のコンセプトどおり,ほのぼのとレベルを気にせず遊んでいるからだったりするのでしょうか(笑)。

劉氏:
 レベル上げが大変ということはないですね。というのも,日本ではどういう形にするかは未定ですが,台湾では自動狩りのシステムがあるので経験値が稼ぎやすいです。ですから,プレイヤーのみなさんはあまりガツガツせず,のんびりと遊んでいるんですよ。

4Gamer:
 台湾産のMMORPGでは自動狩りは割と普通にありますよね。ところで,本作の職業と言えば,いつでも自由に転職できるんですよね。なぜこの方式にしたのでしょうか。

劉氏:
 例えばパーティでプレイするときは,必要な職業を集めることになります。しかし,回復役なり盾役なり,特定の職業が足りない場合は,それを待ち続けることになります。これは,プレイヤーの時間を無駄に消費させてしまうと思ったので,どんな職業にもなれるシステムを選択しました。

4Gamer:
 職業の変更はどこでもできるんですか? 例えば,街の施設などを使ったりする必要はないのでしょうか。

劉氏:
 戦闘中以外になりますが,システム画面を開けば,いつでも,どこでも転職が可能です。もちろん,転職するための条件が必要になりますが。さらに,スキルの中には共用スキルというものがあって,例えば戦士のアクティブスキルを共有スキルにセットすることで,ほかの職業になっても戦士のアクティブスキルが使用できるようになります。

4Gamer:
 その組み合わせをいろいろ試すのは面白そうですね。

劉氏:
 ただし,各職業のパッシブスキルは共有スキルにセットできません。

4Gamer:
 なるほど。だとしても,共有スキルも含めると,カードによるバフ,武将の育て方と,かなりプレイヤーの個性を出せる自由度が高そうです。ところで,台湾での今後の予定はどうなっていますか?

劉氏:
 プレイヤーキャラクターと武将に,新しいスキルを追加する予定があります。また,戦闘する場所,地形によって,影響を受ける要素も追加される予定です。

4Gamer:
 いわゆる地形効果ですね。エンカウントによる戦闘専用のゾーンを生かした設定ですよね。この地形の影響もそうなんですが,もともと戦闘はエンカウント方式で,ターン制ということもあって,なんというかコンシューマライクな作品だなと思いました。やはりコンシューマゲームを意識されているのでしょうか?

劉氏:
 そうですね。私やチームのみんなが小さいころからFF(FINAL FANTASY)シリーズを遊んでいるので,その影響が大きいです。とくにFFは台湾で大人気のRPGで,ちょうど私たちの年齢層では,FF7の衝撃が一番大きかったですから。なので本作でも,FFの召喚獣みたいに,大技を使うときに演出を入れています。どんな演出が飛び出すのか期待しながら,新しいスキルを学ぶ楽しさを感じてほしいですね。地形効果も,タクティクスオウガ,FFT(FINAL FANTAST TACTICS)などからの影響があるんですよ。


4Gamer:
 ああ,なるほど。言われてみれば,公開されたムービーの戦闘シーンで,召喚獣を思わせる演出がありましたね。すごく納得できました(笑)。では,ほかにどんな要素が実装されますか。

画像集#007のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた
劉氏:
 ほかにも,全サーバーで参加できるようなイベント,例えばゲームにログインしたときに,プレイヤーをふたつのチームのどちらかに分けて戦わせるようなものを考えています。あとはプレイヤーキャラクターを好きな武将に変身させる変身システムや,プレイヤーキャラクターが高レベル帯になってもずっと一緒に武将と戦えるように「転生システム」を予定しています。

4Gamer:
 転生による成長と,合体による成長は別なんですか?

劉氏:
 ええ,別になります。さらに,ギルドだけの領地を実装する予定もあります。そのほかに詳細はまだ台湾でも公表していませんが,ギルドメンバーだけが入れるマップを用意したいと考えています。まだ,どこまでできるかは分かりませんが。

4Gamer:
 分かりました。では,今後の展開に向けての意気込みをお願いします。

劉氏:
 CBTの動向にも注視しますが,一番大事なのはプレイヤーのみなさんが本当に楽しんでプレイされるかどうかです。「ほのぼの三国志」は弊社にとって,大きなステップだと考えています。シナリオもグラフィックスも,弊社がもっとも力を入れている作品なので,ぜひプレイを楽しんでほしいです。そして,その内容に笑ってもらえればと思います(笑)。

4Gamer:
 ありがとうございました。

――2012年8月9日収録

画像集#010のサムネイル/三国志をモチーフにした現代ネタも満載のMMORPG? 「ほのぼのモグウ日記」とはどんな作品なのか,台湾の開発スタッフに聞いてみた

 一大歴史小説として,日本でも人気の高い三国志演義。その一方で,三国志が題材の作品というと,なんだか難しそうというイメージがあるのも確かだ。そんな中で「ほのぼのモグウ日記」は,三国志がベースではあるものの,ポップな色使いと可愛らしいキャラクターで,そのハードルを大きく引き下げている印象がある。実際に,話を聞けばきくほど,プレイするのに“三国志演義”を意識しすぎなくても良さそうだと思える作品だ。

 ただ,コアな三国志ファンからすれば,世界観の壊しっぷりに少し眉をひそめてしまうかもしれない。しかし,CBT参加特典が「真田幸村」「忠犬ハチ公」だったりと,いきなり最初からネタ満載なことは明らかなわけで。いつもの三国志演義を見るときとは違った目線で,気軽に本作を楽しんでみるといいだろう。

「ほのぼのモグウ日記」公式サイト

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