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印刷2013/04/30 00:00

インタビュー

Tango Gameworksが手がける新作について三上真司氏,木村雅人氏,片貝直紀氏にインタビュー。「PsychoBreak」は,プレイヤーが“怖すぎて投げ出す”サバイバルホラーになる?

PsychoBreak
 三上真司氏率いるTango Gameworksが,サバイバルホラーを手がける――そんなニュースが流れたのは,2012年4月のこと。当時公開されたものは,プロジェクト名が「Zwei」(ツヴァイ)であることとイメージボードだけで,その後は具体的な情報が出ることなく約1年が経過した。
 しかし2013年4日19日,「Zwei」の正式タイトルが「PsychoBreak」(サイコブレイク)であることが発表された。対応プラットフォームはPlayStation 3/Xbox 360/PCと“その他次世代機”とされ,2014年内の発売が予定されている。また,ゲームの内容の一端が垣間見られる実写版のティザームービーも公開されたのである(関連記事)。

 今回4Gamerでは,Tango Gameworksにお邪魔して,実機で動作する本作のデモを見せてもらうとともに,ディレクションを手がける三上真司氏,プロデューサーの木村雅人氏,アートディレクターの片貝直紀氏にインタビューをさせてもらった。
 まだまだ謎の多い「PsychoBreak」について,現時点で可能な限りの話を聞かせてもらったので,ぜひ読み進めてほしい。

「PSYCHOBREAK」公式サイト

PsychoBreak
PsychoBreak


「PsychoBreak」とはどのようなサバイバルホラーなのか,ディレクターの三上真司氏に聞いた


「PsychoBreak」ディレクター 三上真司氏

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 今回,「Zwei」というプロジェクトが「PsychoBreak」であることが明らかにされたわけですが,本作の構想が固まったのはいつ頃だったのでしょう。

三上氏:
 今回はわりと試行錯誤したので,紆余曲折があって二転三転しましたが,最近,やっと収束して形になってきたところですね。

4Gamer:
 サバイバルホラーを作るというのは最初から決まっていたのでしょうか?

三上氏:
 実は,もともとの立ち上げのときはぜんぜん違う企画で,ジャンルもサバイバルホラーではなかったのですが,いろいろとやっていくうちに事情が変わっていったんです。
 とくにゼニマックスグループに入ってからは,いろんな開発スタジオのスタッフと触れる機会があって,そこで「サバイバルホラーを作ってほしい」と言われることが多かったんです。なのであえて言えば,作っている側からの熱意に突き動かされたのが,サバイバルホラーを作ることになった理由の一つです。
 それから,最近のサバイバルホラーのタイトルが,わりとアクションゲームに寄って来ていることもあって,それがホラーを大事にしたサバイバルホラーを作りたいな,という気持ちに変わってきたんですね。それらが今の形になるきっかけになった,ということですね。
 サバイバルホラーをやることに決まったのは,ゼニマックスグループに入ってから数か月経ってからだったと思います。

4Gamer:
 「PsychoBreak」というタイトルは,全世界共通ではなく日本限定のもので,海外では別のタイトル名になるそうですが,その理由を教えてください。

三上氏:
 先に決まったのは,海外版のタイトルである「The Evil within」のほうなんですが,そのままだと「within」の意味がとくに難しくて,日本人には意味が通じにくいんですよ。
 やはりジャパンメイドのゲームとして,日本では読みやすい,覚えやすいタイトルにしたいというのがあって,あまり良いことではないのですが,タイトルは日本と海外で別々という形になっています。

4Gamer:
 確かに,海外版はイメージがぱっと伝わりにくいタイトルな気がしますね。

三上氏:
 日本語版タイトルの「PsychoBreak」は,サイコな狂った世界で生き残るゲーム,っていうすごくシンプルな意味合いです。そういう世界を表現したくて,「Psycho」という言葉を使いたかったんです。そういう狂った世界を打ち破って生還すること,それがゲームのテーマなので,単純に「Break」としています。
 分かりやすく言うと,サバイバルが「Break」で,ホラーが「Psycho」です。……これだと順番が逆ですね。ホラーが最初にあって生き残るわけですから,本当はホラーサバイバルのほうが正しいのかな? よく考えたらおかしいですよね(笑)。

PsychoBreak

4Gamer:
 三上さんはTango Gameworksではエグゼクティブプロデューサーという立場ですが,「PsychoBreak」ではディレクターとして関わっているんですよね。

三上氏:
 プロデューサーのスタンスよりは現場寄りというか,むしろ完全に現場にベッタリになっていますね。むしろ,企画マンみたいな感じに近いです。今回は,サバイバルホラーの原点回帰ということで,自分自身で作ったもののレベルを,とくに怖さの面でさらに一段引き上げることを目指しています。
 環境面では,エンジン/ツール/スタッフなどすべてが新しくなったので,慣れるまでにちょっと時間がかかりましたが,まったく未知の領域に踏み込んでいるわけではないので,いい意味で,一番フレッシュで新しい気持ちでゲーム作りに取り組めています。

4Gamer:
 基本的な質問なのですが,三上さんの考える「ホラー」と「サバイバルホラー」の違いは,どこにあるのでしょうか。

三上氏:
 ホラーってやっぱり,自分がすごく弱い立場でしかなくて,基本は敵のほうが圧倒的に強い。そこから命からがらなんとか逃げるようなパターンで,どちらかと言うと,逃げるのが主体ですよね。
 サバイバルホラーって,ときには逃げるけど,ときには反撃して敵を倒すというように,そこがフィフティーフィフティーなんですよ。分かりやすく言うと,銃の弾があるときはイケイケになって,弾がないときは逃げ回る,みたいな感じです。
 そういった意味では,普通のホラーアドベンチャーゲームというのは,怖いという部分だけに絞って作れば,わりと筋は通しやすいところがあるんです。
 でもサバイバルホラーは,単純に恐がらせるだけじゃなくて,だいたいは敵になっちゃうんですけど,プレイヤーを怖がらせている対象を倒せるという爽快感もあって,それらがシーソーのような状態で,ゲームの最初から最後までずっと続くんですよ。

PsychoBreak

4Gamer:
 なるほど。

三上氏:
 よく言っていることなのですが,映画「JAWS」のラストシーンに代表されるような絶体絶命の状況の中で,うまくいったら生き残れる,やらないと即自分がアウト――そういうところをゲームでも表現したいというのが,僕の中でのサバイバルホラーの定義なんです。それは,昔から変わっていないですね。

4Gamer:
 とくにホラー系のゲームだと,怖すぎると途中でゲームを止めてしまうような状況もあり得ますよね。作り手としては,そういう部分はどのように考えてバランスを取っているんですか? 映画であれば強制的に物語が進んでいきますけど,ゲームはプレイヤーが立ち止まってしまったら,そこから先には進まないわけですし。

三上氏:
 僕としては,今回は別にユーザーが怖くて投げてもいいと思っているんです。


4Gamer:
 え,そうなんですか?

三上氏:
 「PsychoBreak」はオリジナルなので,前のデータはまったくない状態です。必要以上にデータにとらわれることなく,純粋にホラーとサバイバルのバランスを取りやすいんですよ。
 たとえばそれがシリーズものだと,ユーザーの反応がデータになって返ってくるから,「どんだけのユーザーが途中で投げとんねん」みたいになるじゃないですか。

4Gamer:
 確かにシリーズものでは,プレイヤーが投げ出してしまうような怖さにはできない,という制約が生まれやすそうですね。今回はそれを気にせず自由に表現できるわけですね。
 今回のデモを見て,「PsychoBreak」の舞台はアメリカのように感じたのですが,実際にモデルとなった都市や地域などはあるんですか?

三上氏:
 モチーフはいろいろとミックスされていますが,「ゲームの世界の中でマッチするんだったら,だいたいこんな感じでいいよね」というように,特定の国や時代といった設定には,あまりこだわらずやっています。
 「PsychoBreak」のキーワードは,サスペンスではなく「ミステリアス」なんです。何がなんだか分からないほうがホラーとして怖いし,知りたいという欲求も強くなると思うんですよ。そういうところをテーマにしたいなと。

PsychoBreak

4Gamer:
 確かに,デモの部分でも,状況が分からないままに進行するパートでは,得体の知れない怖さを感じました。

三上氏:
 ゲームをやってみると,「なるほど」って感じる部分がありますよね。でも,「なるほど」が出た時点で,その人の中でゲームが一回終わっちゃうんです。ですから,あまり「なるほど」感を大事にせず,「分からない」というほうを,ホラーとして大事にしていきたいということです。

4Gamer:
 デモは英語音声に日本語字幕というスタイルでしたが,製品版でも同じ形式になるのでしょうか。

三上氏:
 今回は日本語字幕版でお見せしましたが,製品版では日本語吹き替えになる予定です。各国ともに吹き替え対応が基本で,好きな方はオプションで字幕付きにして,英語音声でプレイしてください,という形ですね。
 やはり,カットシーンとゲームプレイの区切りを極力なくそうとしていることと,主人公自身やパートナーがリアルタイムでしゃべることを考えたら,字幕よりも吹き替えのほうがいいという判断ですね。

4Gamer:
 主人公がしゃべっているちょっとしたセリフに対訳がついていないと,何をしゃべっているのか分からなくて,気になるんですよね。

三上氏:
 まだ全部には字幕がつけられていないんですけど,やはりそういうところは気になりますよね。
 やはり,字幕をつけるとそっちを見ちゃうんですよ。映画のデータで言うと,全体の3〜4割は映像ではなく字幕を見ているんです。これはすごくもったいないなと。
 映画は観ているだけなので,一瞬見逃しても大したことがないケースが多いですけど,ゲームの場合は,視覚情報を見逃した瞬間にロストしてしまうようなことにもつながってきます。もちろん,ヒントになるような演出を入れたり,アイコンを表示させたりする配慮はしていますが,やはり難しいところもあります。
 僕も開発中のものを見て「こんなの入ったんや」と気付くこともあるのですが,スタッフ達が頑張って,細かいところにまでこだわって作っています。できるだけゲーム画面を見ながらプレイして,シチュエーションの怖さや生き延びることに集中していただきたいんですよ。

4Gamer:
 「PsychoBreak」では,ゲームらしいユーザーインタフェースも画面内に出さない方針,ということなのでしょうか。

三上氏:
 そうですね。基本のコンセプトとしては,あまりユーザーインタフェースを出したくないと考えています。
 ただ,必要最低限のものは出さないと,プレイヤーがルールを理解できなくなってしまいます。最終的にはいくつかインタフェースは必要になるかなと思っています。
 たとえば,敵がたくさん出てきたり,長い時間バトルが連続したりするようなシーンでは,常に体力ゲージを出しておいてほしいと思うプレイヤーもいるでしょうから,その調整は,もう少し時間をかけてじっくり詰めていきたいですね。

4Gamer:
 「PsychoBreak」の主人公は一人なんですか?

三上氏:
 仲間達と一緒に生き延びるようなシチュエーションになることもありますけど,基本は一人です。やはりホラーとしては,スタンドアロンが一番怖いですから。
 またホラーゲームとしては,パートナーが戦えないと足手まといになるし,戦えても強すぎるとホラーではなくなってしまうので,そのバランスもあって,主人公一人でプレイする時間を極力増やしています。

4Gamer:
 主人公がダメージを受けると足を引きずる演出がありましたが,ああいった演出はゲーム内の随所に取り入れられているんですか?

三上氏:
 毎回毎回になると,ちょっとうっとおしいところがあると思うんですけど,主人公が絶体絶命のピンチに陥っていることを示す分かりやすい演出なので,取り入れていきたいなとは考えています。

4Gamer:
 あと,敵の攻撃を受けた主人公が流血して,地面に血痕が残っていたのが気になったのですが,敵が血痕に気づいて追いかけてくるようなこともあるのでしょうか。

三上氏:
 敵が血痕に気付く,という要素を入れるかどうかはまだ決まっていませんが,ゲームのストーリーや演出の要素を一通り組み込んだあとに,面白くなれば入れてみたいなとは思っています。

PsychoBreak

4Gamer:
 それと,主人公が罠をセットして使う場面もありましたよね。

三上氏:
 今回は,トラップという要素をゲームの遊び方の一つとして使っていて,持ち運びできるようなサイズのトラップだけでなく大掛かりなトラップもあるんです。プレイヤーが使うだけでなく,敵もトラップを仕掛けてきます。それらを利用して敵を倒せるようになっています。
 それから,トラップは世界観のモチーフにもつながる部分があるんですよ。

4Gamer:
 具体的には,どういったところにつながるんですか?

三上氏:
 今ネタばらしをして「なるほど感」を出してしまうと,「何が何だか分からない」怖さが薄れてしまいますから,詳しくはお話できないんです。

4Gamer:
 デモを見た感じ,かなり完成度が高く感じたのですが,現段階の完成度はどのくらいなのでしょうか。

三上氏:
 今回お見せした序盤の部分は,かなり満足できていて,おおかた納得のいくものになっています。ここから,エンディングに向けて一生懸命作らないといけないので,やることはまだまだ山ほどあるのですが,現状,満足できていない部分も満足できるよう,頑張っているところです(笑)。

4Gamer:
 一日も早い完成を待っています。
 それでは最後に,読者にメッセージをお願いします。

三上氏:
 ジャパンメイドで,ワールドワイドに向けて本格的なサバイバルホラーを作るということで,コントローラを握って「こんなに怖がったのは,ホンマ久しぶりや」というコメントが出てくるものを目指して頑張っています。日本の皆様,応援をぜひよろしくお願いします。


→プロデューサー木村雅人氏,アートディレクター片貝直紀氏へのインタビューを読む

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