「Assassin’s Creed III」が正式に発表。アメリカ独立戦争の裏で暗躍する若者が主人公に

　Ubisoft Entertainmentは，フランス現地時間の3月5日，「Assassin’s Creed」シリーズの公式ホームページを更新し，シリーズ5作目となる「Assassin’s Creed III」の制作を正式に発表した。対応プラットフォームはPC，PlayStation 3，Xbox 360で，発売は2012年10月30日となる予定。Ubisoftによれば，Wii U版も開発中であるとのこと。


　Assassin’s Creed IIIの舞台は，大英帝国からの独立戦争で揺れる18世紀末の北アメリカ東部地域だ。この独立戦争の裏にはテンプル騎士団とアサシン集団の1000年にわたる裏社会での抗争があったという，本当の歴史とファンタジーを織り交ぜた世界観は，これまでのシリーズと同様のコンセプトになっている。

　主人公は，イギリス人の父親とネイティブアメリカンのモホーク族に属する母を持つという青年で，“コナー”という名前のほかに“Ratohnhake:ton”というインディアンネームも持っている。そしてこのコナーが，アメリカ独立への機運の中で国軍を中枢からかき乱すアサシンへと成長していくのである。


　独立戦争当時のアメリカには，これまでのシリーズのように階層のある建造物による広大な都市空間が形成されていないのだが，今回の発表に合わせて公開されているムービーでは，トマホークと拳銃を手にしたコナーが，雪に覆われた樹林の中を，枝や倒木をうまく利用しながら移動する様子が映し出されている。

　トレードマークとも言えるパルクール（フリーランニング）的な疾走感のあるキャラクターアニメーションでは，新たに開発されたゲームエンジン「Ubisoft-AnvilNext」により，腕で枝につかまって遠心力をつけるというような表現までも可能になった。


　また，歴史上の人物として，初代大統領のジョージ・ワシントンや，独立戦争当時には海軍将校として腕を振るったチャールズ・リーといった，アメリカの建国に携わった人々が登場するようだ。「Assassin’s Creed II」のレオナルド・ダ・ビンチのような，プレイヤーにさまざまな新兵器を与えてくれるサポーター役には，発明家としても知られる第3代大統領トーマス・ジェファーソンが抜擢されているとのことである。


　世界中に散らばるUbisoft傘下の7つのスタジオが手分けして作業を行い，同社としては過去最大規模の開発体制で臨むAssassin’s Creed III。その詳細は，Game Informer誌の今月発売号にてエクスクルーシブ特集されるようだ。日本での発表にも大いに期待したいところである。

「Assassin's Creed III」公式サイト