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「World of Warships」を制作するスタジオのある街,サンクトペテルブルクで行われた「要塞ツアー」の模様をレポート
「World of Warships」公式サイト
ついにオープンβテストが始まった「World of Warships」。サンクトペテルブルクスタジオで,開発者に怒濤のインタビューを行った
その際に行われた怒濤の開発者インタビューについては,昨日(7月9日)掲載した記事に詳しく書いたとおりだが,ここではインタビューと同時に行われた「サンクトペテルブルク・シティツアー」と,クロンシュタットの沖合にある帝政ロシア時代の「要塞ツアー」の模様を,写真を中心にしてお届けしたい。
なぜ「World of Warships」のカンファレンスでクロンシュタットへ行き,帝政ロシア時代の海上要塞を見学するのか,と思ってはいけない。いけないのだ。聞きたいのはこっちだよ。いや,楽しかったんですがね。
まずは文明の地を行く
この時期の最高気温は12〜21℃と日によって大幅に異なるうえに,最低気温が2℃前後と,いったいどういう装備で行けばいいのか悩ましい。筆者は悩んだ末,ヘタしたら場違いになるとは思いつつ,東京の初冬程度の装備を選んだ。
なお,ヨーロッパ旅行の経験がある人なら「あっちの人は,そういう気温でも普通にTシャツ一枚で歩いてる」と思うかもしれない。だが実際にサンクトペテルブルクに降り立ってみると,行き交う市民の人々は普通に革ジャンや毛皮のコートやダウンジャケットなどを着ており,筆者の装備選択は,ひとまず成功といえた。
サンクトペテルブルクの第一印象は,とにかく美しい街だ,というもの。実際に写真を見ていただこう。
公園。真ん中にあるのはエカテリーナ女王の像。周囲には帝政ロシア時代のコスプレをした人が徘徊しているが,撮影は有料 |
サンクトペテルブルクでも有名な食料品店。観光スポットの一つになるくらいに有名だそうだ |
寒い,これは寒い
シティツアー最初の山場は,ネヴァ川にあるペトロパヴロフスク要塞だ。18世紀に起こった大北方戦争において,スウェーデンに対する防衛を目的として作られた要塞だ。
だがバスを降りて,要塞に渡る橋を歩き始めたところでの感想は「寒い」。いや,ほんとに寒い。川の上を渡る風がめっちゃ冷たく,体感温度は市内と全然違う。観光客もみんなダウンジャケットなどの重装備で,本当にここは5月の北半球なのかという気持ちになれた。
などと,寒さに震えながらめぐったペトロパヴロフスク要塞の模様を続いてお届けしよう。
定番のお土産品だが,これって普通に実用的だと思う |
さすがは要塞(一時期は政治犯収容所),城壁が高い |
大量の観光客が押し寄せている理由はこちら。正午に写真中央の大砲が空砲の発射を行う。なかなかの迫力 |
要塞の中にある,首座使徒ペトル・パウェル大聖堂 |
ペトロパヴロフスク要塞の露天では,熱いお茶が売られているが,その真横でアイスクリームも売られていた。現地の人はこの気温でもアイス食うのかよ,と思ったものの,案の定,お店は閑古鳥が鳴いていた。
なお一部の海外メディアが「アイスクリームにチャレンジしようぜ!」と言い出したが,筆者は丁寧にお断りした。台湾メディアの皆さん,元気ですね。
寒い,これは寒い(再掲)
ペトロパヴロフスク要塞の見学が終わったところで,いよいよ本命となるクロンシュタット&アレクサンダー要塞見学に突入した。
クロンシュタット港は,日本においては,バルチック艦隊の母港として有名だと思われる。日本海海戦において旧日本海軍と戦ったバルチック艦隊は,ここを出発して,はるばる日本へ向かったわけだ。自分がここまでやってきた道のりを改めて思い起こすと,正気とは思えぬ。
問題のクロンシュタット港なのだが,あらかじめ書いておくと,残念ながら期待していたミリタリー的なものを目視することはなかった。そしてこれまでの寒さを超越するレベルで,フィンランド湾から吹く風が圧倒的に寒かった。
右のグレーの長方形は,かつてエレベーターだったそうだ |
文化遺産っぽい雰囲気などものともせず,ワイルドな落書き |
この先は螺旋階段。正直言って怖い |
廃墟感満載。廃墟ツアーだったのだ |
何気ないスナップに見えるが,フェンスも何もない数歩先は,最初に入った中庭に面しており,落ちたらケガではすまなそう |
ソビエト時代に使われていたことがあるらしい旧研究施設が,屋上階にある。なんの研究をしていたのかは,よく分からない |
アルコールがあれば寒くない
シティツアーの最後は,船上レストランでのクルーズ&ディナーだった。この寒さなのに船か,と思ったが,さすがに船内は完全密閉されていた。
夜のサンクトペテルブルク
というわけで,最後に「ようやく陽が落ちたサンクトペテルブルク」の写真を何点か。
いつものようなミリタリーっぽい撮影対象物がなく,本当に“観光ツアー”だったので,物足りないという読者には申し訳ないが,「World of Warships」をがんばって作っている人達が住んでいるのは,このような街だったのだ。寒い寒いを連発して恐縮ですが,いや,帰りに降りたモスクワは普通に暑かったので,ロシアは広い。
いずれにせよ,上記の記事でも書いたように,オンラインゲームはリリースすれば終わりというものではなく,これからもサンクトペテルブルクスタジオには同作を面白いゲームとしてサービスし続けるという大変な仕事が待っているはず。美しい街並みを思い出しつつ,期待していたい。
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ついにオープンβテストが始まった「World of Warships」。サンクトペテルブルクスタジオで,開発者に怒濤のインタビューを行った
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