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「World of Warplanes」にイギリス空軍が参戦。ミンスクで行われたWargaming.netプレスカンファレンスをレポート
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印刷2013/08/03 14:35

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「World of Warplanes」にイギリス空軍が参戦。ミンスクで行われたWargaming.netプレスカンファレンスをレポート

 Wargaming.netは現地時間の2013年8月2日にベラルーシのミンスクでプレスカンファレンスを開催し,同社のCEOであるVictor Kisly氏がWargaming.netの歴史と今後の展開を紹介した。
 ここではそのカンファレンスの模様に加え,Kisly氏へのインタビューを簡単に紹介したい。

画像集#002のサムネイル/「World of Warplanes」にイギリス空軍が参戦。ミンスクで行われたWargaming.netプレスカンファレンスをレポート


「World of Warplanes」にイギリス空軍参戦


 カンファレンスでは,大きなニュースが2つ発表された。
 1つめは,主に第二次世界大戦時に活躍した軍用機による熱いドッグファイトを手軽に楽しめる「World of Warplanes」(以下,WoWP)に,イギリス空軍の機体が登場するというもの。

 現在オープンβテスト中のWoWPは,複雑な操作を必要とすることなく,戦術性の高い空中戦を楽しめるとあって期待が高まっているが,これまでに発表されていたのは,アメリカ,ソ連,ドイツ,そして日本という4か国の機体のみ。もしあなたがミリタリーファン,とくに英軍ファンであったなら,スピットファイアハリケーンモスキートといったイギリス空軍の傑作機がサポートされていないことに不満があっただろう。

 しかし,その不満も今日まで。カンファレンスでは正式サービス開始が2013年秋になることと共に,サービス開始時には英軍機がカバーされることがKisly氏の口から明らかになったのだ。これで安心して紳士淑女達もWoWPに参戦できるというものだろう。

 そしてもう1つのニュースは,アメリカのテキサス州オースティンにWargaming.netの16番目となるオフィスが開設されるというもの。こちらのオフィスは主に技術面をサポートする予定で,これまでよりも迅速なアップデートが可能になるとのことだった。



「伝説的なオンラインゲームを,世界規模で,情熱をもって配信する」


 Kisly氏は,Wargaming.netのこれからのビジョン(そしてミッション)として,「伝説的なオンラインゲームを,世界規模で,情熱をもって配信する」というスローガンを掲げた。ずいぶんと大げさに聞こえるが,ここにはそれぞれ具体的な目標や分析が含まれている。

中央がVictor Kisly氏
画像集#003のサムネイル/「World of Warplanes」にイギリス空軍が参戦。ミンスクで行われたWargaming.netプレスカンファレンスをレポート

 まず「伝説的な」というのは,人々がさまざまなゲームや娯楽を楽しんでいる今,「そこで生き残るのは最良のものだけ」というKisly氏の信念を表現したものだ。「人が遊ぶものは,人によって作られる」以上,Wargaming.netは最高のスタッフを集めて1つのチームを作り,開発を進めて行くという。

 続いて「オンラインゲーム」。これは文字通り,Wargaming.netはシングルプレイでなく,オンラインの多人数同時参加型ゲームに注力するということだ。
 とはいえ,これはあくまで現時点における指針であって,Gas Powered Gamesのクリス・テイラー氏をメンバーとして迎えた今,将来的にはコンシューマないしPCのトリプルA級タイトルを開発する可能性もあるようだ。

 「世界規模で」という言葉も,読んでそのままの意味だ。Wargaming.netは世界中にゲームを配信しており,ローカライズやマーケティングもまた世界規模となる。異なる言語,時刻,文化のなかでゲームを運営していくのは大変なことだが,Wargaming.netは一丸となってよりよいサービスを目指していくと氏は語った。

 「情熱を持って」というのは,ある意味で最も重要なキーワードかもしれない。氏は「ゲーマーは情熱的な人々だ。そしてプレイヤーの情熱に火をつける唯一の方法は,我々自身が情熱的であることにほかならない」と語った。

 「配信する」という単語もまた重要だ。オンラインゲームはゲームというよりもサービスなのだ,とKisly氏は語った。プレイヤーに体験を伝えることが大切なのであり,これはどちらかといえばゲームというよりも,文化的な事業であると考えるべきなのだという。

 またKisly氏は,欧州においてWargaming.netが先鞭をつけたFree-to-Play(基本プレイ料金無料)というビジネスモデルにライバルが増えてきたことについても,「ライバルが増えることによって,プレイヤーがより熟成されたゲームが選べるようになるのだから,望ましいこと」と歓迎しつつ,「Wargaming.netの作品はFree-to-PlayではなくFree-to-Winである」ことで差がついていると指摘した。
 Free-to-PlayタイトルはしばしばPay-to-Win(勝ちたかったら課金せよ)になっているが,例えば「World of Tanks」では課金アイテムのほとんどがゲーム内通貨で購入可能となっているなど,一定の公平感が保たれているというのが,その意味するところだ。


Xbox 360版「World of Tanks」のスタートも間近


 このほかカンファレンスでは,「World of Tanks: Xbox 360 Edition」の開発がすでに最終段階にあることが明らかにされたほか,スマートフォンやタブレット端末用のWorld of Tanksともいえる「World of Tanks Blitz」iOS / Android)や,World of TanksをベースにしたPCブラウザ用カードゲーム「World of Tanks Generals」 が紹介された。
 また海戦をテーマとした「World of Warships」は2014年のリリース見込みとのことだ。

 マネタイズの指針についても興味深い説明があった。World of Tanksでは「プレミアムアカウント」というサービスがあり,これによって戦果による収入が向上するが,この「プレミアム」はWorld of Tanks,World of Warplanes,そしてWorld of Warshipsで共有されるという。
 つまり,日本円で約1000円払ってWorld of Tanksをプレミアムアカウントにすると,自動的にWorld of WarplainsとWorld of Warshipsのアカウントもプレミアムになるというわけだ。なんとも太っ腹である。

 この「共有する」というアイデアは,課金ポイント(Gold)や,フリー経験値にも適用されるという。プレイヤーは戦車戦で得た経験値の一部をWorld of Warplanesの航空機に用いてもいいし,空中戦で稼いだ経験値の一部を使って戦車を強化してもいい,という仕掛けだ。
 また,ゲームをそのものがクロスオーバーすることはないが,クラン戦のような領地を巡る戦いにおいては,World of Warplanesでの勝敗がWorld of Tanksに影響したり,World of Warshipsの勝敗によって海峡を横断できるかどうかが決まったりするという計画があるらしい。

 3年前のWorld of Tanksリリース直前にはすでに資金が尽きていたというWargaming.netだが,いまや全世界に2000人以上の社員を有する大会社となった。だがそのゲームに対する情熱や方向性は,ただひたすらに面白くて新しいゲームを作ろうとしていた頃のWargaming.netと変わらないように思える。まずはWorld of Warplanes,そして来年のWorld of Warshipsに,大いに期待したいところだ。

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Wargaming.netのCEO,Victor Kisly氏にミニインタビュー


 最後に,Kisly氏に直接インタビューをする機会を得たので,今後の日本における展開について話を聞いてみた……のだが,強行軍の日程の中,インタビュー時間が5分しか取れなかった(Kisly氏は話し始めると止まらないタイプで,予定が押してしるという事情もあった)ため,基本的なことしか聞けなかったことをお詫びしたい。
 ともあれ,時間オーバーを連発して,進行担当の部下に睨まれるCEOというのも珍しい。

4Gamer:
 日本にオフィスを置いた狙いは何ですか。

Victor Kisly氏
画像集#006のサムネイル/「World of Warplanes」にイギリス空軍が参戦。ミンスクで行われたWargaming.netプレスカンファレンスをレポート
Victor Kisly氏(以下,Kisly氏):
 日本のオフィスは開発拠点ではなく,運営拠点です。日本は非常に大きなゲーム市場を持っていますが,我々は日本市場について知らないことばかりです。日本市場において何をすべきなのか,また何をすべきではないのか。これをより深く理解するために,日本オフィスの助けが欠かせません。

4Gamer:
 日本では,アニメ「ガールズ・アンド・パンツァー」とのタイアップなどが発表されていますが,ほかに何か独自の展開はあるのでしょうか?

Kisly氏:
 今お話ししたように,我々は日本市場についてあまりよく知りません。ですが,例えばWorld of WarplanesやWorld of Warshipsには,最初から日本の飛行機や艦船が登場します。また将来的に,World of Tanksに日本の技術ラインを登場させることも考えています。

4Gamer:
 日本はPCゲーム市場が弱い反面,コンシューマゲーム市場が非常に大きくなっています。コンシューマゲームへの取り組みとしては,どのような予定があるのでしょうか?

Kisly氏:
 Xbox 360版のWorld of Tanksがまもなくリリースされます。これはとても大変なプロジェクトでした。コンシューマ機で基本無料のMMOゲームというのはほとんど前例がありませんし,画面設計ひとつとっても,ほとんど目の前にディスプレイが置かれるPCと,だいぶ離れたところにテレビを置くコンシューマでは,違うものが求められますから。
 Xbox 360版のリリース後,我々の選択肢は2つあります。
 1つは,Xbox版がうまくいかなかった場合。この場合,我々はどこに問題どのような問題があって,それをどう解決するかに取り組まねばなりません。
 もう1つはうまくいった場合。もちろんこちらのほうが望ましいのですが,そうなって初めて,我々はほかのコンシューマ機のことも考えられるようになります。
 我々はコンシューマ機で基本無料のMMOゲームが成功するところを,世界に対して見せねばならないと考えています。まずはそれが最も大きな予定ですね。

4Gamer:
 どうやらここで時間のようですね。 本日はありがとうございました。

設立15周年を迎えたWargaming.netのプレスカンファレンスは,ミンスク市内の国立図書館で行われた
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