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[Gamescom]ホラーゲームの進化は止まらない。「Silent Hill: Downpour」の開発者が語るSilent Hillシリーズの過去,現在,未来
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印刷2011/08/16 14:13

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[Gamescom]ホラーゲームの進化は止まらない。「Silent Hill: Downpour」の開発者が語るSilent Hillシリーズの過去,現在,未来

 現地時間2011年8月15日,Game Developers Conference Europeで,「Silent Hill: Past, Present & Future」というレクチャーが行われた。これはKONAMIのホラーゲームシリーズ「サイレントヒル」の過去を,「Silent Hill:Downpour」PlayStation 3 / Xbox 360)の開発元であるVatra GamesのBrian Gomez氏が振り返り,さらに現在の状況と未来を語るというもの。

画像集#002のサムネイル/[Gamescom]ホラーゲームの進化は止まらない。「Silent Hill: Downpour」の開発者が語るSilent Hillシリーズの過去,現在,未来

 Gomez氏はホラーの定義づけからレクチャーをスタートした。Gomez氏が語るホラーとは,恐怖などを強烈に感じるものであり,そういった感情を呼び起こす映画などのジャンルだという。そしてホラーの多くはフィクションだと語った。もちろん実話に基づいたものもあるが,最終的には人の創造が加味されるものだ。

 昔はドラキュラやフランケンシュタイン,狼男など,かなり分かりやすい形で恐怖の対象が登場する映画が多く,しばらくその傾向が続いた。時代が進むにつれてキャラクターは変化していったが,容姿や行動によって恐怖を表現するという手法にあまり変化はなく,同じパターンにはまった映画が溢れた。
 やがてそういった状況を打破すべく,血が出るシーンがほとんどない,それまでとはまったく異なる方法で恐怖を表現する映画,例えば「シックスセンス」のようなものが作られるようになった。また,日本映画「リング」や「呪怨」がハリウッドに上陸し,それまでアメリカになかった恐怖の表現手法が,広く一般に認知されることになる。
 さらに,「SAW」シリーズに代表されるソリッドシチュエーションホラーなるものも登場。ホラージャンルそのものが細分化され,今では一言でホラー映画といっても,さまざまなタイプの作品があると氏は語る。

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 ゲームの場合は映画と異なり,ハードウェアの性能に依存することが多く,本当に昔のホラーゲームは,とりあえずキャラクターが“ドクロ”といったものも少なかった。
 だが,ハードウェアの性能向上に伴って表現能力が飛躍的にアップし,いまでは映画とはまったく違った手法で恐怖を演出できるようになった。
 また,映画では使い古された,“いきなりバーンと画面に出てくる”といった手法もゲームではかなり有効で,多くのプレイヤーが怖がるという。そしてしばらく,その恐怖感を引きずったままプレイを続けることになり,ちょっとしたことにもビックリするようになるそうだ。

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 またホラーゲームは,「アクションホラー」と「サバイバルホラー」の2つに分かれており,Silent Hillシリーズは後者に属しているという。ちなみにアクションホラーとは,戦闘などのアクション要素が多く,動きの速いゲームを指している。
 一方のサバイバルホラーは,動きが遅く,戦闘よりも調査/探索などに重きが置かれているものを指すという。とGomez氏は説明したものの,初期のサバイバルホラーは,できそこないのアクションホラーといったものが多かった事実を指摘した。とくに視点変更部分がうまくできておらず,プレイヤーをイラつかせたのだが,それはそれで恐怖を煽る結果につながったようだ。
 現在のサバイバルホラーは,視点変更の問題はほとんどなくなり,インベントリのシステムが進化し,HUDもほとんど表示されなくなるなど,プレイヤーがゲームに入り込みやすい,つまり恐怖を感じやすい作りになっている。
 つまりGomez氏は,アクションホラーの進化版がサバイバルホラーだと考えているようだ。もちろんどちらが優れているという話ではなく,アクションホラーがゲームとして確立したのちに,その派生ジャンルとしてサバイバルホラーが誕生したのだと氏は語る。

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 Gomez氏は上記のようにホラーゲームの過去を振り返ったのち,シリーズ最新作である「Silent Hill: Downpour」の簡単な説明を始めた。本作は過去4作(Silent Hill 1〜4)との関連性はなく,独自のストーリーが展開する。また,マルチエンディングになっており,プレイヤーの進め方によって,違った結末が用意されているという。

 Silent Hill: Downpourは従来作よりも主人公のボディランゲージの表現力が上がっており,リアクションがダイナミックになっている,とGomez氏は説明した。さらに,主人公の独り言がより自然になり,何を考えているのか,どういった精神状況にあるのかなどが分かりやすくなるのだという。

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 戦闘にまつわる要素も,従来作とはかなり変わり,よりパワフルな武器が登場するという。ただし,それらはそう簡単には使えず,ここぞという場面でのみ使用できる代物であり,強力な武器で出てくる敵を片っ端からバシバシと倒すというプレイスタイルにはならない模様。ちなみに,マップは前作よりも5倍広くなっているが,ゲーム中のローディングはないそうだ。

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 カメラアングルにも工夫がこらされており,シチュエーションによってさまざまなパターンが用意される。例えばプレイヤーキャラクターを上方から映し,敵との距離感をつかみやすくするカメラ視点や,あえて一人称視点にして風景を見やすくするといったカメラ視点もあるという。

 続いてGomez氏は,ホラーゲームの未来について語った。Gomez氏は「Left 4 Dead」に代表されるCo-opタイプのゲームが増えると考えているという。というのも,仲間の1人に敵が混ざっているといった,ホラーの王道パターンが使えるからだそうだ。このパターンは恐怖感を煽るのに,最適なのだという。
 また,グラフィックスの表現力が向上したことにより,各キャラクターの表情から何かを読み取るといった要素が増えるとも予想していた。さらには,ホラーのソーシャルゲームや,Kinectに代表されるモーションコントローラを駆使したタイトルが増えると,Gomez氏は考えているという。

 ホラーというジャンルはGomez氏が説明するように,映画とともに進化してきた側面がある。そしてゲームにおけるホラーは,ハードウェアの性能向上に伴って表現力が格段に上がり,映画と同じくらいの恐怖を感じられるものが登場した。今では,映画だと感じられない怖さを味わえるものも登場してきている。
 Gomez氏によると,ホラーゲームはまだまだ発展途上ということなので,今までにないホラーゲームが発売される可能性も高いだろう。

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Vatra GamesのBrian Gomez氏

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