北米時間2013年2月26日,AMDと「TOMB RAIDER」のデベロッパであるCrystal Dynamicsは共同で,ゲーム内のキャラクターに適用可能なAMD製のリアルタイム頭髪レンダリング技術「TressFX Hair」を,PC版TOMB RAIDERで実装したと発表した。2月13日の記事でAMDのDevon Nekechuk(デヴォン・ネケチャク)氏が予告していた「秘密の要素」とは,このTressFX Hairのことだったようだ。
![]() 「TressFX Hair」を使って頭髪を表現しているPC版TOMB RAIDER。ララの姿勢や周囲の環境に合わせて,髪の毛が自然な動きを見せているようだ |
AMD公式blogに投稿された説明によれば,TressFX HairではDirectComputeを利用し,「Graphics Core Next」(以下,GCN)アーキテクチャを採用したRadeon HD 7000シリーズ上で並列演算を行うことにより,プリレンダリングで作り込んだ頭髪のような,写実的な表現を実現しているという。
TressFX Hairでは,ララの頭髪を「数十のリンクを持つチェーン」として扱い,重力や風,体の動きを反映させたリアルタイムの物理シミュレーションを行って,リアルな動きを実現しているとのこと。髪の毛同士や体との衝突判定も行われているので,ララのトレードマークでもあるポニーテールが肩にかかれば,その形状に合わせて頭髪も自然に流れる。また,例えば風のような外力に応じて流れるような動きを見せた後には,元の形状に戻る様子も表現可能だと,AMDは主張している。
![]() 左側がよく見かける「ゲームでの髪の毛」の表現。対する右がTressFX Hairによる表現。風になびくだけでなく,ポニーテールの一部が肩にかかり,自然な形状でカーブしているのが分かる |
こうした複雑な計算を,リアルタイムのゲームグラフィックス内で実現する処理能力を備えているのがRadeon HD 7000シリーズである,というのがAMDの主張であるわけだ。百聞は一見にしかず。掲載された画像を確認してみると,TressFX Hairを使った表現と使わない表現では,頭髪の見た目はまったく異なる。
![]() こちらは風による髪の動きの表現見本。左が通常,右がTressFX Hair |
![]() 風雨のあるビーチでの見本。右のTressFX Hairでは,風だけでなく雨の水分による重さも考慮して描画しているという |
ところで,GCNアーキテクチャを採用するGPUでこの表現が可能になるのであれば,同じGCNアーキテクチャ世代のGPUを搭載するPlayStation 4でも,同じような表現が可能になる可能性は高そうだ。現行世代のゲーム機と次世代機の表現力の違いは,こういった「より自然な表現」でも現れてくるのかもしれない。
![]() |






















