「第5回 秋葉原PCゲームフェスタ」の「スペシャルフォース2」イベントをレポート。対戦あり日本風旅館ありで，ステージは大いに盛り上がる

　サードウェーブが2012年5月3日から5月5日までベルサール秋葉原で開催する「第5回 秋葉原PCゲームフェスタ」。初日となる本日，NHN JapanがオンラインFPS「スペシャルフォース2」のクローズドβテスト開始記念イベントを行った。
　スペシャルフォース2は，現代戦をテーマとしたオンラインFPS「SPECIAL FORCE」の続編で，CBTはちょうど本日15：00にスタートしており，5月6日まで行われる予定だ。

　イベントの最初に登壇したのは，NHN Japanでスペシャルフォース2の日本運営プロデューサーを務める佐野 亘氏だ。佐野氏はスペシャルフォース2の魅力を「圧倒的な臨場感」「対戦の奥深さ」「快適なゲームプレイ」，そして「変化する戦場」という4つのポイントにまとめ，それぞれの要素について以下のように説明した。

日本運営プロデューサーの佐野 亘氏（中央）。PCゲームフェスタの会場となるベルサール秋葉原には，「スペシャルフォース2」の試遊台も設置されている

●圧倒的な臨場感
　「Unreal Engine 3」を使ったリアルなグラフィックスに加え，実際に銃から採録したという発射音を使用。録音はアメリカのラスベガスで行われ，開発スタッフは銃のプロフェッショナルから銃器の持ち方や使い方などのアドバイスを受けたとのことだ。

アメリカのラスベガスで，実銃の発射音を録音している風景。こだわりのFPSファンにとって注目のポイントになりそうだ

●対戦の奥深さ
　スペシャルフォース2ではさまざまな特徴を持った武器が登場し，対戦を彩ってくれる。
　例えば「クロスボウ」は，敵の身体のどこに当てても一撃で倒せる強力なものだが，普通の銃よりも当てるのが難しい。また「ククリ」（先端がカーブしたナイフ）は，さまざまな軌道で投げられる。例えば，野球のフォークボールのように落ちる軌道で投げることで，障害物の向こうにいる敵を倒すことができるのだ。
　こうした武器の登場により，より奥深い対戦が楽しめる本作。本日スタートしたCBTでは，ククリはまだ実装されていないが，クロスボウはすでに使用できるため，参加する人はぜひ試してほしい。

左下の武器が「クロスボウ」，右下が「ククリ」。こうした，銃だけではない個性あふれる武器が登場するのも，本作の面白さだ

●快適なゲームプレイ

「キルカメラ」は，自分を倒した敵の視点から自分がやられるシーンを見られる仕掛け。注意深く動いていたはずが，実は丸見えだった，なんてことも

　自分がやられたシーンを，倒した側の視点から見られる「キルカメラ」を実装。ミスの分析など，さまざまな目的に役立てられるだろう。

　キーボードのアサインは日本独自の仕様となっているほか，マウスのサイドボタンに機能を割り振ることが可能になったことなど，韓国版よりも細かい設定ができるとのこと。さらに日本語版独自のキー操作も盛り込まれており，例えば韓国版のダッシュはShiftキーと移動キーの同時押しだが，日本語版ではプレイヤーの意見を取り入れ，「W」キーの2回押しになっているという。

●変化する戦場
　壁や障害物を破壊することで，マップの構造が変化する。例えば破壊できる壁に爆薬を仕掛けて近道を作ったり，障害物を爆発して取り除いたりなどが可能だ。

破壊可能な壁によって，戦場はさまざまな状況に変化していく

新マップ，その名は「RYOKAN」

　ここで佐野氏は，新情報として「日本をテーマにしたマップ」が実装される予定であることを明らかにした。
　マップの名は「RYOKAN」で，具体的には日本の「旅館」風の建物だ。温泉や桜の木があり，さらには巨大な招き猫など，いろいろな物が配されている。現在開発中だが，温泉からは湯気が上がり，桜の花びらが舞い散るという，風情あふれるものになりそうだ。実装の時期は未定だが，日本風の旅館で激しく撃ち合うというのは，ちょっと不思議な体験になりそうだ。

とても戦場とは思えない，落ち着いた雰囲気の旅館。桜の木の下に巨大な招き猫が鎮座するなど，ややミスマッチな感覚も見どころ（？）。実装時期は現在のところ未定だ

　以上のような情報が次々に公開されつつステージは順調に進み，いよいよCBTの開始時間である15：00がやってきた。これを記念し，CBTが行われているサーバーと秋葉原の会場を結んでの対戦が行われることになった。
　イベント会場を代表して出陣するのは，有名FPSプレイヤーであるyukishiro氏とStanSmith氏の2名。両氏が対戦ルームを立てるやいなや，あっという間に多数の一般プレイヤーが入室し，ルームはたちまち一杯になった。このことからも，スペシャルフォース2への期待の大きさが分かる。

有名FPSプレイヤーのyukishiro氏（右）とStanSmith氏（左）。前評判どおり，2人とも戦場では大いに活躍した

　一回戦は，マップ「格納庫」を舞台にした「チームデスマッチ」が行われた。このモードは，たとえやられてもすぐに復活できるうえ，倒し方によって得られるポイントが変わるという，見ごたえのある派手なものだ。
　StanSmith氏は，とにかく前に出るという積極プレイで魅せた。新武器であるクロスボウを使用し，扱いにくいはずの武器で敵を次々に倒すという妙技を決める。コンテナの向こうに巧みにグレネードを投げ込むなど，要所要所で名前の知られたFPSプレイヤーらしいテクニックを披露し，会場を沸かせた。

　二回戦は，「デザートキャンプ」での「爆破モード」。このモードは，マップ上の2つの地点をめぐる攻防戦で，攻撃側は2か所の地点のうちどちらかに爆弾を仕掛け，うまく爆破させられれば勝利となる。防御側は制限時間いっぱい，それを阻止するというものだ。
　ここでyukishiro氏とStanSmith氏は敵同士に。「こっちのディスプレイを覗くなよ」とお互いに釘を刺し合う本気モードに。StanSmith氏が最後に残った敵を宣言どおりにクロスボウで仕留め，迫力ある対戦は終了した。

対戦イベントはやはり，大きく盛り上がった。続いてじゃんけん大会が行われ，勝った人にヘッドセットやポスターなどがプレゼントされた

　最後に佐野氏，yukishiro氏，そしてStanSmith氏がそれぞれスペシャルフォース2に対するコメントを述べて，イベントを締めくくった。

yukishiro氏：
　新マップのRYOKANを遊んでみたいですね。スペシャルフォース2は敵に弾を当てるのも難しくないですし，仮にやられてもキルカメラで敗因が分かる。初心者でも楽しめますし，真剣な人にも遊びごたえのあるゲームだと思います。

StanSmith氏：
　アイアンサイト（照準視点）の使い方など，自分なりの戦い方を研究してほしいですね。会場の体験ゾーンで，ぜひ実際に遊んでください。

佐野氏：
　運営側も努力して，いいゲームに仕上がったと思います。CBTに当選した人はぜひプレイしてください。CBTに当選していなくても，このPCゲームフェスタの会場やネットカフェなどで体験できますので，よろしくお願いします。

StanSmith氏（左），yukishiro氏（中），佐野氏（右）。それぞれの言葉でスペシャルフォース2への期待を語った

PCゲームフェスタの会場にはスペシャルフォース2の試遊台が設置されている。一足先に本作を体験するチャンスだ

「RYOKAN」誕生の秘密とは？
プロデューサーの佐野氏へミニインタビュー

　短時間ながら，会場で佐野氏に話を聞く機会が得られたので，RYOKAN誕生の秘密など，気になるところに迫ってみた。

4Gamer：
　現代戦のFPSで，和風の旅館とはなかなかユニークですね。

佐野氏：
　スペシャルフォース2は韓国のDragonflyが開発しているんですが，以前から「日本風のコンテンツがほしい」ということを話していたんです。日本が好きな開発スタッフも多く，彼らが日本に来た際に浅草などを案内して，お寺など日本の風景に触れてもらいました。そうしたら，「旅館を作ります」という連絡が来たんです。

4Gamer：
　旅館にしましょう，というのは韓国サイドからの提案だったんですね。

佐野氏：
　そうですね。最初は私も面食らいましたが，実際に触ってもらえれば，そのクオリティの高さはお分かりいただけると思います。かなり広いマップですので，「脱出モード」（脱出地点へ逃げる側とそれを阻止する側の攻防）などに向いていると思います。

4Gamer：
　実装が楽しみですね。本日はありがとうございました。


　繰り返しになるが，PCゲームフェスタの会場にはスペシャルフォース2の試遊台が用意されており，実際にプレイできる。この記事を見て気になった人，また，惜しくもCBTにはずれてしまったという人は，ベルサール秋葉原で楽しんでみよう。