「PSO2」のオフラインイベント「アークスX'masパーティー2017」が開催。Nintendo Switchで遊べる「PSO2クラウド」の実機プレイが初公開

　セガゲームスは2017年12月16日，同社がサービスを提供しているオンラインRPG「ファンタシースターオンライン2」（PC / PlayStation 4 / PlayStation Vita。以下，PSO2）のオフラインイベント「アークスX'masパーティー2017」を都内で開催した。
　このイベントでは，2018年春のサービス開始が予定されているNintendo Switch向けの「ファンタシースターオンライン2クラウド」（以下，PSO2クラウド）がプレイアブル出展されたほか，PSO2における今後のアップデート情報などが明らかにされた。

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「ファンタシースターオンライン2」公式サイト

PSO2クラウドで「エリュトロン・ドラゴン」に挑戦

　イベントの進行と前後するが，まずはPSO2クラウドの最新情報をお伝えしよう。
　PSO2クラウドは，クラウドサーバー上にゲーム本体のデータを置くクラウドゲームだ。Nintendo Switch本体はプレイヤーの入力に対する映像をクラウドサーバーから受け取り，ディスプレイなどに表示される。

　絶えず映像データをやり取りするクラウドゲームの性質上，フレームレートは毎秒30フレームとなる。さらに安定したネットワーク環境が必須となり，かつ通信状況によっては遅延が発生することもある。なお，PSO2クラウドの映像は，PC版のグラフィックス設定における設定5と6の間くらいの表現になるという。
　ビジネスモデルは従来のプラットフォームと同じく，基本プレイ無料で一部有料アイテムを販売するというものだ。


　PSO2クラウドのシップ構成やアカウントの扱いなども公開された。
　シップ構成は現行のシップ1〜10および共通シップのまま。そのうえでシップ1〜10に「PC＆クラウド専用ブロック」が新設される。PSO2クラウドは専用ブロックのみプレイ可能となるため，一緒にクエストをプレイできるのはPC版およびPSO2クラウドのプレイヤーに限られる。


　アカウントに関しては，同一のSEGA IDであればほかのプラットフォームとプレイデータを共有できる。二重ログインでなければ，複数のプラットフォームを並行してプレイすることも可能だ。
　また，特定のプラットフォームでしか入手できないアイテムも，ほぼ問題なくほかのプラットフォーム上でも表示されるとのこと（一部のコラボレーションアイテムなど，例外はある）。


　PSO2クラウドのクライアントはニンテンドーeショップにて配信され，ファイルサイズは数十MBとのことだ。
　また，アップデートはクラウドサーバー側で行われるため，プレイヤーは特別なことをしなくても，常に最新版のデータでプレイできる。したがって，PC版やPS4版のアップデートデータをダウンロードしている待ち時間に，PSO2クラウドで最新コンテンツをプレイするといったことも可能となるようだ。


　PSO2クラウドの気になるサービスインは2018年春の予定。また，PS Vita版のサービスが継続されることもアナウンスされた。


　会場では，イベントのMCを務めたなすなかにしと来場者10名がPSO2クラウドを用いて，12月20日に配信されるレイドコンテンツ「壊城に舞う紅き邪竜」をプレイするコーナーも設けられた。
　このコンテンツは，崩壊したクエント城を舞台に最大12人のプレイヤーが協力して，「エリュトロン・ドラゴン」を討伐するという内容だ。エリュトロン・ドラゴンは，弱点を攻撃して部位破壊に成功するとダウンする。これで頭部への攻撃が可能になるので，一気にダメージを与えられる。基本的には，この繰り返しでエリュトロン・ドラゴンの討伐を目指すことになる。


　もちろん，エリュトロン・ドラゴンも黙っているわけはなく，主に火炎を駆使した多彩な攻撃でプレイヤーを苦しめる。とあるフェーズでは，プレイヤーが砲台を使ってエリュトロン・ドラゴンを撃ち落とし，翼の弱点を攻撃するといったことも。要所要所にさまざまなギミックが施されている。


　そんなギミックの一つが，フィールド中に出現する「ラコニウムソード」だ。この武器は，専用チャージPA（フォトンアーツ）である「バスターディバイド」をエリュトロン・ドラゴンの身体に浮かんだ青い紋章に当てると，その部分を弱点部位に変えられるという効果を持つ。
　ただし，ラコニウムソードは強力な効果がある反面，60秒間しか持っていられないという制限もある（手放した直後，同じプレイヤーが再び手に入れることは可能）。12人のプレイヤーのうち，誰がラコニウムソードを使うかということも，攻略上の重要なポイントになるだろう。

画面左端に映り込んでいるのがラコニウムソード

会場には，来場者がPSO2クラウドのエリュトロン・ドラゴン討伐に挑戦するプレイアブルコーナーも設けられた。筆者もイベント終了後に体験してみたが，クラウドゲームといってもとくに遅延は感じられず，快適なプレイを楽しめた

PSO2のアップデート情報

　年末年始にかけて行われるPSO2のアップデートやキャンペーンなどの情報も紹介された。


　また，2018年2月以降のバランス調整ロードマップや新規プレイヤー向けの配信ロードマップも公開されている。

「PSO2es」アップデート情報

　スマートフォンゲーム「ファンタシースターオンライン2 es」（iOS / Android）の新コンテンツ「エターナルタワー」や新チップ，年末年始実施イベントなどの情報が紹介された。

新たなキャンペーンやコラボなども公開

　PSO2にて実施中のキャンペーンや，今後に予定されているコラボレショーン，グッズ，ライブイベントなどの情報も紹介されている。以下にまとめておこう。


　注目のコラボレーションは，テレビアニメ「結城友奈は勇者である 勇者の章」とのコラボが今冬，「電脳戦機バーチャロン」とのコラボが2018年2月実施予定となっている。いずれも詳細は順次公開されるとのことだ。

ハリエット役の潘 めぐみさんをゲストに招いたトークコーナー

　イベント後半には，「EPISODE 5」のヒロインであるハリエットを演じる声優 潘 めぐみさんをゲストに迎えたトークコーナーが行われた。潘さんはハリエット役が決まったときの感想，収録時のエピソード，お気に入りのセリフなどを披露し，今後のEP5については，これまでの流れからは予想もつかない展開になっていくと話していた。

左から，MCを務めたなすなかにしの中西茂樹さんと那須晃行さん，同じくMCの諏訪彩花さん，ゲストの潘 めぐみさん，PSO2 シリーズプロデューサー 酒井智史氏，PSO2 シリーズディレクター 木村裕也氏

「ルーサーにクリスマスプレゼントをあげるなら」というお題で中西さんと諏訪さん，潘さんがイラストを描く一幕も。潘さんは見事なハリエット（1/8スケールフィギュア）のイラストを披露

　イベントのエンディングでは，PSO2 シリーズディレクターの木村裕也氏が「EPISODE 5では，ヒーローなどの問題で皆さんのご期待に添えないところがあり，厳しいご意見をいただいています。年内に解決したかったのですが，発表したとおり2018年2月以降の調整となってしまいました。また調整や改善だけでなく，新しく楽しい要素を同時に配信していきます」とコメント。今後に向けて，意気込みを語った。
　続けて，PSO2 シリーズプロデューサーの酒井智史氏は「2017年は感謝祭などで大きく盛り上がりましたが，その反面，EPISODE 5で皆さんを失望させてしまったこと，非常に申し訳なく思っております。チーム一同，皆さんにもっと楽しんでいただけるよう頑張ってまいりますので，ぜひ今後の展開にご期待ください」と述べて，イベントを締めくくった。

先日発表された「PHANTASY STAR ONLINE 2 TRADING CARD GAME」の体験ブースも設けられていた

PSO2関連グッズの新製品，公式コスプレイヤーが着用している衣装の展示に来場者が足を運んでいた

PSO2の開発スタッフを募集する告知も

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