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“Fermi Refresh”世代へと急速に移行するNVIDIAのGPUロードマップ。新世代ハイエンドGPU「GF110」は2010年内にも登場か
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今回筆者がそれらの動向を関係者に取材してみたところ,製品計画が速いペースで進んでいることが判明した。今回は,これら最新情報を踏まえ,NVIDIA製GPUの最新ロードマップをお届けしたい。
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急速に第2世代Fermiへと移行するNVIDIA
新フラグシップGPU「GF110」は2010年内登場予定か
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Fermiという名前が初めて公開されたのは2009年10月だったため,Fermiアーキテクチャの公開から1年で,ハイエンドからエントリーまでのラインナップはひととおりの完成を見たわけだ。
しかし,DirectX 11 GPUで先行するAMDは,2010年内に第2世代のDX11製品となる「Islands」(アイランズ,開発コードネーム。「Northern Islands」と呼ばれることもある)ファミリーを投入する予定だ。その動きを,NVIDIAが黙って見ているはずはない。
筆者が半導体業界関係者を取材したところによると,同社は現在,第2世代のDirectX 11チップを準備中。Fermiの改良版となる「GF11x」系チップを複数個テープアウトしており,「フラグシップモデルの『GF110』は,年内にも市場投入できる状況のはず」という情報が得られている。
あるグラフィックスカードベンダーの関係者は,GF11xファミリーの計画を,2010年6月に開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2010の時点で把握していたという。この情報が事実だとすると,NVIDIAがそれなりの時間をかけて準備を進めてきているものと推測できるだろう。
気になるのはGF110のアーキテクチャだが,NVIDIAに近いHPC(High-Perfromance Computing)業界関係者が「GF110は,『GF104』で採用された48 CUDA Core構成のStreaming Multi-Processor(以下,SM)設計をベースとして,キャッシュアルゴリズムなどを改良した製品だ」と証言している点を指摘しておきたい。
ただこれには,GF104(≒GeForce GTX 460)というコアの出自が関係している。
そもそもの話として,NVIDIAは,GF104を設計する前に,GF100と同じ32 CUDA Core構成のSMをベースとして,「GeForce GTX 480」の下位モデルとなる「GF102」と,さらにその下位に置かれる“もう1つのGF104”を開発していたという。これは複数のグラフィックスカードベンダー関係者が認めるところだ。
しかしこの計画は,ATI Radeon HD 5800シリーズに対する競争力を高めるためか,2010年初頭の段階で発展的な見直しがなされた。「その時点で,『本来GF110用に用意されていた48 CUDA Core構成のSM設計』を,前倒しでGF104に採用した」(前出の関係者)のである。大手グラフィックスカードベンダー関係者の一人は,GF104をして「GF100とGF110の中間世代とも言える仕様だ」と述べているが,どちらかといえば,「GF110がGF104に近い」というより,「GF104がGF110をベースにした設計」と説明したほうが,実情に沿っているというわけだ。
こうした情報から推測するに,GF11xファミリーのアーキテクチャは,GF104と比べて,大きな変更はなさそうである。いわば,GF104の順当な強化版とも呼べるものになるのではないだろうか。
注目されるGF110のCUDA Core数
フルスペックでは768基だが……
ここで注目されるのは,GF11xファミリー,とくにフラグシップのGF110で,搭載されるCUDA Coreが何基となるかだろう。
NVIDIAに近いHPCベンダー関係者は,「新しいフラグシップモデルとなるGF110は,Graphics Processing Cluster(以下,GPC)が4基の構成となる」と発言した。GPCは4 SMで構成されるので,これはGF110が仕様上,16SMで構成されており,16×48=768基のCUDA Coreを内蔵していることを意味する。「しかし,製品レベルでそのうち何基を有効にしていくのかはまだ分からない」(同関係者)。
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さらに別の半導体関係者は「TSMCの40nmプロセスへ最適化したGF110といえども,消費電力や歩留まりの関係で,すべてのコアを有効にすることはできないだろう」と指摘している。
こうした理由により,GF110をベースにしたGeForce製品では,コア数をある程度抑えてくると思われる。実際に,別のグラフィックスカードベンダー関係者は「GF110ベースとなる新しいフラグシップモデルのCUDA Core数は,576基前後で落ち着くのではないか」と予測していた。
そのため,冒頭で示したロードマップでは,GF110としての実装コア数を表記した次第だ。
ミドルクラスの「GF112」とローエンドの「GF119」も投入
フラグシップのデュアルGPU製品も計画中か
ここまではGF110に注目してきたが,NVIDIAはほかにもFermiの改良版製品を準備している。
今回の取材でも,2 GPC構成で384 CUDA Coreを搭載する「GF112」と,96 CUDA Coreで64bitメモリインタフェースを持ち,次世代IONと目される「GF119」という,2つのGPUの存在が明らかになった。しかもこれらがともに,すでに製品化に向けた最終段階にあるという。
ただし,これら2つのGPUのメモリインタフェースとROP仕様については,情報がやや錯綜していることを押さえておきたい。
あるグラフィックスカードベンダー関係者は「GF110は512bitメモリインタフェースを,GF112は320bitメモリインタフェースをそれぞれ実装している。ROPもそれに付随して強化されているはずだ」と指摘する。
しかし各所からの情報を総合するに,これはあくまでもチップ上の仕様。実際の製品としては異なった仕様で登場する可能性が高そうなのだ。
実際にNVIDIAは,「GF106」コアにおいて,設計上は64bit×3基構成による192bitメモリインタフェースと3つのROPパーティション(=24 ROP)を実装しておきながらも,実際の製品となる「GeForce GTS 450」では,128bitメモリインタフェース&2 ROPパーティション(16 ROP)構成に抑えている。
GF110やGF112でもこれと同じように,メモリインタフェースやROPを,歩留まり向上のための冗長性要素として用いる可能性が高いのではないだろうかと推測する声は多い。
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またこれとは別に,ハイエンド製品にも,一部流動的な計画があるようだ。
複数のグラフィックスカードベンダー関係者の発言によれば,「AMDの次期フラグシップモデルの性能次第では,NVIDIAはGF112×2基構成のデュアルGPU製品を投入する可能性がある」という。
その投入時期は,2011年第1四半期に予定されているAMDの次期フラグシップモデル「Antilles」(アンティレス,開発コードネーム)が発表された直後と噂されている。
現時点では,まだNVIDIAがAntillesの性能情報を集めている段階ということもあり,この計画は不透明なところが多い。
ただし,Antilles投入直後にぶつけるためには,今四半期中,つまり12月までに決定する必要がある。そう遠くない将来,何らかの情報が流通する可能性はありそうだ。
いずれにせよ,DirectX 11に対応する第2世代GPUの準備を,NVIDIAが着々と進めていることは間違いない。今回の同社ロードマップ更新からは,2011年前半のGPU業界がかなりの激戦となりそうな気配がうかがえる。
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