2016年7月23日,遠くの島を目指して「遠征隊」は大海原に漕ぎ出すのだった。というわけで,この日に4年めを迎えたMMORPG「
ArcheAge」で,サービス開始3周年を記念したオフラインイベント
「ルシPと行く!東西島ツアー」が開催された。
これは,ルシPこと,本作のプロデューサー
石元一輝氏とプレイヤーが一同に会し,現地での体験を通してプレイヤー同士の親睦や,運営チームとの交流を図るというプレイヤー参加型のイベントだ。1年めには牧場で,2年めには屋形船で実施され,3年めとなる今年は
ついに「島」が舞台となる。なお,7月23日は
「東コース:金山の島(佐渡島)」で行われ,来たる8月6日には
「西コース:海賊の島(能島)」が実施される予定だ。
今回は前者の東コースということで,佐渡島の金山を目指す冒険(つまりツアー)に応募したプレイヤーが,新潟県新潟市に集結した。本稿では,今回彼らが挑戦したクエスト(?)の数々を,写真多めでお届けしよう。
佐渡島遠征隊が出発。上陸後に出会った意外な人物とは?
前日入りした,運営や筆者ら取材陣を含めた参加者は,早朝7:15に新潟港ターミナルに集合。幸運にも天候は晴れで航海びよりだ。佐渡島へ向けて時速80kmで航行する高速船「ジェットフォイル」に乗り込み,約1時間で佐渡島の両津港に到着した。
両津港に到着後,開始の挨拶を行う石元氏
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到着して最初に待ち受けていたのは,佐渡市長の
三浦基裕氏と同市議会議員
広瀬大海(ひろうみ)氏のお二方。三浦市長の話によると,実は世界遺産に推薦する国内候補のひとつが佐渡金山で,本日(7月25日)その結果が出るのだという。奇しくも遠征隊一行は,その2日前に訪れることになったのだ
(※残念ながら,今回は選ばれなかったようだ)。
続けて,佐渡島の外周は280kmで,平野部あり,山間部ありと島と言ってもかなりの広さがあると話し,「島の広さを体感して,ゲームと一緒に今日一日,楽しんでいただければ」と挨拶した。
(左から)同市議会議員 広瀬大海(ひろうみ)氏,ArcheAgeプロデューサー 石元一輝氏,佐渡市長 三浦基裕氏
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騎乗アイテム「たらい舟」で海を渡れ
三浦市長,広瀬議員と共に記念撮影を行った遠征隊一行は,バスに乗り込み両津港から南部にある小木へと移動した。
ここでは,佐渡島名物である
「たらい舟」を体験できる施設があるという。バスガイドさんの説明によると,(観光用の)たらい舟が転覆したことは一度もないそうだ(転落したことがない,とは言ってなかったが)。ちなみに小木には,いわゆる潜水する海女さんはいないらしく,たらい舟がいまも現役で使われているらしい。
たらい舟に乗る石元氏
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筆者も実際に乗ってみたが,揺れは大きいものの,海水が中に入ってくることもないくらいに,たらい舟は安定していた。せっかくなので一度,漕がせてもらったのだが,どうにも思うように進まない。今回の参加者のほぼ全員がそんな感じで,中にはたらいが回転した,後ろに進んだという人も。力加減や漕ぐ時のリズムもそうだが,揺れるたらい舟で立ち上がって,綺麗な姿勢で櫂を漕ぐのはなかなかに難しい。ちなみに,前にいくらか進めれば,「たらい舟操縦士免許」を発行(有料)してもらえるらしい。
こちらはゲーム内の樽を使った川下り
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「砂金とり」で一攫千金のチャンス?
続いて遠征隊の一行は,
「砂金とり体験」にチャレンジした。場所は佐渡西三川ゴールドパーク。体験コースは初級,中級,上級があり,初級は屋内の炊事場のような場所で,中級は屋外に作られた小川を模した施設で行われる。上級になると自然の河川で挑戦するらしい。
今回,中級に挑戦した遠征隊だが,これがなかなか大変で,まずは専用の器具で水中の土を掘り起こし,これまた専用の皿に積んで,余分な土を洗い流すという地味な作業が続く。たらいに続いて筆者も挑戦してみたのだが,15分間の制限時間で手に入ったのは小さな一粒だけ。しかも時間ギリギリで,終了の合図とほぼ同時だった。
一粒でも獲得できたのは幸いだが……屋外の暑さとしゃがみ姿勢で砂を洗い流す作業で体力を削られた成果としては,一攫千金にはほど遠く,
割に合わない……と思ったとか思わなかったとか。
この後,「割烹 夕鶴」にて昼食を取った一行。その場で
最新アップデートに関する情報が石元氏から発表された。この模様は同時刻にニコニコ生放送にて音声のみだが配信されたので,それを視聴したプレイヤーも多いだろう。なお,7月23日に掲載した
「こちら」の記事でアップデートの詳報が確認できるので,合わせて確認しよう。
冷気漂うダンジョン「佐渡金山」を攻略
そして,最後に訪れたのが
「佐渡金山」だ。ここは1601年に開山されて以来,平成元年(1989年)まで採掘が続いていたのだが,現在は観光地として一部が公開されている。
坑道に入ると,まさにダンジョンといった感じで,かつて掘り進められた細い坑道を降っていく。坑道内は暑さが厳しい外とは違い,入ってほぼすぐに周囲の
気温が10度近くになるため,かなりの肌寒さだった。ゆっくり観光するのなら,夏場でも羽織れるものや長袖のシャツをオススメしたい。
 観光地らしく鉱山の紹介や,NPC……もとい,当時を再現した人形が展示されている |
 あちこちからレイドボスが! という声が聞こえた展示。ちゃんとした祭礼を再現したシーンである…… |
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金塊のつかみ取りに挑戦した石元氏。30秒以内に取り出すことができれば,純金箔のカードがもらえるそうだが……12.5kgを片手で,しかも細い穴を通すということもあって,持ち上げられても金塊を握った手が邪魔をして取り出せない。かといって指だけでつまみ上げるの相当に難しい
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佐渡金山をあとにした一行は,帰りの船に乗るため,バスで再び両津港を目指す。その車中では,ArcheAgeのスキル名を使ったビンゴゲームが行われ,参加者にプレゼントが手渡された。
こうして両津港に到着した遠征隊の一行。早朝から始まった弾丸ツアーは,16時ごろのカーフェリー乗船を前に解散となった。朝から船にバスにと移動ずくめで,ややフラフラになっていた筆者だが,うみねこの癒やされる鳴き声に見送られながら,東京へと帰途につくのだった
(※その後,新幹線での移動が待っている)。
というわけで,もはやArcheAgeらしいと言っても良さそうな,ゲームにはほとんど触れないオフラインイベントだった。ただ,掲載したスクリーンショットのような,ゲーム内のコンテンツに近い(気がする)体験ができるのは,これはこれで楽しいと感じられるのではないだろうか。次は,8月6日の「西コース:海賊の島(能島)」ということで,こちらに参加予定の人は,どんな体験ができるのか,当日に期待しよう。
一枚一枚に菊の紋が入った相川郷土博物館の屋根瓦
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