Kinectのハッキングに成功。賞金つきのKinectドライバ作成コンテストに，優勝者出現

　Hector Martinと名乗るイギリス在住の人物が，Xbox 360専用のモーションセンサー「Microsoft Kinect for Xbox 360」（以下，Kinect）発売からわずか3時間でハッキングに成功し，その模様を伝える映像をYouTubeで公開した。ムービーには，Kinectのセンサーの情報を抽出して，それをPCの画面に表示する様子などが収められている。

　欧米ではKinectのハッキングが大きなトピックになっており，Googleグループにできた「OpenKinect Gougle Group」では，100人を超えるハッカーが活発に議論を繰り返している状況だ。


　話が大きくなったきっかけは，マサチューセッツ工科大学の学生などが設立した会社，Adafruit Industriesが，Kinectのハッキングに成功して，ドライバプログラムをオープンソースとして公開した人，またはグループに賞金として1000ドル（約8万2000円。途中から賞金額が引き上げられ，現在は3000ドル）を支払うと発表したところにある。
　Adafruit Industriesは電子工作キットやソフトウェアなどを販売する会社で，KinectをPCなど，ほかの機器で応用するためにこのコンテストを開催したと考えられている。
　北米のメディアCNETの報道によれば，これに対してMicrosoftは声明を出し，自社製品の改造は見逃せないこと，現在施されている不正改造防止の安全策をさらに強化し，Kinectを安全な製品にしていくことなどが述べられたという。

　Adafruit Industriesの公式ブログによれば，どうやらMartin氏が賞金を受け取ることになったようだが，Microsoftがこれに対してどのような対応をしていくのかが注目されるところだ。