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設立から16年で1500人規模の企業に成長した台湾のGamania。その本社ビルを訪問しオンラインゲーム開発やアニメ制作の現場などを見せてもらった
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印刷2011/09/14 11:00

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設立から16年で1500人規模の企業に成長した台湾のGamania。その本社ビルを訪問しオンラインゲーム開発やアニメ制作の現場などを見せてもらった

画像集#002のサムネイル/設立から16年で1500人規模の企業に成長した台湾のGamania。その本社ビルを訪問しオンラインゲーム開発やアニメ制作の現場などを見せてもらった
 2011年9月8日,9日に台湾の台北で行われた,Gamania Digital Entertainment単独のゲームイベント「2011 Gamania Game Show」。その開催前日となる9月7日にGamania本社を訪問した。
 Gamania Digital Entertainment(以下,ガマニア)は,1995年にわずか4人でスタートしたのだという。そんなガマニアが大きく成長する一つのキッカケとなったのが,MMORPG「Lineage」のパブリッシングだ。その後,同社は台湾で順調に成長を続け,2011年現在には1500人を擁する企業となった。なお,日本のガマニアは2001年8月に設立されており,今年で10年目に突入している。

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 まず紹介されたのは,“Brand Center”という部署だ。ここでは,“LOVE TO PLAY”というガマニアの精神を,プレイヤーはもちろん,社員にいかに浸透させていくかという仕事を行っているという。そうした仕事の一つが,受付やオフィスのデザインなのだとか。

 また,Brand Centerでは学生を対象にしたサマースクールも開催。2011年は,ヨットによる香港までの船旅を行ったとのこと。ただ,台風が重なったこともあり,この船旅はかなり大変なものになったという。その旅を無事に終えられた学生達は,さぞかし大きな“勇気”を得たのではないだろうか。

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 続いて紹介されたのは,“User Experience Lab”という施設で,今年の2月に完成したばかりのもの。ここでは自社タイトルのUIをより使いやすくするため,一般プレイヤーを招いての研究が行われる。具体的には,一般プレイヤーにテストプレイを行ってもらい,そこで得られるさまざまなデータを開発に活用していくという場所。対象となるデータは,ゲームプレイ自体はもちろん,マウスやキーボードの使い方,画面のどこを見ているのかという視線のデータなど多岐にわたる。
 ちなみにプレイヤーがテストを行っているとき,ガマニアのスタッフは観察室と呼ばれるマジックミラーの内側の部屋から,監視カメラやテストプレイの画面などを自由に切り替えられるモニターを使って,プレイヤーの様子をチェックしながら各種データを収集していく。テスト機は,すべてのキー操作が記録されるため,プレイ結果には出ないような,個々人のクセもデータとして残るわけだ。こうして得られたデータをもとに,使いやすいUIを研究していくのだが,まだ実施前ということでテストはこれから。ここでの研究結果が,どのようにゲームの中に反映されていくのか,今後に注目したい部署だ。

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オンラインゲーム運営の心臓部に潜入!


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 台湾ガマニアのオンラインゲームのサーバーが集結する“IDC”,つまり「インターネットデータセンター」にお邪魔した。こうした部屋は非常にセキュリティが高く,普通は入れない場所だ(今回のような招待でも,見学から省かれることが多い)。

 データセンターの中に入ると,そこはまるで映画に出てくる宇宙船の操縦席のような部屋になっていた。実際に宇宙船をイメージしたとのことで,壁のあちこちに設置されたモニターなどの未来的なデザインに,理由もなくワクワクとしてしまうのは男のロマンといったところか。さすがにサーバールームには入れなかったが,扉1枚向こうでは無数のサーバーマシンが絶賛稼働中だった。
 管理室からは,台湾のサーバー情報だけではなく,日本を含めた各国のサーバー情報もリアルタイムに確認が可能となっていた。当然運営は各国に任されているのだが,確認しようと思えば台湾のガマニア本社からでもチェックできるというわけだ。なお,ガマニアには自家発電の施設が用意されており,停電時でもそのまま24時間は対応できるという。

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 続いて,「Core Blaze」を開発するスタジオRed Gateや,アニメを制作する部署“Creative Center”を訪問した。
 Red Gate内には,某クラーク・ケントが中で着替えそうな電話ボックス(電話は使用可能)などの,やけにアンティークなオブジェがあちこちに置かれていた。なお,Red Gateはガマニアのグループ子会社で,人事などはガマニアが行っているとのことだ。
 Creative Centerは,オンラインゲーム化やグッズ化もされたアニメ「HERO:108」を制作しており,現在は30名ほどのスタッフが在籍しているという。9月8日には,アニメ出版会社「Two Tigers」の設立も発表(関連記事)されるなど,アニメ関連にも力を入れるガマニアだが,ここから生まれるオンラインゲームに注目したいところだ。ちなみにHERO:108は2ndシーズンの制作も始まっており,年末までに海外での放映も開始される予定だという。


Creative Center
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 さて,海外ではゲームを舞台に,多くのプロゲーマーが活躍しているのだが,今回はガマニア専属のe-Sportsチーム“Gama Bear”の部室(?)を訪れることができた。
 台湾では,今回のGamania Game Showの模様が一般のニュースで流れるほどオンラインゲームが根付いており,プロゲーマーも大人気。その人気ぶりは,毎年作っているGama BearのTシャツの在庫がなくなってしまうほどだとか。
 現在Gama Bearには,30人〜40人ほどのプロゲーマーがおり,そのうち13人が1軍プレイヤーとして在籍しているという。彼らは社内に用意された練習用のPCで「Cart Rider」「Special Force」「Star Craft 2」といったタイトルを,日々10時間以上も(休憩を挟むとはいえ)プレイしているという。ちなみにGama Bearに所属するプロゲーマーは,ガマニアの社員として入社しているのだが,アマチュア時代の有名プレイヤーを選抜して集めているのだとか。

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 最後に,社員の憩いの場となる“Recreation Center”と社員専用カフェ“Gama Island Cafe”を見学した。どちらも8月にできたばかりで,Recreation Centerではビリヤード台や卓球台,各種トレーニングマシンが設置されており,その名前どおり仕事の疲れやストレスを発散させる休養場所となっている。テレビゲームが遊べる部屋やダンスサークルの活動ができるような部屋,シャワールームなども用意されているなど,至れり尽くせり。社員であれば,土日を含めて24時間いつでも利用可能となっている。そして,“Gama Island Cafe”でゆっくりと飲食を楽しむという,羨ましい限りの環境だった。

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 ちなみに筆者は,2008年の台北ゲームショウのときに同社にお邪魔して「ルーセントハート(星辰 Online)」を取材したのだが,当時はガマニアの入っているビルを探して,少し迷ってしまったものだ。しかし,今回の訪問では,入り口のGamaniaの看板や,道路に面した目立つ場所にオープンしたGama Island Cafeなど,もう迷いようがないくらいに当時と比べてビルの“ガマニア色”が大きくなっていることに驚いた。現在は,ビル内の50%ほどがガマニア関連となっているようだが,いつの日かすべてがガマニアというビルになっているのでは? と思わせる勢いを感じさせられた。

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