連載
インディーズゲームの小部屋:Room#421「Momodora: Reverie Under the Moonlight」

このところ,10年来使い続けてきた家電製品の調子が悪くなって,次々と往生している筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第421回は,Bombserviceの「Momodora: Reverie Under the Moonlight」(邦題「MOMODORA: 月下のレクイエム」)を紹介する。本作は,女王の黒魔術によって死者の国へと変貌してしまった王国を舞台に冒険を繰り広げる,探索型横スクロールアクションだ。アイロン,炊飯器,洗濯機と来て,次はトースターが危ない予感……。
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恐ろしい呪いが大地を飲み込み,世界を死者の国へと変貌させようとしていた。女司祭のカホは,故郷の村を襲ったこの異変の原因を突き止め,封印するため,呪いの元凶と思われる東のカルスト王国へと旅立った。そして,王国に到着したカホが目にしたものは,信仰心を失い,恐ろしい姿に変えられてしまった住民達の姿だった……。
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というわけで,プレイヤーは主人公のカホとなって,死者の国と化したカルスト王国を探索していくことに。本作は,広いマップを自由に行き来しながら敵と戦い,あちこちに隠されたアイテムを集めて進路を切り拓いていくという,探索型の横スクロールアクション。カホは魔力の込められたカエデの葉を使った近接攻撃と,弓矢による遠隔攻撃が可能なので,これらを駆使して次々と襲ってくるモンスターを撃退していこう。
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細部まで描かれた可愛らしいドットグラフィックスと,滑らかな2Dアニメーションが大きな魅力の本作だが,ほんわかとした雰囲気とは裏腹にアクション性が非常に高く,かなり遊び応えのある難度に仕上がっているのが特徴だ。要所で待ち構えているボス戦の手ごわさはもちろんだが,気を抜くと道中のザコ敵にもあっさりやられてしまう。マップのあちこちにあるベルがセーブポイントになっているので,見つけたら忘れずにセーブしておくべし。
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また,カルスト王国にはモンスターだけでなく生き残った人々もおり,彼らの話を聞くことで少しずつ,この世界に何が起こっているのかが分かってくるという仕掛けで,中にはモンスターを倒すと手に入るお金と引き換えに,アイテムを売ってくれるキャラクターもいる。アイテムには,体力を回復したり,攻撃力を一時的に高めたりする消費アイテムと,装備しているだけで効果が発揮されるパッシブ系のアイテムの2種類があるので,必要に応じて購入しよう。
レスポンスのいい,きびきびとした操作性も遊び心地がよく,アクションと探索のバランスがとれた完成度の高い本作だが,丁寧な日本語ローカライズが行われている点も特筆しておきたい。セリフの自然さはもちろんのこと,ゲームの雰囲気にマッチした,ちょっぴり荒いドットフォントが使われているのもニクイところで,何も知らずに遊んだら国産ゲームかと思うほどだ。アクションゲーム好きには間違いなくお勧めの一本なので,興味を持った人はぜひ遊んでみてほしい。そんな本作は,PLAYISMおよびSteamにて,980円で発売中だ。
■「Momodora: Reverie Under the Moonlight」公式サイト
http://bombservice.com/![]() |
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