連載
インディーズゲームの小部屋:Room#408「Steredenn」
夜中のうちにトースターに潜りこんでいたG級のアレを,そうとは知らずにパンと一緒にこんがり焼いてしまった筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第408回は,Pixelnest Studioが開発した「Steredenn」を紹介する。本作は,毎回ランダムに選ばれる敵の出現パターンを攻略しつつ,ボスを撃破していくという横スクロールタイプのシューティングゲームだ。上手に焼けました……。
本作にはとくにそれらしいストーリーは用意されておらず,プレイヤーは突如として母艦を攻撃してきた敵勢力と戦いを繰り広げていく。ステージは,いくつかのウェーブ(敵の波状攻撃)で構成されており,ウェーブ内のすべての敵を撃破するか,攻撃を回避することで進行し,最後に登場するボスを倒せばステージクリアとなる。
自機にはシールドが張られており,敵の攻撃を受けて画面左上のシールドゲージがゼロになるとゲームオーバー。失ったシールドゲージは,ステージをクリアすると全快する。また,ステージクリア時には,自機のシールドを強化したり,スコアをアップさせたりといったアップグレードアイテムが全25種類の中からランダムで数個出現し,好きなものを1つだけ選べる。
一方,武器はステージの途中で出現する中型の敵「アイテムキャリア」を破壊することで手に入り,最大2つの武器を切り替えながら戦える。武器は全部で35種類もあり,どの武器が出現するかはこれまたランダムで決まる。強力なものもあれば,ぶっちゃけ罰ゲームとしか思えないような使い勝手の悪いものもあり,どれを入手できるかで大きくゲーム難度が左右される。とくにトラバサミ(?)とか,最悪だよ!
そして,本作最大の特徴とも言えるのが,ウェーブごとの敵の出現パターンまで,毎回ランダムで決まるという点。あえて説明するまでもないが,通常のシューティングゲームは敵の出現パターンが決まっており,それを覚えていかに効率的に敵を撃破していくかを競うものだが,本作はそれとはまったく逆のパターンになっているのだ。当然ながらボスも数種類が用意され,どれが登場するかはランダムだ。うへえ。
敵の出現パターンを始め,入手できる武器やアップグレードまで,何もかもがランダムで決定されることで,ある意味では常に初回プレイのような気分で遊び込める本作。もう1つ面白いのは,全世界のプレイヤーが同じ敵,武器,アップグレードで1日1回だけ挑戦できる「デイリープレイ」モードが用意されていることで,全員が同じ条件でスコアを競い合うこともできる。
大きめのドット絵で描かれたグラフィックスと,エッジの効いたゴリゴリのヘヴィメタルなBGMも魅力的で,とにかくひたすら敵の猛攻をしのぎつつ,相手を撃ち落としていく爽快感は抜群。パターンを突き詰めていくのとはまったく違った,シューティングゲームのもう1つの楽しみ方が味わえる一本なので,興味を持った人はぜひどうぞ。そんな本作は,Steamにて1280円で発売中だ。
■「Steredenn」公式サイト
http://steredenn.pixelnest.io/- この記事のURL:
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