連載
インディーズゲームの小部屋:Room#389「Hack Run ZERO」

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主人公のもとに,ある時,次のような差出人不明のメッセージが届く。
我々はお前のことを見張っている。
そして,お前が何をしたかを知っている。
我々の言うとおりにしなければ,二度と恋人には会えない。
もし我々の要求を受け入れるなら,また連絡する。
というわけで,プレイヤーは主人公のアレックスとなり,謎の脅迫者の指示に従ってコンピュータシステムをハッキングしていくことに。
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スクリーンショットを見れば分かるように,本作最大の特徴は,ひたすら無骨なコンソール画面のみでゲームが進行していくという点。プレイヤーは,DOSやUNIXを彷彿させるコマンド入力によって,ほかのユーザーのチャットログを覗き見したりしつつ,セキュリティの隙を突いてさらに別のシステムに侵入していくのだ。
GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)全盛のこのご時世に,何をすき好んでコマンドプロンプトからコマンドを手入力しなければならないのか,と思う人もいるかもしれないが,はるか昔はシステムエンジニアだった筆者としては,何とも懐かしい気分になれる本作。しかし,DOSもUNIXも触ったことがないという人でも,簡単な英語力と,いくつかのコツをつかめば問題なくゲームをプレイできるだろう。
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まず,どんなコマンドが使用可能かを知るために必要なのが「help」コマンド。コマンドプロンプトに続けて,helpもしくは単にhと入力してEnterキーを押すと,その場面で使用可能なコマンド一覧が表示される。ぶっちゃけ,これをやらないとどんなコマンドがあるのか分からないので,最初から最後までお世話になる最重要コマンドだ。
そして,もう1つ覚えておきたいのが「hint」コマンド。本作は全部で70以上のレベルから成り立っており,手順を1つずつこなすことで次のレベルに進んでいく。hintコマンドを入力すると,そのレベルをクリアするためのヒントが表示されるのだ。ずいぶんとハッカーに優しい仕組みではあるが,便利なことは間違いないので,困ったときは迷わず活用しよう。
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アレックスが得意とする手口は,いわゆるソーシャルハッキング的な手法で,他人のIDとパスワードを盗み出してシステムに侵入し,そこでまた新たなIDとパスワードを入手して……という感じで,次々と他人になりすましてシステムをハッキングしていく。果たして,謎の犯人の目的は何なのか,ぜひ自分の目で確かめてもらいたい。そんな本作は,Steamにて498円で発売中だ。UNIX万歳!
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