連載
インディーズゲームの小部屋:Room#385「NOT A HERO」
気づけば,そろそろ連載9年めを迎えそうな「インディーズゲームの小部屋」の第385回は,Roll7の「NOT A HERO」を紹介する。本作は,未来からやってきた紫色のウサギ(?)の市長選を支援するため,怪しげなヒーロー(?)達が市内の犯罪地区の浄化を目指して大暴れするというアクションゲームだ。連載10年を迎えたら,故郷に帰って結婚するんだ……。
市内の犯罪撲滅をスローガンに掲げて市長選に立候補した,紫色の謎のウサギ“BunnyLord”。未来からやって来たという,見るからに怪しい風体のBunnyLordは,今度の選挙で自分が当選しなければ,世界が破滅してしまうという。プレイヤーは,そんなBunnyLordに雇われた暗殺者(?)となって,市内にある3つの犯罪地区でギャング共を“掃除”していくことに。
本作は,それぞれ能力の異なるキャラクターを操作し,犯罪者の巣窟となっている建物に侵入して片っ端からやっつけていくという横スクロールアクションだ。ゲームをスタートすると,BunnyLordの選挙事務所には元プロの暗殺者にして今は選挙事務所のマネージャーでもあるスティーブしかいないが,ステージをクリアして支持率を上げることで,BunnyLordファンクラブの会員という形で新たなキャラクターが追加されていく。
それぞれのキャラクターは移動やリロードの速度,射撃の正確さなどが異なっており,キャラクターごとに違ったプレイフィールを楽しめるのが面白いところ。基本的には,スライディングやカバーアクションなどを駆使して敵の攻撃を避けつつ,出会った敵を皆殺しにしていけばオーケーだが,各ステージには「1つのメイン目標」と「3つのサブ目標」が設定されており,その達成度に応じてクリア後の支持率が変化する仕組みになっている。
もちろん,達成度が高いほど支持率も大きく上昇し,そのぶん新たなキャラクターのアンロックも早くなる。ステージには,さまざまな特殊弾丸のほか,火炎瓶や地雷といったサブウェポンが落ちているので,これらをうまく活用しよう。サブ目標の中には達成が難しいものもあるが,一度クリアしたステージはいつでも再挑戦できるので,繰り返しプレイで支持率の向上に励むべし。
明らかに不審なBunnyLordといい,犯罪を無くすために犯罪で対抗するというストーリーといい,本作では全編にわたってハチャメチャなノリが貫かれており,頭を空っぽにして楽しめるのが大きな魅力。BunnyLordの発言もいい意味で実にバカバカしく,思わず吹き出してしまう。
愛嬌のある2Dグラフィックスとテンポのいいアクションで,(やっていることは結構えぐいけど)気軽に楽しめるゲームなので,興味を持った人はぜひどうぞ。そんな本作は,Steamにて1280円で発売中だ。
■「NOT A HERO」公式サイト
http://www.roll7.co.uk/#!not-a-hero/czje- この記事のURL:
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