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インディーズゲームの小部屋:Room#371「The Deer God」
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印刷2015/03/04 10:00

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インディーズゲームの小部屋:Room#371「The Deer God」



 シブヤン海の海底でおよそ70年ぶりに発見された戦艦武蔵に思いを寄せつつお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第371回は,Crescent Moon Gamesの「The Deer God」を紹介する。本作は,鹿に転生した猟師となってサバイバルを繰り広げるという,愛と勇気と角としっぽのアクションゲームだ。まあ,しっぽはあんまり関係ないけど。

画像集 No.003のサムネイル画像 / インディーズゲームの小部屋:Room#371「The Deer God」

 本作の主人公となるのは,狩りの最中に命を落とし,鹿の神によって鹿へと転生させられた一人の猟師。再び人間として転生するためには,これまで自分が狩る立場だった鹿として生き,善行を重ねてその罪を償わなくてはならない。

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 本作でまず目を引くのは,ピクセルアート風の3Dグラフィックスで描かれた,シンプルながらも美しいグラフィックス。ゲーム世界には昼夜の概念があり,時間と共に風景が移り変わっていく。地形が毎回ランダムに生成されるなど,ローグライク的な要素が多少あるものの,本作は基本的にはストーリーベースのアクションゲームで,プレイヤーはここで飢えや外敵と戦いながら,鹿として生存競争を行うことになる。

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 基本的な操作方法は,W/A/S/Dで移動,Spaceバーで頭突き攻撃を繰り出すというもの。このほかにも,さまざまな効果を持ったアイテムが登場し,ゲームを進めると火の玉を飛ばしたり,足場となる植物を育てたりといった,およそ鹿離れしたスペシャルパワーが使えるようになる。それもこれも,みんな鹿神さまのお力のおかげだ。これらのアイテムやパワーは任意のスロットにセットし,左Shiftキーで効果を発動させられる。

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 ゲーム開始直後のプレイヤーは小鹿だが,画面左上にある鹿の角のようなゲージが時間経過によって溜まっていき,これがいっぱいになると1段階成長してジャンプ力がアップ。小鹿のときには届かなかったような段差を飛び越えられるようになり,さらに角が大きくなって,より多くのスペシャルパワーを習得できるので,頑張って長生きしよう。

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 しかし,そうはいってもプレイヤーの前にはいくつもの困難が待ち構えている。その1つが飢えだ。本作では何もしなくても空腹ゲージが減っていき,これがゼロになると今度は体力ゲージが減少していく。そうなる前に,ステージを駆け回って食べ物を探し,見つけたものは片っ端からどんどん食べよう。そしてもう1つ,プレイヤーの脅威となるのが,野生動物や人間のハンターだ。

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 ゲーム中に出会う動物には,無害なものや攻撃的なものがおり,罪のない動物を殺してしまうと悪いカルマが蓄積され,逆に敵対的な動物や人間のハンターを倒すと,良いカルマが溜まっていく。攻撃を受けて死亡すると,もう一度小鹿に生まれ変わってやり直しとなるが,あまりに悪いカルマが蓄積していると,このときに兎などのさらに無力な別の動物に転生させられてしまう。


 また,ある程度成長してから雌鹿と出会って子供を作っておけば,万が一,死んでしまったときに,その子に自分の成長度を引き継ぐことができる。ゲーム的には,小鹿でいることにメリットはなく,成長にはそれなりに時間が掛かるのでありがたい。運よく,複数の雌鹿と出会えれば,たくさんの子供を作ってぞろぞろ連れ歩くこともできて,ウキウキした気分になれる。

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 ちょっとしたパズル要素やボス戦などもあり,生きるか死ぬかの過酷な鹿ライフを満喫できる本作。美しい風景を見ながら,駆け回っているだけでも楽しい一本なので,人間ライフに何だか疲れちゃったなあという人もそうでない人も,ぜひお試しを。そんな本作は,Steamにて1480円で発売中だ。

■「The Deer God」公式サイト
http://crescentmoongames.com/wordpress/the-deer-god/

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