連載
インディーズゲームの小部屋:Room#347「Deep Under the Sky」
Steamの日本円表記にいまだに慣れない筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第347回は,Northway Gamesの「Deep Under the Sky」を紹介する。本作は,クラゲを飛ばして子孫を繁栄させるというアクションゲームだ。9.99ドルだと安いと感じるのに,980円だとそうでもないのは,一体なぜなんだろうか……。
本作の主人公は,金星にいる空飛ぶクラゲだ。このクラゲはこれまた金星の雲の中に生息しているクジラの体内に共生しており,ゲームの舞台となるのもこのクジラの中だ。ゲームの目的は,親クラゲ(?)をびよーんと飛ばしてオレンジ色のクラゲの素(?)にぶつけ,子孫を増やすこと。ステージにあるすべてのクラゲの素に親クラゲを命中させればステージクリアとなる。
クラゲの操作方法はこれ以上ないほど簡単で,マウスを1度クリックするとクラゲが発射され,もう1度クリックすると加速,さらにもう1度クリックすると爆発するといった具合に,マウスの左クリックのみでプレイできる。爆発したときの破片(?)をクラゲの素にぶつけてもオーケーだ。操作はマウスだけでなく,SpaceバーやEnterキーでも行えるので,自分が遊びやすい方法でプレイしよう。
クラゲの動きには物理エンジンが使われているので,クラゲを加速させるときは壁などにぶつからないように,うまく運動ベクトルを見極めてやるのがコツ。時には,わざとクラゲを爆発させて,途中の障害物を破壊しておくことも必要だ。ステージを進めると,トランポリンのようにクラゲを跳ね返す壁などのギミックが登場し,こちらも体を丸めてボールのように転がったり,壁にフックを打ち込んで移動したりといったアクションを使えるようになる。
1つのステージで使えるアクションの順番と回数はあらかじめ決められており,画面左下に表示される。本作にはゲームオーバーの概念はないが,限られたアクションと回数ですべてのクラゲの素にぶつけるのはなかなか難しく,操作が単純なこともあって,ついつい夢中になってリトライしてしまう。ステージをクリアすると,クリアまでの時間と,何回クラゲを発射したかの記録が表示されるので,どれだけ短時間でクリアできるかに挑戦してみるのもいいだろう。
何かを放り投げて目標物に命中させるというゲーム性は「Angry Birds」(iOS/Android)に近いものがあるが,いかにも生物の体内らしい独特の雰囲気のグラフィックスと複雑なステージ構成,そしてクラゲを使ったさまざまなアクションで飽きずに遊べるゲームに仕上がっている本作。中毒性の高さはかなりのものなので,興味を持った人はぜひチャレンジしてみてほしい。そんな本作はSteamで980円にて発売中だ。
ちなみに,iOS版とAndroid版はそれぞれ300円となっているので,電車の中で遊びたい人はこちらをどうぞ。
■「Deep Under the Sky」公式サイト
http://deepunderthesky.com/- この記事のURL:
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