連載
インディーズゲームの小部屋:Room#193「EDGE」

東京ゲームショウでもワンフェスでも,一日中会場を歩き回ったあとに朝まで原稿を書いたりしても平気だが,コミケだけは会場に3時間いただけで,家に帰るなり床に倒れて気絶してしまう筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第193回は,Two Tribesの「EDGE」を紹介する。コミケの,あの蒸し風呂地獄っぷりは本気でヤバイってばよ……。
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などと書きつつ,今回紹介する作品はコミケの新作ではない。そっちはちょっとまだプレイするできてなくて……。本作は,フランスの独立系デベロッパMobigameが開発した同名のiPhone用アプリをPCに移植したもの。オリジナルのiPhone版は2008年に発売されているので,すでにご存じの人もいるかもしれない。
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ゲーム内容は,キューブをコロコロと転がしながらゴールを目指すだけとシンプルだが,2008年のParis Game Festivalにて,ベストモバイルゲーム部門でMilthon Awardを受賞したのを始め,Independent Games Festivalで複数部門のファイナリストにノミネートされたりと,高い評価を獲得している作品だ。
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キューブの操作も簡単で,キーボードもしくはゲームパッドで行う。キーボードの場合は,W/A/S/D,方向キー,テンキーのいずれかで,キューブをコロコロ転がすだけ。ジャンプやダッシュといったアクションはない。うーん,シンプル! ただし,操作がやさしいからといって,ゲーム攻略も簡単というわけではない。むしろ本作は見た目以上にアクション性が高く,なかなかにやり応えがある。
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プレイヤーが操作するキューブはジャンプができない代わりに,1段分の高さの段差であれば,ヨッコラセという感じで回転しながら垂直によじ登れる。また,ステージのところどころに“プリズム”と呼ばれる小さなアイテムが落ちており,これを取ることでキューブの移動速度がアップする。ゲームの目的は一秒でも早くゴールインすることで,プリズムは必ずしもすべて取る必要はないが,できる限り拾い集めておいたほうがいいだろう。
キューブの動きにややクセがあるのと,画面が斜め見下ろし型であるため,左上に移動しようと思って上キーを押したら右上に転がって,そのまま穴から転落する,などといったことが頻繁に起こる。上キーを押した際に右上に転がるか,左上に転がるかは,オプション設定で変更できるものの,いずれにせよ操作に慣れるまでは何度も失敗するに違いない。単に筆者の学習能力が低いだけという可能性もあるが,あまり直視したくない現実なので,この際,その可能性についてはあえて触れないでほしい。
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各ステージにはそれぞれ,“playground”“metro”“time machine”などといったテーマが設けられ,ステージのギミックも何となくそれっぽいものになっており,バリエーション豊富に用意されている。本作には,48の通常ステージと10のボーナスステージがあり,これだけでも十分遊び応えがあるが,無料DLCの配信も予定されており,長く楽しめるゲームになりそうだ。幾何学的でシンプルなグラフィックスも美しく,見た目にも楽しい一本なので,興味を持った人はぜひどうぞ。本作はSteamにて,7.99ドルにて発売中だ。
■Two Tribes公式サイト
http://twotribes.com/![]() |
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