連載
インディーズゲームの小部屋:Room#190「Dungeons of Dredmor」
ワンフェスの写真整理をしている筆者の背後をうろうろしながら,「おい,早く春香の写真くれよ」と急かしてきたり,「春香と真と雪歩の共通点を言ってみろ」と突然カルトクイズを出してきたりする松本隆一に悩まされながらお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第190回は,Gaslamp Gamesの「Dungeons of Dredmor」を紹介する。相手をしていると仕事がちっともはかどらないので,ちょっとあっちへ行っててくれませんか?
本作は,地下深くに封印され,今再び力を取り戻しつつある闇の王,Dredmorを倒すため,一人の冒険者がダンジョンに挑むというローグ系RPG。プレイヤーは顔に焼き海苔でも貼り付けているのかと言いたくなるほど妙に眉毛の太い主人公を操作し,モンスターとトラップに満ちた地下迷宮を探索することになる。
プレイヤーが一回行動するたびに敵キャラクターも一回だけ行動するというターン制の戦闘と,新たにゲームを開始するたびにランダムでダンジョンが作成されるというのがローグ系RPGの特徴だが,もちろん本作でもこれらの基本要素が踏襲されている。それに加え,大きめのキャラチップで描かれた見やすいグラフィックスと,分かりやすく使いやすいインタフェース,そしてその気になれば,ほぼマウスだけでも遊べる簡単操作を備えているのが本作の特徴だ。
キャラクターの操作は,W/A/S/Dもしくは方向キーで移動,左クリックで攻撃,右クリックで魔法や道具を使用するというもの。移動先を直接,左クリックで指定するだけでも移動できる。また,Spaceバーを押すとその場で何もせずに1ターン経過させられるので,敵との間合いを調整するときなどに活用しよう。操作方法は簡単だが,剣を振ったり,魔法や道具を使ったり,ダンジョンで拾った素材でアイテムを作成したりと,やるべきことは多いので,ゲームを本格的に開始する前に,チュートリアルで一通り遊び方を確認しておくといいだろう。
さて,操作方法を覚えたら,さっそくダンジョンに挑戦してみよう。本作では,3段階のゲーム難度と,死亡時にセーブデータを残すか削除するかを選べるようになっている。通常,ローグ系RPGでは,死亡するとセーブデータは消去され,最初からやり直しになってしまうので,セーブデータを残しておけるというのは初心者にとってはありがたい。ゲーム難度は,どれが何を指しているのかちょっと分かりにくいが,リストの上から順にEasy/Normal/Hardに相当しているので,自分の腕前に応じて選択しよう。
また本作には,キャラクターの種族や職業といったローグ系RPGでおなじみの要素はないものの,その代わりに,ゲーム開始時に36種類あるスキルの中から7つを自由に選べるようになっている。各スキルには,特定の武器や魔法に精通したり,より高レベルのアイテムを作成できるようになったりといった効果があるが,いかんせん使ってみなければ分からないものも多く,効果を覚えるのはなかなか大変だ。
これらのスキルは,ゲームの途中で新たなものを覚えなおしたりはできないが,レベルアップ時に獲得するスキルポイントを使って強化できる。おそらく,ダンジョンを攻略するまでのあいだに何度もゲームオーバーを迎えることになると思うが,さまざまな組み合わせを試しながら,繰り返し楽しめそうな要素だ。
さらに本作には空腹の概念がなく,行き倒れの心配をすることなく探索できたり,あっという間に持ちきれなくなるほどのアイテムが入手できたりと,全体的に遊びやすい作りになっているのも好印象。もちろん,ローグ系RPGの常として,ゲームクリアを目指すとなると,かなりの手ごたえがあるのは言うまでもないだろう。
そんな本作は,Steamで4.99ドルというお手頃価格にて発売中。ローグ系RPGは初めてという人でも親しみやすい,間口の広さを持った作品なので,興味を持った人はぜひどうぞ。ところで,冒頭のカルトクイズの答えだが,筆者が必死に頭をひねって「えーと,全員胸が小さい……とか?」と答えてみたところ,松Pに「バカモノ! 三人とも17歳に決まっているだろう!」と大喝されてしまった。どうやら松Pによれば,17歳なのはこの三人だけらしい。そんなこと,知りませんがな!
■Gaslamp Games公式サイト
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