連載
インディーズゲームの小部屋:Room#175「Cloning Clyde」

ああ,忙しい。こんなときに自分が5人いれば……という人にお贈りする「インディーズゲームの小部屋」の第175回は,NinjaBeeの「Cloning Clyde」を紹介する。本作は,クローン装置で増やした自分の分身と協力しつつ,施設からの脱出を目指すアクションパズル。「ちょっと,そっちの俺。そこのスイッチ押してくれる?」「え,俺?」「その俺じゃなくて,右から2番目の俺だよ」「ああ,俺か」みたいな感じで,出口までの道を切り開こう。
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20ドル欲しくないか? と言われ,白衣を着た男に連れられてクローン技術の研究施設にやって来た主人公のクライド。研究員の説明によると,そこでは鶏や羊や猿のクローン化に成功したのだという。そして実は,研究員の目的は今度はクライドで人体実験することにあったのだ。そうとは知らないクライドのクローン化実験が始められたとき,機械が暴走してコントロール不能になってしまう。しかも研究員はクライドを置いて,さっさと逃げてしまったから,さあ大変!
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そんなわけで,一人取り残されてしまったクライドを操作し,研究施設からの脱出を目指すのがゲームの目的だ。舞台がクローン施設の中ということもあり,あちこちにあるクローン装置で自分のクローンを作り,操作キャラを切り替えながら,一人では手が足りなくて動かせないギミックを操作してステージを探索していくというのが本作の大きな特徴だ。クライドの操作はキーボードでも可能だが,ゲームパッドにも対応しているので,好みのほうでプレイしよう。
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本作でもう一つ面白い点は,研究施設にあるのがクローン装置だけではないこと。なんと,クローン技術を応用して,クライドとほかの動物を合体させてしまう装置まで置かれているのだ。クライドはこの装置を使って,施設内にいる鶏や羊,カエルなどと合体でき,例えば鶏と合体するとなぜか空を飛べるようになったり,カエルと合体すると水中をスイスイ泳げるようになったりする。さらに,火薬の詰まったタルと合体することまで可能と,もはや何でもアリだ。タルと合体したクライドは,自分の体を爆発させて岩を壊したり,敵を倒したりできるが,爆発しても本人はなぜか無傷だ。
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各ステージには,暴走したセキュリティマシンがあり,これを一定数破壊するとワープ装置が現れる。途中のクローン装置で増やしたクライドが何人いても,このワープ装置までクライドを一人誘導すればステージクリア。しかし,このほかにもクローンを逃がすための通気口があり,そこからたくさんのクローンを逃がしてやるとステージクリア時のスコアがアップする。何せクローンといえど自分なので,余裕があれば脱出させてあげたいところだ。
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ところで,クライドは実験中に放り出されたせいか,エプロンのような緑色の手術着姿で,うしろを向くとおしりが丸出しだ。筆者はどちらかというと,おしりが大好きなほうだが,未だかつてこれほど嬉しくないおしりを見たことはないと言わざるを得ない。また,鶏や羊と合体させたり,タルと合体させたりと,やっていることは明らかに非人道的なのに,ゲームの雰囲気が非常にコミカルなので,あまり胸が痛まないのが本作のいいところだ。本人も何となく楽しそうだし。
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そんな本作は,Steamを通じてデモ版が配信されているほか,製品版は4.99ドルにて販売中。また本作はXbox LIVE アーケードでも,デモ版と製品版が配信されており,こちらの価格は400マイクロソフトポイントとなっている。Xbox 360版では最大4人でのオンライン協力/対戦プレイが可能だが,PC版はシングルプレイ専用となっているので,Xbox 360を持っている人はそちらで遊ぶのも大いにアリだろう。
■「Cloning Clyde」公式サイト
http://www.ninjabee.com/cloning-clyde-pc/![]() |
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