連載
インディーズゲームの小部屋:Room#131「Flotilla」
主なゲームモードは,メインとなるシングルプレイ用のアドベンチャーモードと,自由に艦隊を編成して対人戦や対CPU戦が楽しめるスカーミッシュモードの二つ。ただし,スカーミッシュモードはゲームパッドを接続して一台のPCで対戦する形式で,オンライン対戦には対応していない。
そして,ついに戦いに敗れ,宇宙の塵となるそのときまでに,どれだけの冒険を重ねたかによってスコアが計算され,それをオンライン上でほかのプレイヤーと競い合うというのが,このモードの楽しみ方だ。
同じ冒険は二つとない,というのが本作の売り文句の一つで,アドベンチャーモードでは,ゲームを始めるたびに惑星とイベントが毎回ランダムに配置される。また,決まった攻略の順番などもなく,次にどの惑星を訪問するかはプレイヤーの自由だ。惑星を訪れるとイベントが発生し,その内容によっては敵との戦闘になる場合がある。
上述のとおり,本作の戦闘はコマンド入力ターンと,敵味方の双方が同時に行動する実行ターンを交互に繰り返す,いわゆるプロット入力&同時ターン制システムが採用されている。また,戦闘フィールドにはX軸,Y軸に加え,Z軸(高さ)の概念があり,立体的な艦隊運用が行える。どの宇宙船も,上部と前面の装甲が厚く,下部と後部は薄くなっているので,相手の動きを予測しつつ,うまく弱点側に回りこむのが重要だ。
戦闘では相手の艦隊を全滅させれば勝利となり,宇宙船のアップグレードパーツが入手できるのだが,撃沈された宇宙船はそのまま失われてしまう。新しい宇宙船はイベントで時おり入手できるが,機会はそれほど多くないので,できるだけこちらの宇宙船を失わずに勝利したい。こちらの艦隊が全滅するとゲームオーバーとなり,それまでの冒険の成果がスコアに換算され,それがオンラインランキングに登録される。
その後はペンギン星人の追いはぎを撃退したかと思えば,続いて訪れた惑星では人間の暗殺者達と戦い,次に宇宙海賊に襲われているブタ星人を助け,さらにオウム星人から宝の地図をもらい,幽霊船を探索して新しい艦を手に入れ,どこかの星でカラオケキングに選ばれ,カバ星人との戦いに敗れてその一生を終えるといった感じだ。意味,分かりましたか?
プレイ中にこなしたイベントはすべて順番どおりに記録されていき,それを見ながら,自分がどんな冒険をしてきたのかを振り返るのも本作の楽しみ方の一つ。公式サイトでは,本作の体験版が公開されているほか,10ドルにて製品版のダウンロード販売が行われている。興味を持った人はぜひ,このシュールな大宇宙で動物達との戦いを繰り広げ,自分がどれだけ長く生き延びられるかに挑戦していただきたい。
■「Flotilla」公式サイト
http://www.blendogames.com/flotilla/- この記事のURL:
キーワード