連載
インディーズゲームの小部屋:Room#108「Hans Hans the Biking Viking: Leaving Loki's Lockup」
自転車にまたがったバイキング(Biking Viking)のハンス・ハンス(Hans Hans)が,オーディン(Odin)のおつかいでロキ(Loki)の城にいるトール(Thor)に届け物を持っていったところ,ひねくれもののロキにお城の地下に閉じ込められてしまって,さあ大変! というのが本作のストーリー。ゲームの目的は言わずもがな,お城の地下を脱出し,ロキにギャフンと言わせることだ。
ところが,お城の地下に閉じ込められてしまったのはハンス・ハンスだけではなかったというのが本作のミソ。ゲームを少し進めると,同じくお城の地下に閉じ込められた愛と戦(いくさ)の女神フレイヤ(Freya)と,トールの二人が仲間になる。というか,みんな捕まってたのね……。まあ,そんなわけで,プレイヤーはそれぞれ異なる能力を持つ三人のキャラクターを任意に切り替えながら操作し,力を合わせて仕掛けを解きながら地下からの脱出を目指すのだ。
ハンス・ハンスは三人の中で唯一ジャンプが可能で,ベルトコンベアの上で自転車を漕ぐことで仕掛けを作動させる能力を持っている。またフレイヤは,持っている弓で敵を攻撃したり,矢を射かけてクリスタルのようなスイッチを起動したりできるほか,植物を育てる能力で足場を作ることも可能。そしてトールは,パンチで岩石を破壊したり,持ち前の怪力で大きなブロックを動かしたりできる。
本作の大きな特徴の一つで,魅力ともなっているのが,よく動くカートゥーン調のグラフィックス。各キャラクターにはボイスがあてられており,ゲーム中に随所で挿入されるアニメムービーではもちろん,プレイ中にもあれやこれやとよくしゃべる。中でも,気が強いことこのうえないフレイヤのボイスが可愛らしくてたまらん。
ゲームプレイにおいては,反射神経を必要とするようなアクションはほとんど必要なく,三人の能力を使って道を切り開いていく協力プレイが中心となっている。パズル要素はそれほど難しくはないが,後半のステージではほんの少し頭を使う必要があるかもしれない。ステージは全部で11あり,ちょっとした空き時間などに遊ぶのにぴったりだ。
あと実は,コメディの悪役によくありがちなことに,本作でもロキが自分のお城の地下に閉じ込められてしまい,後半のステージでは四人で協力して(?)出口を目指すことになる。ロキがどんな能力を持っているかは,実際にプレイしてのお楽しみだ。本作は誰でも無料で遊べるので,興味を持った人は下記の公式サイトをチェックしてほしい。
■「Hans Hans the Biking Viking: Leaving Loki's Lockup」公式サイト
http://www.bikingviking.com/- この記事のURL:
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