連載
インディーズゲームの小部屋:Room#18「チェルシーさんは7の魔神をブッ殺さねばならない。」

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本作には,長い長い(でもナンセンスな)バックストーリーが用意されているが,かいつまんで紹介すると以下のようなものだ。
とある事故に巻き込まれ,猫の呪いにより猫耳が生えてしまったバニーガールのバニーさん。バニーさんはその呪いを解くため,突然現れた神の使いに,妖精の森の奥深くにある魔神の洞窟へと導かれ,そこで一人取り残されてしまう。何が何やら分からないが,この迷宮内を探索し,魔神を倒して脱出しなければならない。こうして,バニーさんの理不尽な冒険が始まった……。
ストーリーを読んで,「タイトルにはチェルシーさんとあるのに,主人公はバニーさんなの?」と思った人は,なかなか鋭い洞察力をお持ちだ。だがこの秘密は,ゲームプレイを通じて明かされるのでご安心を。それよりも,ゲームを開始してまず驚かされるのは,スタート直後のバニーさんは右に向かって歩くことができないという点だ。一瞬バグかと思うが,そうではなく,ほんの少し左に進むと置いてあるアイテムを取ることで,やっと右にも歩けるようになる。実にナンセンスだが,これでようやくバニーさんの冒険の本格的な始まりというわけだ。
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さて,ストーリーや設定にはツッコミどころが満載の本作だが,ゲーム自体は本格的な作りのアクションゲームだ。完全に真横視点から見た,探索型アクションゲームで,主人公のバニーさんを操作して迷宮を探索し,ボスである魔神を倒して脱出するのが目的。決まった進行ルートは存在せず,上下左右の任意の方向に進める。似たゲームを挙げるとすれば,可愛らしいキャラクターと,裏腹の高難度を備えた往年の名作アクション「迷宮組曲」に近いかもしれない。ただし,決まった進行ルートがないとはいえ,はじめからマップ上のすべてのエリアに行けるわけではなく,アイテムの集め具合やボスの撃破状況によってある程度制限される。
本作のキーフィーチャーとなるのは,バニーさんの特殊能力による時間操作だ。バニーさんは,マップ上に配置されている「山吹色の粉」を集めることで,時を操るさまざまな能力を獲得していき,時間を止めたり,遅くしたり,巻き戻したりといったことが可能になる。
バニーさんの行く手には,この能力をうまく利用しなければ突破できない仕掛けが用意されており,スイッチを押すと一定時間だけ開くドアの前で,時間を巻き戻してドアを開けるといったアクションが必要となる。また,時間を止めて素早く敵の後ろに回り込んだり,動く足場に飛び乗ったりなど,うまく活用することでゲームを有利に進められる。この時間操作能力は,バニーさんの「タイムパワー」が続く限り使用でき,敵を倒すかオブジェクトを破壊したときに出現する「タイムジェム」を集めることで回復できる。
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またバニーさんは,通常のジャンプや攻撃のほかに,ダッシュや跳び蹴り,壁を利用した三角跳びなど,さまざまなアクションが行える。これらのアクションは,アイテムを取ることで少しずつ使用できるようになり,最終的にはかなり多彩なアクションが可能になる。操作を覚えるのが大変そうだが,マップ上のあちこちに操作方法や攻略のヒントが書かれた立て看板が置いてあるので,これを読むことで少しずつ知識を覚えられるようになっている。
こうして迷宮内を探索していると,やがてボス部屋にたどりつく。ボス戦の前にはちょっとしたイベントシーンが発生し,ボスを倒すまで部屋から出られなくなる。ボスは結構手ごわく,よほどの腕がない限り初対面で倒すのは難しいだろう。多くの場合,ボス部屋の手前には,体力の回復とセーブが行えるモニュメントがあるので,忘れずにセーブしておこう。
PlatineDispositifの公式サイトからは,最初のエリアのみプレイ可能な動作確認版がダウンロードできるので,アクションゲームが好きな人はぜひ試してほしい。この動作確認版では,第一の魔神との戦闘までが体験できるので,本作がどのようなゲームなのかを十分理解できるだろう。製品版は1470円(税込)で発売中なので,続きが気になる人は購入を検討してみよう。取り扱いショップについては公式サイトで確認できるので,そちらを参照してほしい。
■PlatineDispositif公式サイト
http://www.murasame.com/![]() |
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