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15人ものAB型ゲームサウンドクリエイター達が集まった“「ABs」AB型のゲームコンポーザーがいっぱい!”はどんな会合だったのか。番組レポートを掲載
これは,ノイジークロークの代表取締役である坂本英城氏が,血液型がAB型のゲームサウンドコンポーザーが多いことに気づいたことをきっかけに,Twitter上で飲み会が企画され,さらには「AB型がどんなにいかしてるか」を示すため,Ustream中継してしまおうということで実現した番組だ。
「ABs」は,収録場所が坂本氏の自宅リビングで,進行表も用意されない,ゆるーい雰囲気の中で実施された。4Gamerも,この収拾のつかなそうな番組が面白いことになりそうだったので,現場にお邪魔させてもらった。ここでは,約2時間半にわたって放送された,本番組のレポートをお伝えしよう。
番組の司会を務めたのは,坂本氏と,スーパースィープの代表である細江慎治氏。お二人とも収録前から一杯ひっかけていたので,やや顔が赤らんでいたが,あえてノーレタッチで掲載させていただいた。ちなみに細江氏が番組の司会をやることを知らされたのは当日だったそうだ。
(写真右)坂本英城氏 (ノイジークローク) (写真左)細江慎治氏 (スーパースィープ) |
そして,出演者のコンポーザー(と関係者)は,司会の二人を含めて総勢15人。番組を視聴した人は分かると思うが,非常に豪華かつ多彩な顔ぶれが揃った。
■番組出演者(五十音順)
伊藤美紀氏(ベイシスケイプ)
制作マネージャー
一木裕樹氏(フリーランス)
代表作:「O・TO・GI 〜御伽〜」「Child of Eden」
岩田匡治氏(ベイシスケイプ)
代表作:「オウガバトル」シリーズ,「バロック」
岡本沙織氏(ベイシスケイプ)
ベイシスケイプレーベル プロデューサー
上倉紀行氏(ベイシスケイプ)
代表作:「朧村正」「武装神姫バトルマスターズ」
桐岡麻季氏(プロキオン・スタジオ)
代表作:「アヌビス ZONE OF THE ENDERS」「ときめきメモリアルドラマシリーズvol.1〜3」「ルミナスアーク3 〜アイズ〜」
黒田英明氏(プロキオン・スタジオ)
代表作:「イナズマイレブン3 世界への挑戦!!スパーク/ボンバー」「ダライアスバースト」アレンジCD,「Vitamin Z」
齋藤博人氏(STUDIO MINSTREL)
代表作:「パワードール」シリーズ,「ベルウィックサーガ」
関 美奈子氏(DIGITAL SONIC DESIGN)
代表作:「ベルウィックサーガ」「ティアリングサーガ」
高田雅史氏(Tango/サウンドプレステージ)
代表作:「斬撃のREGINLEIV」「ゴッドハンド」「beatmania IIDX」
土屋昇平氏(タイトー)
代表作:「メタルウルフカオス」「ダライアスバースト」
鶴山尚史氏(サラマンダー・ファクトリー)
代表作:「スーパーロボット」大戦シリーズ,「無限のフロンティア」シリーズ
花岡拓也氏(サラマンダー・ファクトリー)
代表作:「スーパーロボット大戦」シリーズ,「無限のフロンティア」シリーズ,「モンスターファーム」(第1作)
ちなみに,「リアクションは周囲が引くぐらい派手に」とのお達しについては,出演者達が皆,周囲の状況をうかがってからひと呼吸おいてリアクションするため,変な“間”が生まれてしまうことに。O型の筆者には理解できなかったのだが,出演者達によれば,これが実にAB型らしい行動なのだそう。
ちなみにこのとき,細江氏がポツリと「だったら好きなアーティストはABBA?」と発言すると,坂本氏はABBA(※)に考えが及ばなかったようで,「なんで先に言ってくれないかなー」と頭を抱えていた。
※正式表記は最初のBが左右反転した文字になります。
音楽の話を全然していないうちに,ここで早くも「ご歓談」タイムに。
坂本氏が出演者に,それぞれが使用しているシーケンサー(ちなみにCubaseが一番多かった),お酒が強いかどうか,それぞれの年齢などの質問をしたものの,なかなかトークに勢いがつかない。ちなみに,岩田さんと齋藤さんはなんと誕生日が(もちろん血液型も)同じということが判明したのだが,それは放送が終わってからという顛末だった。
そしてトークは「フェチポイントを教えて」という,もはや血液型も音楽も関係ないのではと思う話題に移る。だが,メガネ萌えの話題が出たときは,Twitterのコメントを含め,なぜか番組中一番と思われる盛り上がりとなっていた。
続いては,坂本氏から,出演者達に事前に聞いたアンケート「自分がAB型だと思う瞬間は?」の結果が披露された。
・自動笑顔。
・これと思ったことは必ず試してみる。しかし長続きがしない。
・AB型の人と会った時,まったく違うタイプなのに表現できない何かが共通する部分(電波のようなもの)を見つけた瞬間。
・1つの事に対して常に2つ以上の想いが存在する。
・ほぼ勘でやってる。でも説明するとき理論的に説明しようとする。
・部屋は際限なくちらかすところまでちらかして,思い立ったときに,几帳面に片付けをする。
これらについては,出演者達は皆思い当たる節が何かしらあるようで,「あるある」といった感じで盛り上がっていた。ただ,そのあと坂本氏から以下のような項目が提示されると,なんだか微妙な雰囲気に。
・人混みをかわし追い抜いてご満悦。
・おしゃれより防寒(冬期)。
・風呂で物まねの練習。
・寝不足を自慢する。
・うれし泣きは計算。
・おごったことをよく覚えてる。
そんな感じでユルーく進行してきた本イベントは,リアルタイムで約300人が同時に視聴し,当日の延べ視聴者数は1683人となった。なお,本番組はUstreamで録画版を視聴できるようになっているので,興味のある人はぜひご覧あれ。
「ABs」Ustream中継アーカイブ
結局最後までノリと勢いだけで突き進んで,ゲームサウンドに関する実のある話といえば,シーケンサーの使用率は(AB型では)Cubaseが高かった,というくらいしか覚えがない。そういえば,飲み会中に土屋氏が「坂本さんの話には1%たりとも“実”がない! あなたこそザ・AB型だ(笑)」というツッコミを入れていたが,この一言が今回のイベントを如実に表しているのかもしれない。それはともかく(?),放送終了後にTwitterコメントを見た限り,視聴者達も皆放送を楽しんでいたようだ。
ともあれ,普通であれば絶対に見ることができないであろうゲームサウンドクリエイター達の集まりを観覧できるとは,いい時代になったものである。2回目の開催が実現するかどうかはまったく分からないが,次の機会があるとしたら,今度はぜひ音楽の話題も聞きたいところだ。
放送終了後に,坂本氏と細江氏に今回の番組の感想を聞いてみた。そのショートインタビューを最後に掲載しておこう。
4Gamer:
今回の企画ですが,Twitterのつぶやきから始まった飲み会を,Ustreamで生中継までしちゃいましたね。
坂本氏:
それがもうすでに現代的ですよね。また新しいことを一つやっちゃったなと(笑)。
細江氏:
まさかこんなことになるとはね(笑)。俺,司会をやるって当日にTwitterで知ったよ。
坂本氏:
今回集まってくださった皆さん各々で飲むことはありますけど,これだけの数のAB型のメンバーが一度に集まったっていうのは初めてのことです。妙な同族意識が湧いてきたというか,これをきっかけに血液型のつながり,ABネットワークを大事にしてもらいたいです。
細江氏:
AB型は地球的にみたらめちゃくちゃ少ないけど,誰かが怪我してもすぐに輸血ができるし(笑)。
4Gamer:
日本では,AB型は全人口の10%といわれてますが,それを意識することはありますか?
坂本氏:
AB型としては,人と違う,とかマイノリティとかって思うことはありますよね?
細江氏:
変態とか二重人格とか,ネガティブ系なことしか言われないよね(笑)。
坂本氏:
番組中でも言っていましたけど,「俺ヘンターイ!」みたいのがまた嬉しかったり(笑)。
4Gamer:
番組では「AB型だと思う瞬間」を取り上げていましたが,手応えはありましたか?
坂本氏:
「あるけどない」みないな中途半端な空気で終わってしまったのがね……。全然的外れだったみたいで(笑)。
4Gamer:
ゲームサウンドのクリエイターにこれだけAB型の人がいることに,何か特別なものがあると感じられましたか?
細江氏:
業界的には偏ってはいないんだろうけど,AB型の人が偏りやすい傾向にある……のかなあ?
坂本氏:
この会合が何を生み出し,また何を失ったのかは分からずじまいですが,コンポーザーの飲み会をハヤリのUstreamで配信してみたいという希望があったので,それを叶えられたのは満足かなと(笑)。
4Gamer:
ありがとうございました。
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