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印刷2010/05/24 08:00

業界動向

ゲーム業界の現状を確認しよう:ゲーム関連会社26社の最新決算をまとめてみた

 先月末あたりから,ゲーム会社各社の決算発表が続いている。会計年度の区切りは会社によってまちまちだが,日本では4月の区切りを採用しているところが多く,第4四半期の決算が出ると,2009年4月1日〜2010年3月31日までの会計年度での業績が明らかになるので,この時期の発表はとくに重要なものとなる。
 ということで,ネット上で公開されている決算書類をもとに各社の動向を見ていこうというのが今回の企画である。
 以下,グラフをたくさん挙げていくのだが,こういうものを見慣れていない人のために注意点を先にまとめておきたい。

  • 一時的に利益が赤字になっていても会社がつぶれるわけではない
  • ゲームの開発期間は長期化傾向にあり,開発費も上がってきている。ゲームは発売されてからでないとお金は入ってこないので,小規模の会社で赤字期間が続くのは珍しいことではない
  • 同様に複数本のタイトルを出す大手でも,タイトルの発売タイミングによっては大きな変動があるグラフとなる
  • 会社によってはゲーム関係以外の業種も交じっている。M&Aを行ったり,大きな投資を行うと収支は赤字になることもあるが,会社価値で考えると必ずしも低下するわけではない

 また,基本的に,データが見つかるのは株式公開企業だけである。「あの会社はどうしてないの?」という場合の多くは非公開会社だろう(見つけ損なっている可能性もあるが)。ネット検索で見つかった主なところは網羅したつもりだが,日本語での資料が見つからなかったソニー,マイクロソフトなどは割愛している。また,グループ会社などを抱える(もしくは抱えられる)場合は連結決算として出てきたり,本業が別にあったり,多業種展開していたりで,ゲームの売り上げそのものは分かりにくかったりするので注意が必要だ。
 四半期の区切りも若干異なる企業があり,グラフでは2008年の1月〜3月「近辺」を1,以降3か月ごとに数字を増やしている。直近のデータが8になり,多くの会社では,2010年1月〜3月の結果を意味している。公表されている数字は各四半期の累積値だが,掲載している数字は四半期のみでの増減値である。決算期の違うものは前年度をまたいで,ほぼ同一期間で計算している(計算が間違ってたらごめんなさい)。当然ながら,株式売買などを行う場合は,数字などを自分の目で確認すること。とにかく,8四半期分(2年分)の推移だと思ってもらえば大きな間違いはない。
 その他,一般化できない部分や,注意が必要な場合は個別に記述することにしたい。

 ということで注意点を念押ししつつ,ゲーム業界の現状を俯瞰するうえで参考になりそうな各社の状況を見てほしい。全体に,世界的な景気後退による消費の減退に悩まされているようではあったが,そんな状況下にしては健闘している企業も多いといえそうだ。


コンシューマゲーム関連


●任天堂
http://www.nintendo.co.jp/ir/news/index.html

単位は百万円(以下同)。なお,グラフの縦軸のスケールは,各社で異なるので注意

 ゲームソフトとゲーム機本体を扱うだけあって,他社と比べて売り上げ高の桁が一つ違う。年末期での伸びがとくに大きいのは,本体販売の動きが活発化するからだろうか。全体に売り上げが低下気味とはいっても,他社と比べると超安定といった様相。
 決算短信だけでなく,決算報告会の映像なども用意されているので,それを見るのも興味深いかもしれない。ゲーム出荷数ベースでは,日本やアメリカでも苦戦しており,とくにヨーロッパなどでの落ち込みが大きいという。
 とはいえ,セルスルー(実際にユーザーに売られた数)ベースでは落ち込み具合もかなり緩和されることから,これは世界的な不況の影響による構造的なものであって,マジコンなどの影響ではないと,同社岩田社長は結論付けていた。まあ,前年が売れる量以上に出荷しすぎていただけという話かもしれない。ニンテンドー3DSについては,E3で具体的な姿が語られるということなので期待しておこう。


●バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/ir/index.html


 社名が示すとおり,バンダイとナムコが合わさった会社だが,関連会社などを数えると70社を超える規模の巨大グループになっている。
 2008年あたりのTGSでは,海外での展開などで絶好調な感じの話を聞いていたのだが,今期は全四半期で赤字という展開。玩具や映像,アミューズメント施設など多岐にわたる事業を展開しているが,赤字の多くは,事業セグメントでいうとゲームコンテンツの部分に集中しており,短信では「GOD EATER」と「鉄拳6」以外のヒット作の不足によるものとしている。


●セガサミーホールディングス
http://www.segasammy.co.jp/japanese/ir/index.jsp


 セガとサミーとはいっても,売り上げの多くは遊技場系(パチンコ/パチスロ)によるものだ。コンシューマゲーム部分を単体で見ると,前々年度,前年度に比べて大きな改善がうかがえ,営業利益ベースで赤字から黒字に転換してきていることが分かる。H22年度から開発費の計上方式の変更が行われているので,その影響で必要以上に赤字に見えることが減ったのかもしれない。
 欧米での販売が低迷しているとのことではあるが,販売本数は米国609万本,欧州816万本,日本など247万本と,完全に欧米の割合が支配的になっている。


●コナミ
http://www.konami.co.jp/ja/ir/ir-data/statements.html


 ゲームが主力であることに間違いはないが,健康産業でも安定して収益を上げているためか,グラフの変動は少なめだ。前年に比べて低調気味なものの,前年度が好調すぎたのかもしれない。ちなみに,前年期末の凹みは,100億円規模での健康産業固定資産の前倒し償却などによるもので,むしろ余力の表れといえそうだ。


●スクウェア・エニックス・ホールディングス
http://www.square-enix.com/jpn/ir/index.html


 スクウェアとエニックス,さらにタイトー,最近ではEidosなどを傘下に抱えている。短信は,ぱっと見でも前年に比べての好調具合が分かる。「ファイナルファンタジーXIII」「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」「バットマン アーカム・アサイラム」「KINGDOM HEARTS 358/2 Days」「ドラゴンクエストVI 幻の大地」の少なくとも5本がミリオンセラーを記録している。
 日本,北米,アジアでの推移は好調なようだが,欧州での売り上げと開発拠点の収支は赤字となっている。


●カプコン
http://www.capcom.co.jp/ir/


 タイトルを出す時期を集中させているのか,かなり偏った収支推移になっている。トータルで辻褄があっていれば問題ないのだろう。今期は,「スーパーストリートファイターIV」や「ロスト プラネット 2」といった有力ソフトの海外での発売延期が続いたことで伸び悩みを見せている。来期分に回ると思えば好材料なのだろうか。


●コーエーテクモホールディングス
http://www.koeitecmo.co.jp/ir/library/result/index.html


 2008年末からテクモを加えているので,グラフにはコーエー単体とコーエーテクモ連結のものが交ざっている。横軸の数字でいうと,4の時点からコーエーテクモと社名が変わっているのだが,中身はコーエー単体の決算である。5以降がコーエーテクモの連結決算だ。詳しくは個別に短信を参照していただくとして,無理矢理一緒にしているのであくまでも参考程度に。
 グラフでは3の部分の凹みと8の部分の伸びが気になるところだが,短信によれば,3の部分は金融危機の影響による有価証券の評価損分,8の伸びはゲームタイトルの好調によるもののようだ。それでも,大型タイトルの発売を延期しているので,今期の売り上げはいま一つというところらしい。


●マーベラスエンターテイメント
http://www.mmv.co.jp/company/ir_library/index.html


 アニメ制作なども手がけるマーベラスだが,ときどき大きな凹みが出ているのが分かる。調べると,主にその時期にデジタルコンテンツ関係での資産の見直しが行われており,資産の評価減として計上されていた。ゲーム関係は苦戦している模様である。


●アトラス
http://www.atlus.co.jp/ir/news/index.html


 インデックスグループの一員だと思うのだが,単独でも短信を公開している。横軸で4の位置の大きな凹みが目立つが,これはアミューズメント施設事業からの撤退に伴う資産評価損を計上したためのものだろう。5の位置はAtlus USAのオンラインゲーム市場参入に伴う先行投資によるもののようだ。業務用ゲームからの撤退とアミューズメント施設関連の圧縮はすでに完了している。


●日本一ソフトウェア
http://nippon1.co.jp/ir/index.html


 横軸7の時期の凹みが目立つ。これは「魔界戦記ディスガイア」系以外のオリジナルタイトルの受注状況が芳しくなく,新作2タイトルを開発中止にしたことによる特別損失計上によるもの。
 

●トーセ
http://www.tose.co.jp/jp/ir/ir01_6.html


 ゲームメーカーとして名前が挙がることはほとんどないが,多くのゲーム会社から受託開発を行っている会社である。携帯電話用のコンテンツも作成している。発注元の都合によるスケジュール変更や開発中止など,不況のあおりを多く受けているようだ。最近は開発完了数が極端に少なかったようで,売り上げは落ちている。受注数はあまり変わっていないので,発売タイミングの問題ということだろうか。


●日本ファルコム
http://www.falcom.co.jp/kaisya/ir/index.html


 PCゲーム全盛時代からの老舗。グラフを見るとタイトルの出た時期が分かりやすい。最新作を携帯ゲーム機先行で出すというのは,同社にとってもチャレンジだった模様だが,PSPの「イース7」は大成功といっていいだろう。今後もPSPでの新作タイトル展開が予定されており,PSPタイトルの北米販売も開始される。


●ハドソン
http://www.hudson.co.jp/corp/finance/finance1-3.html


 携帯電話コンテンツなどにも力を入れているハドソン。前年に比べれば低調気味ながら,純利益では黒字を保っている。関連資料では,来期以降は新プラットフォームへ対応ということが真っ先に取り上げられているあたりに注目か。スマートフォン事業を新設し,iPhoneなどにさらに力を入れるという。


●ユークス
http://www.yukes.co.jp/hp/ir/?COM=ir_f_short


 新日本プロレスを傘下とするちょっと変わったゲーム会社。当然,製品のほとんどがプロレスゲームなのだが,しっかり収益は上げているようだ。製品の発売時期に依存する傾向が顕著なものの,大きな凹みもなく推移している。


●サン電子
http://www.sun-denshi.co.jp/b_ir/ir_dowld.html


 主要な業務はパチンコ関係であって,短信ではゲームソフトは,金型製造とともに「その他」扱いになっている。「その他」内での割合が不明なので,ゲーム部分が好調かどうかは判断できないが,「その他」部門の売り上げは前年度比では大きく伸びてはいるものの,まとめて営業損失を計上している。


●AQインタラクティブ
http://eir.eol.co.jp/EIR/Rss.aspx?code=3838


 IRページを見ると,50名の希望退職者を募集していたりと,ちょっと寂しいAQインタラクティブ。第3四半期までで7億6700万円の赤字だったものが,第4四半期では子会社から3億もの配当収入などもあって5800万円の黒字に戻すという離れ業を見せ,同時に,第3四半期にはなかった業務セグメントが第4四半期に追加されている。それが「ネットワークコンテンツ事業」だ。「ブラウザ三国志」恐るべしという感じだ。


オンラインゲーム系


●ゲームオン
http://www.gameon.co.jp/investors/ir_news/index.asp


 コンシューマゲーム系のメーカーばかり見ていると,売り上げ変動の少なさに驚くオンラインゲーム運営会社の決算。ゲームオンも,前年と比べると若干目減りしているものの,超安定といえる。今後は,発表されているだけでも,「Allods Online」「Lime Odyssey」「Luvinia Online」「HEVA Online」「銀河英雄伝説Online」といった新作展開が予定されている。


●ガンホー・オンライン・エンターテイメント
http://www.gungho.co.jp/ir/


 ゲームオン同様,売り上げの変動は少ないのだが,利益の変動は非常に大きいガンホーの決算。横軸の5の部分での凹みは,「北斗の拳オンライン」のサービス終了に伴う特別損失の影響と思われる。直近の伸びは,オンラインゲーム部分が好調なためということらしい。見たところ売上高は落ちているのだが,これは前年度がキャンペーンなどで上積みされてため目減りして見えるということのようだ。ガンホーでは利益率が上がったと表現している。
 今後の展開では,モバイル向けMMORPGの展開でAndroid向けのものを開発中となっている。


●ベクター
http://ir.vector.co.jp/library/document/


 ブラウザゲームを始めてからの好調さが端的にうかがえるグラフだ。以前行ったインタビューに見られるように, ダウンロード,オンラインゲーム,ブラウザゲームの三頭馬車のどれもが黒字展開になったことで,安定感が数字になって表れている。


●アエリア
http://www.aeria.jp/aeria/ir/shiryo.html


 オンラインゲームでは順調な動きを見せるアエリアだが,実は海外でのオンラインゲームサービスなども手がける複合企業だ。グラフに示された期間内に事業内容が組み変わったり,大きな変動があるので,業績推移としてはあまりあてになりそうにないのでご了承を。
 簡単にいえば,変動の大きかったファイナンス部門を途中で切り離した影響や,日本,北米以外の地域のオンラインゲームサービスの不調,国内では傘下に抱えるアクワイア関連で損失が出ているようだ。
 来期以降はオンラインゲームの強化も挙げられているのだが,これにはアクワイアも含む形で記述されているので展開が気になるところである。


●ガーラ
http://www.gala.jp/ir/finance.html


 おそらく日本国内よりも海外でのオンラインゲーム運営で有名な会社で,オンラインゲーム開発会社も傘下に抱えている。日本でサービスしているガーラジャパン単体の動きは分かりづらいが,最近になってIris Onlineや英雄の城など,タイトル展開が活発化している。横軸で6の時期の不振要因では,円高の影響が挙げられている。


●サイバーステップ
http://corp.cyberstep.com/ir/index.html


 一部データが見つからなかったので,分かる範囲で掲載している。既存タイトルはアジアで伸び悩んでいるものの,直近の四半期ではコズミックブレイク,ゲットアンプド2などが海外で正式サービス開始されたことなどで利益を伸ばしているようだ。日本での展開は堅調な模様。


●フェイス
http://www.faith.co.jp/ir/index.html


 4Gamerでは「ローズオンライン レジェンド」のサービスでお馴染みのフェイス。ローズオンラインだけをやってる会社と思っている人もいるかもしれないが,携帯電話系のサービスJOYSOUNDや電子マネーのWebMoneyなどを傘下に抱える実力派のIT企業だ。最後の四半期に利益が大きく赤に振れているのは,コロムビアミュージックエンタテインメントの筆頭株主になったためであろう。音楽系は本業と馴染みがよいほか,オンラインゲーム系でも連携が行われるようである。


オンラインゲーム関連


 オンラインゲーム系の会社を傘下に抱えるものの,オンラインゲーム会社と呼ぶのはどうかという会社をまとめてみた。同様な例であるGMO Gamesの親会社GMOインターネットなども決算資料はあるのだが,GMO Gamesのキノスワールドは仕様見直しのため長期停滞しており,収入は発生してないと思われること,今年になって展開している英雄島はまだサービスされてないことなどから,今回の企画からは除外している。

●ソネットエンタテインメント
http://www.so-net.ne.jp/corporation/IR/library/earnings_releases/


 ゲームポットを傘下にしているのがここ。本業は接続プロバイダであるが,「Livly Island」や携帯ゲームなどコンテンツサービスもいろいろやっているので,ゲームポット関係の割合はまったく分からない。ちなみに,売り上げの急な伸びはUSENから事業を受け継いだ影響と見られる。グラフよりも短信などでの今後の展開の記述などに注目か。オンラインゲームは,メディア・コンテンツ事業の中核として位置付けられ,サービス向上など顧客満足度の向上を図り,自社開発タイトルを増加させる方針とのこと。

●サイバーエージェント
http://www.cyberagent.co.jp/ir/result/


 ネット系広告代理店でアメブロやピグなどで躍進が目覚ましい会社だが,オンラインゲーム関係ではジークレストを傘下に抱えている。オンラインゲームなどの展望に触れられているかと思ったのだが,説明会資料ではジークレストにしてもソーシャルゲーム系でしか名前が出てこない。

●インデックス・ホールディングス
http://www.index-hd.com/ir/earnings/2010.html


 モバイルコンテンツの大手企業で,傘下にアトラスやロッソ・インデックス,変わったところではアニメーション制作会社であるマッドハウスを抱えている。ゲーム以外の部分が多いので,グラフを見てもゲーム業界的な動きとはあまり関係はないのだが,なにやらえらく大きな動きのある会社である。
 
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