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恒例の「役員バンド」がさらにパワーアップした,コーエーテクモホールディングスのパーティに潜入
普通,こうした席にメディアが呼ばれることは少ないのだが,景気後退で縮小気味のゲーム市場にあって,いつものように元気がいい雰囲気のコーエーテクモグループが,こうしたパーティでどういうことをやっているのだろう? という比較的野次馬的な興味から,我々は潜入したのである。もしかしたら,そこでは三国志ばりの酒池肉林が繰り広げられているのかもしれないが,そんなわけないか。なにはともあれ,ここにその神秘のベールを開けてみよう。ちなみに,もう4月なのになぜ“年頭”なのかというと,それは年度初めだからである。知ってました?
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帝国ホテル,「孔雀の間」に集まったのは,約1200人。会場はかなり広いのだが,それでも立錐の余地もないくらいで,まさに「コーエーテクモ無双」といって過言ではないが,意味がよく分からない。しかも,その直前まで,新入社員を前にしたコーエーテクモホールディングスの「経営計画発表会」が行われていた関係上,ほとんど全員がダークスーツで,非常にフォーマルな雰囲気だ。
そんな雰囲気をこっぱ微塵に破壊したのが,アメフトのコスプレで登場したコーエー専務取締役執行役員CFOにしてコーエーテクモホールディングス 執行役員CFO(長いです)の,浅野 健二郎氏と,織田信長の正室,濃姫のコスプレ――言われるまで分からなかったが――で登場したコーエーテクモホールディングス株式会社 財務部の川島慶子さん。以降,このお二人の司会進行でパーティが進むことになるのであるが,ちなみに,浅野氏がなぜアメフトの格好をしているかというと,同氏にとってはテクモといえばちょうど20年前に発売された「テクモボウル」だからだ。しかも,よりによって新婚旅行のときにファミコン版テクモボウルにはまってしまったと話す。そのせいで奥さんの「忠誠度」が35までに下がってしまったのですねという川島さんとの掛け合いで会場を沸かせたのであるが,テクモの川島さんも歴史シミュレーション用語を使いこなすほどにコーエー化しているというわけだ。うーん,忠誠度かあ。
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かくして,なんとなくどういうパーティなのか,雰囲気が分かったところで,コーエーファウンダー取締役名誉会長の襟川恵子氏の挨拶。続いて,コーエー代表取締役会長CEOの伊従(いより)勝氏の音頭による乾杯とストーリーはつつがなく進むのである。
伊従氏によれば,4月に発足したコーエーテクモグループは,会場に集まった新入社員を加えて,国内の全社員が1220名。そして海外スタッフが315名。合わせて1535名という大所帯になるとのこと。また,襟川氏は挨拶で,コーエーとテクモのシナジー効果に期待し「1足す1が,3にも5にもなってほしい」と発言した。
ところで,“コーエーテクモホールディングス”という名称はいささか長いので,通はどうやら「コーテク」と呼ぶらしいと,お二人の話の中から推察された。読者の皆さんも,もし機会があれば「ところで,コーテクの中長期計画なんだけどさあ……」とさり気なく使ってみると,業界通だと思われるかもしれないが,そんな機会はなさそうなのが残念だ。
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それにしても,いかん! これではただのパーティレポートになってしまうじゃないか,と不安のよぎる4Gamerコーテクパーティ取材班だったが,しばらくのご歓談のあと,登場したのが通称「役員バンド」。これは,コーエーの執行役員で構成される,なんというか,年収総額の非常に高そうなバンドで,過去,コーエーのパーティが開催される際にしばしば登場していたことは,関係各位の証言でよく知られている。
リードボーカルは,先ほど壇上に立った襟川恵子氏で,今回はテクモ代表取締役会長兼コーエーテクモホールディングス代表取締役会長の柿原康晴氏や,テクモ代表取締役社長兼コーエーテクモホールディングス取締役,阪口一芳氏なども参加する豪華バージョンになっていたのである。レパートリーは,「イパネマの娘」「思い出の渚」,そして「ダイアナ」で,こちらも関係者の証言によると,この三曲が持ち歌のすべてだそうで,残念ながらアンコールには応えられなかったのである。
とはいえ,当然ながらグループ社員で一杯の会場は,この瞬間までフォーマルな姿しか見せてこなかった役員達の姿に大歓声。まあなんですね,エンターテイメント企業たるもの,役員が社員をエンターテイメントできなくてどうするという感じで,会社のカラーがよく出ているような気がするが,「好きでやっている」という気もしないでもない。
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襟川氏は,コーエーテクモホールディングスとして,今後もさらにオンラインゲームに力を入れていくと約束し,さらには,対応機種や発売時期などは教えてもらえなかったものの,2009年内に新作タイトルを発表することを明言。日頃,ほとんど話す機会のない襟川氏だが,こうしたコメントがもらえただけでも収穫といえるかもしれない。
いずれにしろ昨年,ゲーム業界の話題をさらったコーエーテクモホールディングスの今後には,いろいろと注目していく必要があるだろう。
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